たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
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「濃溝の滝」(君津市) 8/31

2016年09月01日 | 写真

 

 

 

  「濃溝(のうみぞ)の滝」:千葉県君津市の山あいの滝でこれまですでに何度かこのブログにも掲載している。昨年まではそれほど訪れる人は多くなかったが、最近はいつも駐車場が混みあい、臨時の駐車場も増設されるほどの賑わいとなっている。テレビなどでよくこの滝が紹介されて人気の観光地となってきている。昨日も滝前の撮影スペースはカメラを構える人たちでずっと混雑していた。

 以前の記事にも書いたが、この滝は自然の滝ではなく、その昔山あいで曲がりくねった流れ(沢)を何箇所か崖に洞窟を掘りぬいてまっすぐに水を流すことにより農業・林業用地を拡張させたその名残りの、いわゆる「川廻しの滝」である。自分では勝手に「濃溝洞窟の滝」と呼んでいる。長い年月を経て周囲の自然に溶け込んだその姿は、房総南部特有の魅力的な風景となっている。「川廻しの滝」でウェブ検索すると詳しい解説記事を読むことができる。

 この滝はそのようなわけで自然の滝と比較すると落差は小さく迫力にも欠けるが、水は三段になって複雑な岩盤の上を流れ落ち、早朝には洞窟の奥から朝日が美しい光芒となって差しこむ幻想的な光景となる。その瞬間を写し取った写真は「濃溝の滝」と入力してウェブ検索すれば楽しむことができる。しかし、実際に滝前でその光景を見ることは容易なことではない。季節(日差しの角度)、天候、ほんの短い時間帯などの諸条件をすべてクリアするためには、たいへんな努力が必要であろう。

 <一枚目の写真>:滝前の水の中に入り姿勢を低くして撮影した。このアングルだと洞窟の奥の緑や秋の紅葉などで季節感をよく表すことができる。

 <二枚目の写真>:三段になっているのでその段差と滝つぼをはっきり写すため、滝下へ降りる前に崖上からのぞきこんで撮影した一枚。

 <三枚目の写真>:沢沿いに道はないのでいつも長靴を用意している。滝前から渓流の中を歩いて100mほど下ると、一見「渓流瀑」のような変化に富んだ流れを楽しむことができる。写真手前の流れは、岩盤の一部が凹んでいて流れる水がそこで勢いよく跳ね上がる部分をアップで撮影したものである。この部分の眺めが気に入っていて、ここへ来ればいつも必ず撮影している。滝マニアの用語で滝水が跳ね上がっていることを「ひょんぐり」という。それが目立つ滝のことを「ひょんぐり滝」と呼んでいるが、この部分はそのような気分を味わいながら撮影を楽しむことができる。  (2016.8.31 撮影)

*[参考]:この滝までの道は複雑でわかりにくいので、道の駅「ふれあいパーク・きみつ」(電話:0439-39-3939)にナビセットして向かう。道の駅から鴨川方面へすこし走ると右側に「濃溝温泉千寿の湯」の大きな看板がある。その横の「清水渓流広場駐車場=濃溝の滝入り口」へ入るか、満車なら近くの複数の臨時駐車場を利用する(すべて無料)。駐車場からは平坦なよく整備された林道を5分も歩けば滝の水音が聞こえてくる。滝までの道は危険はない。滝前の濡れた岩盤の上は滑りやすいので注意。更に渓流歩き・水遊びは昨日は素足の人がほとんどだったが、足元が滑りやすいので長靴かせめてビーチサンダルがないと危険。 



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