父が亡くなった日、私は病院へと急いでいた。
ホームから改札に降りるエレベーターを待っている間、はやくはやく、とものすごく焦りながら、目の前にみえるクリスマスツリーを見ていた。
駅前にはえている大きなけやきの木。
その木にイルミネーションが点灯していた。
白とブルーの静かな色。
涙が流れ落ちるように、水滴型の光が木の上から下へと流れていくデザイン。
その年初めて飾られたイルミネーションだった。
そのクリスマスツリーが今年も静かに点灯している。
毎日、仕事帰りにその木を見るたびに、あの時の気持ちを思い出す。
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