南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

不況型倒産多発の恐れ

2008-11-20 14:43:32 | ユニオン

雇用対策本部を設置した翌日(今日)の朝礼で直加盟労組の会社倒産報告を受けた。
余力があるうちに清算すれば従業員の給与や退職金などを全額支払った後に会社を解散することとなる。
しかし、不況型倒産の場合は労働債権(給与・退職金など)が残されたままであり、従業員はいきなり路頭に迷ってしまう。

不況型倒産とはなにか、代表的な例をあげてみる。
(1)販売不振型・・・モノが売れずに売り上げ減少で資金繰り悪化。
(2)赤字累積型・・・過去何期にもわたって赤字累積が続いて資金繰り悪化。
(3)売掛金回収遅延型・・・販売先の資金繰り悪化で回収が遅れ、自社の資金繰り悪化。
(4)連鎖倒産型・・・販売先が倒産し回収代金が焦げ付いて、資金繰り悪化。
人間も血液が回らなくなると死亡するように、会社も資金(お金)が回らなくなると死亡(倒産)する。
倒産原因のおよそ8割は会社の資金繰り悪化をみて、銀行が取引停止処分することで発生する。

会社が突然倒産すると従業員はどうなるか。
もちろん法的には従業員に対する給与は何ものにも優先して支払わなければならないが、経営者が夜逃げをしたり、“無い袖は振れない”などと開き直られる場合が多い。
今朝の倒産会社も同様のケースであり、急遽、政府の「未払い賃金の立替払制度」を利用する手続きに入ることとなった。
金融機関には公的資金を大盤振る舞いする割りに、労働者個人に対する救済制度は“手続き困難”かつ“お粗末”だがしょうがない。

かつてないほどのスピードで雇用環境が悪化している。
緊急の召集となるが、明日、「第1回雇用対策本部会議」を開催することとした。
対策委員の方々には迷惑かけますが、よろしくお願いいたします。


雇用対策本部発動

2008-11-19 17:31:03 | ユニオン

本日の3役会・執行委員会で連合静岡内に「雇用対策本部」を設置・発動することが承認された。
直近では2002年に発動されたが、それ以降は年度初めに委員の選任だけはされるものの活動することはなかった。
2002年には中部銀行の破綻など、かなりの雇用問題が県内でも発生した。

さっそく各委員に集合いただいて、これまでの経過やこれからの活動について検討を進めて行きたい。
単組は正社員中心につくられた組織(労働組合)であるから自ずとその活動領域に制限が加わってしまう。
会社が実際に派遣労働者の雇止めを実施しているところもあるが、それが合法的である限り闇雲にストップをかけることも難しい。
受注競争もますます激化しており、明日の仕事が取れるか取れないかの瀬戸際に毎日を生きているのも現実だ。

だからこそ単組の活動領域を超える部分の労働運動を連合や産別に託すのであろう。
実際に貴重な組合費を使わせていただいて無料労働相談を行い、貴重な組合費を使わせていただいて一人でも入れる労働組合(連合静岡ユニオン)をつくり問題解決のお手伝いをしている。

私たちは私たちの総力をあげて雇用労働者の生活を守っていきたい。
しかし問題の根源は“市場原理主義”的な国家の政策にある。
この問題については来る総選挙に勝ち抜いて「政権交代」を果たすことで解決するしか道は無い。
11月30日の総選挙はなくなったが、気持を切り替えて頑張ろう!


見つければ人は動く

2008-11-18 18:01:02 | Weblog

心理学者マズローの欲求階層説。
第1段階は「生理的欲求」、空腹や喉の渇きなどから生ずる欲求で、誰しも生きるためにはこれを満たす行動をしなくてはならない。
「生理的欲求」を満足させると、次にはこの状態が継続するように「安定や安全」を求め、「愛」すること愛されることを求め、他者から「尊敬」されることを求め、究極的には人間としての最高価値とされる「自己実現」を追い求める。

そんな欲求が私たち誰しもの内にあるが、究極的な「自己実現」に至るには自らの意思の力を必要とする。
意思とは、動機や理由によって自己決定をする力のことだ。

労働運動や政治活動にも、あるいは企業活動にもいえるが、成功するためには行動が、行動するための強力な動機づけが欠かせない。
例えば私が市長選に出馬したとする。
私にはこの街を良くしたいという強い動機がある。
①今のどこが、何が悪いのか
②どうすれば良くなるか
③私なら、こういうプロセスで、○○までに解決する
④だから私に任せて欲しい

まずは自分自身を動かすための動機を明確にする。
その動機がまわりの人々の共感を呼べば、熱伝導で人は動く。
人から人に熱伝導であなた自身の動機が伝わり、組織を動かす。
そうだ!そのとうりだ!という共感の嵐が沸きあがったとき、目的は成就する。


ハートをつかむキャッチコピー

2008-11-17 14:42:27 | Weblog

見るたびに心を動かされるキャッチコピーがある。
新幹線でよく見かけるJR東海のCMポスターだ。

紅葉の中で、
仏さまに出会ってしまいました。
急いでケータイを切ります。あしからず。(盛秋 三千院篇)

涼しくなったら考えよう、
そういって後回しにしていたこと、
ここに来たら思い出しました。(初秋 勝林院篇)

絵日記を書いて、
それでおしまいに
なってしまうような夏じゃなく。(夏 延暦寺篇)

春夏秋冬のコピーも秀逸だが、必ず入る共通コピーはグッと私たちのハートを掴む。

そうだ京都、行こう。

なにごとを成すにも、人の心を動かす工夫が必要である。


ちょいと一息いれました

2008-11-16 17:03:38 | Weblog

幸いにも私の両親も女房の両親も健在です。
とはいっても80歳を超えていますから、親孝行できるのも今のうち。
そう考えて一昨年から交互に両親を誘っての1泊旅行を企画しています。

今年は女房の両親を誘う年、近場の紅葉狩りと温泉ツアーに出かけました。
運転手は私ですから、ハンドルを握るのは2時間が限界です。
普段遠出するときは午前中を私が担当し、午後は女房が運転しますので5時間までの距離なら大丈夫。
しかしこの老親ツアーでは、昼食時のアルコールを控えますので近場しか行けません。

せっかくの1泊旅行ですから私も一息入れられる宿を必死に捜します。
自宅から2時間以内で、料理が美味く、露天風呂があって、知り合いに会うことも無い宿をようやく見つけました。
知る人も知らないその宿は、○○○○です。
知る人も知らないはずなのに休日はもちろん平日予約もなかなか取れません。
宿の魅力が失せましたらみなさんにも教えてあげたいと思います。


魚河岸シャツの街

2008-11-15 10:52:04 | Weblog

昨晩は実家単組の役員歓送迎会で焼津の三景園に宿泊。
退任をしていく仲間もいれば、新しい仲間も出来る。
楽しくもあり寂しくもあり、複雑な心持で過ごす。

宿を出てから焼津の街を車で走ってみた。
12月21日には焼津市長選挙がある。
現市長退任のあとの市長選はどうやら、自民党県議と連合推薦の平成21県議との一騎打ちになりそうだ。
来週、緊急の選挙対策会議が開催されることもあり、焼津の空気を嗅いでおこうと思い立った訳である。

あらためて市内を走ってみると、なかなか味わい深い街だ。
基幹道路から少しわき道へ入ると迷路のような道路もなにやら昭和チックだったりする。
どこもかしこも同じような街づくりにうんざりすることが多いが、この街にはまだ手が入っていない感じがした。
焼津港周辺や海浜公園も特徴があるし、ローカル色豊かな“魚河岸シャツ”の看板も初めて拝見した。
新市長にはそんなローカル色豊かな焼津づくりを期待したい。


空金庫作戦?

2008-11-14 17:40:21 | 政治

喜んでくれるはずの国民からも不人気の“定額給付金”に麻生真っ青。
総額2兆円のバラマキ政策のツケが将来の消費税増税や、子どもたちへのツケ回しになるからと世論調査でも6割の反対は賢明な判断だ。
給付窓口の市役所でも対応に苦慮し、おまけに上限規制の有無までも地方に丸投げされてあきれ果てている。
給付に要する人件費などの追加費用も20億円を超えてしまうそうだ。
そうまでしてなぜ強行導入しようというのか不可解だ。

当の麻生首相はワシントンで開かれる金融サミットにいそいそとお出かけ。
手土産はIMFへの資金注入10兆円だ。
この10兆円は日本政府の「外貨準備特別会計」からの持ち出し資金である。
そもそもこの特会の目的は為替レートの安定の為にあり、ドルの急騰や急落時に売り買いをして為替を安定させる役割を持っている。
小泉-竹中時代に一気に増加(ドル買い)し、100兆円を超える巨額特会になってしまった。
小泉-竹中路線を批判する勢力は、この異常な増額を“アメリカ貢ぎ”と酷評した。
最近の円高・ドル安で、この特会に巨額な評価損が発生している。
それらの総括もないままに、また政府の独断で10兆円もの資金を特別会計の目的外に流用することが、国会承認の無いままに進められていいものだろうか。

IMFへの資金増強の必要性は否定しない。
しかし、場当たり的な“定額給付金”を目の当たりにすると、不信感だけが増幅してしまう。

いったいこの国に何が起こっているのだろうか?
ひょっとしたら政権交代は免れないと自民党が腹をくくって、民主政権になっても何も出来ないよう金庫を空にしておく作戦かもしれない。
もしそうだとしたら、まさに亡国政治である。


思わず買っちゃった

2008-11-13 17:30:03 | Weblog

書店に行くとおびただしい数の本が並んでいる。
買いたい本が決まっているときは悩まないが、なにか面白そうな本を探そうとするとみなさんはどこを見るだろう。
背表紙のタイトル?平積みの場合はカバーに掛けられたオビ?、最近の書店では店員さん手書きの“お奨め”文章が目を引いたりもする。
『泣けて泣けて涙が枯れるまで泣けて困ってしまった。秋の夜長にお奨めの1冊です』
『人の心を殺しても罰せられないのですか?こんな本があったことをこれまで紹介できなかったことをお詫びします』などなど・・・こんな具合である。
思わず手にとって買ってしまう。

私たちは日常生活の中でさまざまな決断や選択をしている。
自分の自由意志で決断しているはずだが、そうであるようでそうでない。
私たちが“私の自由意志”だと思っているだけで、実はさまざまな外部情報によって決定させられた“結論意思”である。
人間は「頭」と「心」で動いており、「頭」は理性であり、「心」は感情である。
その両方をうまくコントロールして統一された自分自身をつくっているのだ。

マインドコントロールとは「心」に訴えかける手法である。
悪用すれば“自己啓発セミナー”などの悪徳商法になる。
勧誘した人を狭い空間に閉じ込めたりして強引な教え込みにより“洗脳”していく。
人格を破壊してまっさらにした後、言葉という拷問によって新しい人格や価値観を植え付けていく。

善用すれば人を良い方向へ導くことも出来る。
大切なのはなにが「善」で、なにが「悪」であるかだ。
しかし“善悪の判断基準”を確立している“自立した人”は意外と少ない。
最近の選挙では巧みにマインドコントロール戦略が使われている。
足腰の弱い組織選対では、一捻りされる例も多く見受けられる。
私たちも真実を分かり易く伝える技術を磨かねばならない。


ノーコン?軍事部門

2008-11-12 17:58:16 | 政治

日本では田母神空幕長の「第2次世界大戦における侵略行為を否定する論文」が発表され大騒ぎになっている。
評論家や一般人の論文であるならば表現の自由があるから問題とはされなくとも、空幕長といえば航空自衛隊の軍政部門トップであるから、常識的にはありえない話だ。

10日、米海軍の原子力潜水艦が日本政府への事前通知なしに沖縄県の米軍基地に寄港した。
核兵器の持込有無に関係なく日米間の約束事として、「入港の24時間前までに日本政府に通知する」こととなっているが、その約束を破ったわけだ。
世界唯一の被爆国であることへの配慮もそうであるが、なによりも他国への当然の礼儀を失したことになる。

日本海を試験走行中のロシア原子力潜水艦では事故により20人の乗員が死亡。
8日夜に発生した事故の原因は消化装置の操作ミスであると発表されていたが、なんと事故艦には定員の3倍近くの乗員が乗り込んでいたそうである。

日・米・露の軍事部門でこれだけの不祥事が続くという事態をみなさんはどう受け止めただろうか。
強大な軍事力をコントロールする能力や意識が低下している現実に、私は譬えようの無い恐ろしさを感じた。


民主政権への“高”期待と民主党“低”支持率の怪

2008-11-11 17:59:39 | 政治

11月7~9日の世論調査。

【比例区で投票する政党は?】
      朝日           共同       新・報道2001
自民    30       33.6      23         
民主    33        35.5      31        

【望ましい政権は?】
       朝日      共同     
自民    29      36.1  
民主    40      43.2  

【麻生内閣を支持しますか?】
     朝日        共同    新・報道2001
する   37        40.9     42.4   
しない  41        42.2     49.6

麻生自民党政権は支持率を下げており、民主党を中心とする政権を期待する声は大きい。
しかし、政党支持率や首相にふさわしい人物は?との質問では、これまでも今回も自民党・麻生氏が民主党・小沢氏を大きく上回る。
ここに民主党の脆弱さを感ずるが、とにかく一度民主党が政権を担当しないかぎり、国民の不安感を払拭させることはできないのかもしれない。
肉食・狩猟型の西欧人と違い、日本人は菜食・農耕型。
農耕民族特有の変化に対する抵抗感を打ち破るなにかが欲しい。
それを可能にするのは明確な差別化戦略とわかりやすいキャッチフレーズではなかろうか。