南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

家康最後の遺産

2011-03-05 20:10:24 | Weblog
国会がマヒ状態で空いた口がふさがりません。
温厚な親父が国会テレビ中継を見ていて呆れたそうです。
「昔の人は『末は博士か大臣か』と憧れていたものだが、とても子どもたちには見せられたもんじゃない。ほんとうに情けない」

小説「徳川家康」で、死の床についた家康が将軍秀忠に最後の遺産を渡すくだりがあります。
「さて、わしはこなたに遺産を渡す。
これで3度目じゃ。
将軍家を譲ったおり、西の丸からこの駿府に移るとき。
そして、こんどこの世から姿をかくすとき…だが、これは、こなたに渡すが、こなたのものではない。
みなの預かりもの…家康が預かってあったを、こなたに預け直してゆく…わかるであろうな?」

死を前にして近しい人々に“かたみ”の品々を渡して、残るすべての財産を将軍に委ねてこう続けます。
「これは、汝に渡すが、汝のものではない。
ゆえに、汝のために使うてはならぬ」
「第1は、万一のおりの軍用の費にあてよ。
第2は飢饉のおりに備えよ。
第3は天変地異と火災などの不時の災害に使うのじゃ」
家康の死後、徳川の世は160年の長きにわたって天下泰平を謳歌しました。

さて現世、放蕩息子の怠慢で1000兆円もの借金を子どもたちに付回してしまいました。
そして国会のだらしなさ、そして政局だけに走り回る政治屋と、それを追いかけるだけのマスコミ。
こうなってしまっても無責任に放り投げるわけにもいきませんが、時折そんな誘惑にかられてしまいます。

ちょっと私の“こころ”が弱っている模様です。
弱っているときは弱っていることを素直に認めたほうが“こころ”に優しいですね。

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