こばとの独り言

ひたすらに趣味を語るブログ。
【18禁の記事もある為、閲覧は自己責任でお願いします】

「彼岸花の咲く夜に」 第一夜

2011年08月22日 19時57分48秒 | 一般ゲーム

「ひぐらしのなく頃に」や「うみねこのなく頃に」でおなじみ、07thExpansionの最新作です!

20110822_01

特典はこんな感じでした。

20110822_02

ひぐらしが寒村を舞台にしたホラーサスペンス、うみねこが孤島を舞台にしたミステリー(ある意味ファンタジー)でしたが、今作は学校を舞台にした怪談モノです。なんか既に本で出てるっぽいですけど、私はゲーム版が初見になります。

メインは学校に住まう妖怪ですが、テーマは学校では1番解決が難しいと思われる「いじめ」についてですね。様々な形のイジメを見ることになるので、少し鬱になるかもしれませんが、色々考えさせられるものはあるのではないでしょうか?やや残虐な表現はあるけど、道徳の教材にしてもいいんじゃない?w

今回は第一夜ということで第7話まで収録。

第1話「めそめそさん」
学校の怪談に8つ目が出来るお話です。コレを起点として、物語が展開していきます。
クラスメイトにいじめられていた少女・森谷毬枝は、担任の金森義仁にイジメから守る代わりに自分の言うことを聞くように強要される。それが犯罪行為だと自覚していた金森は、自分のやっていることがバレないよう自分のコントロールが利くうちに、毬枝を殺してしまおうと考える。
一方、毬枝も周りに相談することも出来ず、自殺まで考えるが、そんなとき不思議な少女・彼岸花と出会って、自分が学校の怪談の8つ目「めそめそさん」になれる資格があるということを告げられる。
新しく出来た怪談「めそめそさん」を巡って、毬枝と金森がいつもの旧校舎の女子トイレで駆け引きをするが・・・。
相変わらず話の構成が上手かったですね。女子トイレに現れる「めそめそさん」のルールである”話しかけてはいけない”と”扉をあけてはいけない”がさりげなく説明されているせいか、読んでるうちにうっかりそのことを忘れてしまいましたw なのでラストの毬枝vs金森のところで、あれ?金森が勝ったの?と思ってしまったよw

第2話「心霊写真機」
理科準備室にあった人体模型を倒した女子生徒に濡れ衣を着せられ、先生に怒られてしまった少年・野々宮武。そのとき証拠を見せることが出来なかったため、同じことが起こらないよう常にカメラを持ち歩くようになる。
当初はある種の復讐心からカメラを持ち歩いていたものの、次第に撮影そのものに興味が移り、自分の趣味が活かせる新聞部に入部した彼は、部室で古いインスタントカメラを見つける。そのとき部員から「クラスの集合写真を撮ると心霊写真が撮れるカメラがある」という話を聞き、ためしに自分のクラスの集合写真を撮ってみたところ、見覚えのない女生徒の顔が映っていた。
それを心霊写真とは思いたくなかった武はその女生徒が誰かを突き止めるため調査を開始する。そして、調査を続けていくうちに彼はとんでもない真実を知ることになる・・・。
最初は毬枝についての後日談なのかと思ったのだけど、最後に大どんでん返しがありましたね。彼にも秘密があったとは・・・。改めて読み返してみると、冒頭部分に伏線がきっちりありましたねw あんなさりげないところにあるとはw
バトルシーンなんかはモロ「うみねこのなく頃に」の魔女対決そのままですねw あと、彼岸花はベルンカステル・・・天邪鬼って点ではベアトリーチェが近いか?、毬枝は立ち位置的に戦人か縁寿っぽい感じがしますねw

第3話「お姫様の嘘」
演劇部に所属していて、クラスメイトから「姫」と呼ばれている少女みどりと、かつて、みどりのように「姫」と呼ばれていたけど今はイジめられている少女のぞみを巡るお話です。
簡単な叙述トリックといいますか、全てのシーンで、みどりとのぞみを入れ替えれば、現実に起こっていることが分かりますね。なんだか最後は救いのない話になってましたなぁ。
学校妖怪、影の第2位”紅茶紳士”には毬枝は勝つことは出来ませんでしたが(みどりを救えなかった)、彼岸花でも勝てないのかな?

第4話「鎮守神さまの祠」
祠にボールをぶつけてしまった女の子グループ。その中の1人が落ちてきた椅子にぶつかり入院してしまう。
それを祠の霊の祟りだと思った女の子グループの1人が霊感の強い少女・桜田みちるに祟りを鎮める方法を教えてもらうが・・・。
これまたホラーというよりミステリーな感じですね。祟りは霊によるものではなく実は人間の手によるものだった!!ていう。
ってか、あの祠の主って・・・うみねこに出てきた、さくたろーですよね?www

第5話「ハルメンのカスタネット」
クラスでいじめられていた少年ひかるがハメルンと名乗る妖怪の力を借りてクラスメイトに復讐するお話です。今回の怪談の元ネタはハーメルンの笛吹きですか?
一言で言うなら「因果応報」ですかね。イジメられることになった原因が自分自身にあるにも関わらずそれを認めず責任転嫁、全て自分が正しいと思ってる人に起こりやすい間違いですね。
まぁしかし・・・彼岸花って強いんですね。本当に口が動くだけでハメルンを倒してるし。つか、相変わらず殺人描写が生々しい・・・読んでて自分の身体が痛くなってきましたwww

第6話「とある少女の一日」
第2話の解答編。第2話に出てきたとある少女のお話です。最初は名前が出てこないので、ただの明るい少女ですが、後半になって名前が判明します。それと同時に第2話の主人公だった武も出てくるのでそこで一気に一本の線に繋がります。
あの時ああしていればあんなことにならなかったのにな、っていうIFの物語。だから最後は切なかったですね。まぁクリア後に見られる資料室を見る限りでは、哀しい結末にはならなかったようですけど。寧ろ彼岸花によって救われたみたいですね。

第7話「ユートピア」
母親を亡くしたことがキッカケでいじめれるようになった少女・榊由香里。彼岸花の次のターゲットは彼女だと考えた毬枝は、由香里を救おうとする。その過程で、毬枝は由香里のクラスのイジメが異常であることに気付き、イジメっ子について調査する。
このエピソードは学校の陰湿な一面をただひたすらに見せ付けられ、やや鬱になりますね。イジメのないユートピアを作り出すことはできるのか由香里の葛藤が描かれています。最後は彼岸花の気まぐれによって、あっさり解決してしまいますが。ただし、由香里を除くクラスメイト全員の死というオマケ付ですが。
でも、このことをキッカケに由香里はイジメと戦うことを決意し、新しく編入したクラスでは女子の間で人気者になったようです。ひとまず目出度し・・・って41人の死と引き換えですけどね。

今回の作品は、「うみねこのなく頃に」と違って、難しく考える必要もないので、読んでいて楽でしたw うみねこよりはこっちの世界観の方が好きかなぁ。まぁ、ひぐらしが1番好きですけどねw
ただ、うみねこ以上に難しく、それでいて1番身近な問題(いじめ)を提示しているので、竜騎士07氏がどんな結論を導くのか今後が楽しみです。

コメント