福ちゃんの散歩道

コロナ禍で関空での遊びも卒業、栂地区ウオーキングコースを中心に近場の日々の散歩で何か見つけよう。🚶‍♂️🚶‍♂️

2020年6月26日、全機退役することが決まったエールフランス航空のA380型機がラストフライト‼️

2020-07-03 00:10:00 | 飛行機の話題(乗り物ニュース)


便名はAF380で運航され、
機材はF-HPJHが使用されました。


ラストフライト前にはセレモニーが催され、エールフランスKLMグループCEOのBen Smith氏
、エールフランス航空CEOのAnne Rigail氏、同社従業員・関係者が出席しました。






AF380便は、2時間20分のフライトを実施し、パリ上空を飛行後に出発地のシャルル・ド・ゴール空港に着陸し、
放水アーチで迎えられ、無事ラストフライトを終えました。

エールフランス航空は、ヨーロッパで最初のA380のオペレーターで10機のA380-800型機を運用しました。
2009年11月23日のパリ/シャルル・ド・ゴール~ニューヨーク/JFK線への投入から本日までで、
約4万フライトが運航され、約1,800万人の旅客が搭乗しました。

なお同機は主に、
ニューヨーク、ヨハネスブルグ、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ワシントン、メキシコ、
東京/成田、上海、香港、シンガポール、アビジャン、マイアミ、モントリオール、アトランタ、
ドバイ、ロンドンなどの路線で運用された実績を持ちます。


新型コロナウイルスによる航空需要の減退により、
エールフランス航空のA380をはじめとして、同機の退役速度は急速に早まっています。
現在多くのA380が地上保管された状態が続いていますが、
需要の回復が遅れた場合、さらに退役速度が早まると考えられ、
4発機はより貴重な存在となっていくことが予想されます。

エールフランスは完全退役を表明した

現在A380運用エアラインは下記一覧である


◆最大のオペレーターであるエミレーツ航空の動向は
エミレーツ航空のTim Clark CEOは、
一部報道にあった保有する40%のA380を早期退役を検討していることについて否定し、
2022年夏には全機復帰することを期待しているとコメントしました。

現在同社のA380型機の未受領分は8機となっていますが、
既に製造が開始されている機材もあることから同社は5機のキャンセルを望んでいるとされています。
一方のエアバス側は納入延期や支払い延期を提案するものとみられており、
今後どのような結果となるのか注目されます。なお契約の違約金は1機あたり最大7000万ドルとされており、
仮にキャンセルする場合は違約金の交渉が争点となることが予想されます。

一方、人員削減・解雇の対象となった職種、規模等は明らかにされていませんが、
一部報道では試用期間中であったA380の副操縦士約180名と客室乗務員の訓練生約400名とみられてます。
なお人員削減に関して、継続的に状況を評価としていることから今後更に対象人数が増えることも想定されます。

◆シンガポール航空
既に5機の入れ替えを行なっているが現在運用19機について表明はない

◆カンタス航空
カンタス航空は保有するA380の12機のうち、
一部機材(最大6機)を、飛行機の墓場として知られるモハーヴェ砂漠やヴィクターヴィルでの
保管を検討している模様です。砂漠地帯で保管することにより、
乾燥で機体の劣化を防ぐこともでき、保管料も安く済むことが理由とみられています。
現在新型コロナウイルスの影響により同社のA380は全て地上駐機している状態で、
シドニー空港・メルボルン空港・ロサンゼルス空港で保管され、
1機はドイツのドレスデンのエアバスのメンテナンス工場で保管されています。
同社は、ウイルス問題以前の計画として同機の座席を改修する作業に取り掛かっていましたが、
現在は一時停止されており、これまでに6機の改修を終えています。
Alan Joyce CEOは、一部A380の退役を示唆するコメントを先月しており、
一部アナリストは砂漠に送られる機体がそのまま退役する可能性も指摘しています。

カタール航空
A380を巡っては、新型コロナウイルスの影響を受けた航空需要の低下により、
世界中のオペレーターが運航ラインから外した状態が続いており、
A380の最大のオペレーターであるエミレーツ航空CEOも
同機は終わったとは発言するなど機体としての価値が著しく低下しているの現状となります。
既に同CEO、昨年のパリ航空ショーにて2024年から同機を退役させる方針を明らかにしていましたが、
今後予定を前倒しすることが濃厚となっています。
同社は保有する10機のA380を全て地上保管している状態が続いていますが、
今後の航空需要の減少予測から同機が今後復帰しないことを示唆しました。

◆エディハド航空
同社は、以前の需要水準には数年かかるとみていることから事業規模を縮小させる方針で、
今後12,000人の解雇も検討しているとされています。
現在エティハド航空は、航空需要の減退により保有する計10機のA380を地上駐機させていますが、
今後これらの機体を早期退役させ、一度も運航ラインに戻さない可能性があるとしています。
また今後導入を予定しているA350-1000型機もキャンセルすることを検討している模様であるとしています。

◆ルフトハンザ  ドイツ航空
ルフトハンザドイツ航空が現在運航を停止しているA380は、
少なくとも2年は復帰せず最悪の場合復帰しない可能性もあるとBNN Bloombergが報じました。
現在同社は、14機のA380を保有していますが、7機はミュンヘンで保管、
残りの機材はスペインの飛行機の墓場として知られるテルエル空港で保管されており、
後者保管分は、このまま退役する見込みとなっています。
またフランクフルトでA380を稼働させることは限りなくゼロに等しいとし、
復帰させるとしてもミュンヘンになることを明らかにしています。
そして同社がローンチカスタマーとして導入を予定しているB777Xについては、
2021年半ばのデリバリーを見込んでいるとし、フランクフルトに配備する予定としています。

上記エアラインがA380の方向を明らかにしています

 ブリティッシュエアラインズは何も表明していない
A380導入事情
ボーイング747-400を世界で最も多く導入した航空会社でもある。
多くの航空会社が退役を進めているものの、同社においては今もなお30機以上が運航中である。
しかし、747-400の後継機種にはエアバスA380を選定している。
そのエアバスA380について当初は否定的であった態度を一転させた理由としては、
747-400の後継モデルであるボーイング747-8の搭載エンジンが、
アメリカのGE社製のみであったことが挙げられる
(エンジンの選択が可能なA380においてはロールス・ロイス社製エンジンを選定している)。
そして、エアバスA380(後述)と同時期に発注したボーイング787も24機(+オプション18機)
すべてロールス・ロイス社製のエンジンを選定している。

その他のエアラインで2桁保有は大韓航空だが何らコメントは表明していない

余談

A380は中古市場では買い手もいないことから
A380に改修を施した貨物機仕様が近く誕生へ
果たしてA380の延命に結びつくか?

現在新型コロナウイルスの影響を受けた世界的な航空需要の低迷から、
各社貨物事業を強化する動きが強まっています。
これまでに貨物機の運航頻度を高める一方で、旅客機から座席を取り除き、
貨物機仕様へ変更するエアラインが増えておりこれまでに4発機以外のほとんどの機種が改修の実績があります。
今回新たな動きとして判明したのが顧客は未公開ながら、
A380型機を貨物機仕様へ改修する計画です。
これはルフトハンザグループの航空機メンテナンスを手掛けるルフトハンザテクニックが、
顧客は未公開ながら同機を貨物機仕様へ改修するサポート契約を結んだことを発表したことによるものとなります。

現在A380を保有するのは、
エミレーツ航空・エールフランス航空・ルフトハンザドイツ航空・大韓航空・シンガポール航空
・マレーシア航空・中国南方航空・カンタス航空・ブリティッシュエアウェイズ・アシアナ航空
・タイ国際航空・エティハド航空・カタール航空・ハイフライ航空・ANAとなりますが、
果たしてどのエアラインがA380の貨物機仕様化を計画しているのか注目が集まります。

余談

エミレーツ航空、7月7日から関西線・8日から成田線の運航を再開させることを発表
しかし 機材は
現在のところ日本線の詳細なスケジュールは明らかにされていませんが、
両路線ともにB777-300ERでの予約を受け付けています。

*******************
余談
A380撤退事情
⬇️
*******************

パリ時事】欧州航空機大手エアバスは30日、
新型コロナウイルスによる「未曽有の危機」により
2021年夏までに従業員1万5000人を削減すると発表した。
AFP通信によると、全従業員の11%に当たる。
 フランスとドイツでそれぞれ約5000人、英国で約1700人を削減する。
同社は、新型コロナ危機により「ここ数カ月で航空機事業の規模は約40%縮小した」と指摘。
フォーリ最高経営責任者(CEO)は声明で「われわれの会社を存続させ、
危機から脱出しなければならない」と述べ、削減に理解を求めた。

エアバス、強制的な人員削減の前に希望退職募る方針
Charlotte Ryan、Siddharth Philip
2020年6月22日 11:37 JST
強制的な削減がフランスとドイツで政治問題化するのを避ける考え
人員削減は計1万2000―1万6000人に達する公算も-ファーガソン氏
欧州の航空機メーカー、エアバスは強制的な人員削減に動く前に希望退職を通じて人員を減らす計画だ。フランスとドイツで政治問題が生じないように経費抑制を図る考えだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  エアバスは製造部門全体で希望退職や早期退職を募った上で、最後の手段として強制的な人員削減を実施する方針。協議は継続中だとして関係者が匿名で語った。ブルームバーグ・インテリジェンスの航空アナリスト、ジョージ・ファーガソン氏の試算によると、削減される人員は計1万2000―1万6000人に達する公算が大きい。

  ギヨム・フォーリ最高経営責任者(CEO)は最近のスタッフ宛ての書簡で、5年間続くとも考えられる需要縮小を受け、エアバスは年内に現金流出に歯止めをかけ財務のバランスを取り戻すため、速やかに規模を縮小する必要があると指摘。その上で、危機の大きさを踏まえると「胸の痛む決定」を迫られるとしていた。書簡はブルームバーグが確認した。

  同社は恒久的な人員削減計画をまだ示していないが、航空宇宙分野やエールフランス・KLM、ルフトハンザ航空など大手航空会社に多額の支援を表明しているフランスとドイツにおいては政治的な観点から実施が難しい。
⬇️ ニュース