旅とエッセイ 胡蝶の夢

ヤンゴン在住。ミラクルワールド、ミャンマーの魅力を発信します。

今は、横浜で引きこもり。

物の数え方 

2016年11月14日 17時04分26秒 | エッセイ
物の数え方   

 日本語は良く言えば奥ゆかしく、実態はかなり面倒くさい。缶詰を考えると、缶ジュースは一本、モモ缶なら一缶、空き缶一個。中身によって使い分ける。こんなん始めて日本語を覚える外国人にとっては嫌がらせだ。日本語ハラスメントだ。
 いくつも数え方がある物もある。例えば薬:服(ふく)匙(さじ)錠(じょう)、酒:樽(たる)献(こん)席(せき)。まあここいらは形状や量によって使い分けるよね。寺:堂(どう)寺(じ)宇(う)、船:艘(そう)杯(はい)隻(せき)、矢:本(ほん)筋(すじ)条(じょう)、刀:振(ふり)腰(こし)口(く)、手袋:双(そう)足(そく)組(くみ)、2つの呼び方なら山ほどある。3つ以上なら神は、柱・神・体・座・尊、「仏は神ではないずら。」「こら異教徒、唯一のアラーの他に神はなし。」ノーコメント。
 卵(料理の時は玉子)にもいろいろある。魚の卵は腹、卵巣は対になっているから一腹で2塊り、1つでよいなら片腹ちょーだい。イカ、タコ、カニは杯(はい)、でも生きているカニは匹(ひき)でないとおかしい。海に潜って「カニを一匹見つけた。」を「カニを一杯見つけた。」と云っては意味が違ってくる。地方によっては、食品・商品のカニを尾(び)で呼ぶ所もある。
 うさぎは羽(わ)で呼ぶ。だいたいウサギという言葉はよく分からない。中国語なら兎(う)だ。サギは何かね。耳が長いから鳥の仲間?坊さんが昔、食べてもよい鳥に見立てた?いろいろな説があるが、何故羽なのかはよく分かっていないらしい。
 猪は頭(とう)で蝶も頭(とう)なのね。キャベツは玉(たま)で白菜は株(かぶ)、ブドウは房(ふさ)。草花は枝(えだ)、木の葉は葉(よう)、花は輪(りん)か本(ほん)で、花びらは片(ひら)中々風流になってきた。
 墓も古墳も基(き)、遺骨は体(たい)、棺は基(き)だそうだ。「棺桶一丁」とは言わないのね。あとウニは壺(つぼ)で、絵馬も硯も体(たい)です。鏡は面(めん)、昆布は連(れん)、箪笥は何故か棹(さお)、枕は基(き)かよ。ようかんも棹(さお)か本(ほん)で山は座(ざ)さます。
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