旅とエッセイ 胡蝶の夢

ヤンゴン在住。ミラクルワールド、ミャンマーの魅力を発信します。

今は、横浜で引きこもり。

竜涎香(りゅうぜんこう)

2020年01月25日 12時19分54秒 | エッセイ
竜涎香(りゅうぜんこう)

 竜涎香って知ってる?マッコウクジラの腸内に生成されるろう状物質で動物性香料の1つ。餌であるイカの嘴 (くちばし) からつくられた病的生産物ではないかとされている。重さ 50~5000gの不透明,灰白色の塊となって海上に浮遊する。松脂(まつやに)状の物質。麝香(じゃこう)に似た芳香がある。アンバーグリスambergrisともいう。
 そもそも抹香鯨って名前が変。
抹香とは、葬儀や法事の時に行われる焼香で用いられるお香のこと。線香が棒状であるのに対し、抹香は粉末状で、古くは仏像や塔に塗ったり散布する使われ方もあった。
 かつては安息香(あんそくこう)、甘松香(かんしょうこう)、沈香(じんこう)、川キュウ(せんきゅう)、丁子(ちょうじ)、白檀(びゃくだん)、竜脳(りゅうのう)といった香りの良い香料から作られていたが、現代では主に樒の樹皮・葉を乾燥させ、粉末にしたものが広く用いられている。 
 お寺で法事の時に使うあれか。あの匂いがするから、抹香鯨なんだ。昔の捕鯨の対象は抹香鯨でしょ。『白鯨』の中に、竜涎香を取り出すシーンがあるらしい。覚えていないけど。
  
 海岸でこんなのを見つけたら、数千万円。でもどうやって見分けるの?
1. まず、水に浮くこと。
2. 熱した針を刺して、ズズズって中に入って行き、良い香りがしたら興奮してくれ。

 ミャンマーの海岸線は長いから、見つかる可能性はあるかもね。

 竜涎香も伽羅も、動植物が自身の傷を補修するときに出す成分が結晶化したものなのね。真珠もそうだね。琥珀もそうだな。
 乳香、没薬も樹脂・樹液の塊だね。漆もそうだ。ゴムだってそうだ。世界のお宝は、傷や損傷の補修剤が原料なんだ。治癒力があるのかな。

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トレジャーハンター

2020年01月18日 11時52分49秒 | エッセイ
トレジャーハンター
 男の夢でしょ、トレジャーハンター。この国に来て働いている人、住んでいる人の内、何人かはこの夢に取りつかれる。
 骨董?宝石?それとも銀貨?金貨?自分の友達は小柄な女性で、多分自分の半分くらいの体重だろうに、目の細かい柄の長い網を手にして、エイヤワディー川の河口、汽水域を歩き廻り、うなぎの稚魚(シラス)を探した。
 日本への空輸を企てたのね。かっけー。まっ見つからなかったのは、仕様がない。でもその冒険に、俺も加わりたかった。
 自分が考えたのは、伽羅。伽羅(きゃら)の原産地は、圧倒的にベトナムだが、極く一部ミャンマー産と称するものが、たまに市場に出る。品質の高いものは、数十万円する。

 他の先生(英語のお嬢さんたち)に話したら、それなら直ぐに手に入る、という。数日後の受け取ったのは、ニッキだった。ニッキ、いい匂いだね。これはタダみたいな値段だ。カレーに入れて、風味をつける。
 やっぱ、こういうの中国人の漢方薬屋でしょ。場所を調べてもらい、休日にダウンタウンに行った。カビくさいような、薄暗くて大きな店に入ると、棚に感じで見慣れた数十の薬品。あった、あった。沈香(じんこう)だ。伽羅になる(長いと500年かかる)前の木の木片が、つぼの中にぎっしり入っている。
 値段は一掴み3,000チャット(210円)。でもこれ、もちろん伽羅じゃあない。木片そのものだ。それでも興奮したなあ。一歩近づいた。9,000チャット分買った。カウンターの後ろの数十の引き出しの中に、キャラはないのか?無いそうだ。ついでに龍涎香(りゅうぜんこう)も聞いてみた。これもない。しかもこの沈香、中国産だと。

 ま、いいや。今日はここまで。やっぱ、北部の山岳地帯に行かねば。学校に戻って、沈香を燃やしてみた。火を消すと煙が出る。んっ?木の燃える匂いだけじゃん。待てよ、ちょっと線香っぽい匂いが?やっぱ、しないか。
 まあ、こんなんじゃあ、何にもならない。でも、ケケケ、今に見てろよ。他にもお宝は山ほどあるぜ。見つけても、ここには書かないけどね。
 
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何で、ぶつ切り

2020年01月16日 09時05分33秒 | エッセイ
何で、ぶつ切り

 朝、出勤の途中の店がいつも賑わっている。オープンハウスのレストランで、入り口付近で盛んに、パンのようなものや油条を揚げている。店の中は満席で、外にはテイクアウトを待つ人がたむろしている。その前を通り抜けるのに苦労する。
 旨そうだな。で、買ってみた。写真よりもっとふっくらしたナンのようなのを二つ。ハイ、二つね。受け取った姉ちゃんが、中華包丁の刃を横にして、上からバンと叩きつぶす。ワっ何すんねん。ペチャンコになったナンを、刃を垂直に振り下ろしてぶつ切りにする姉ちゃん。
 見るも無残な小間切れになったパン片(こうなると、意外と油っこい)を、ビニール袋に入れ砂糖の小袋を入れて、どうぞ。そりゃ、不味くはなかったよ。

 先日はカリっとあがった旨そうな手羽先を見つけ、2つばかり買おうかと500チャット(35円)出した。すると親父が手羽先の他に鳥の頭も勝手に加えて、口を挟む間もなく包丁で小間切れにされた。鳥の頭の残骸と手羽先がゴッチャになって、気持ち悪い肉片に化した。手羽先の残骸を、鳥の白い眼玉を除けながら拾って食った。

 郵便局に行きました。この国の人はあまり手紙を出さないらしい。郵便ポストが町にない。生徒が、どこそこプラザに一つあるとか言っていた。
 自分は、年賀状の返事を絵ハガキで出した。それが二つ折りにするタイプだった。
これで大丈夫かな、と思ったが宛先を書いて持ち込んだ。
 ところがタッチの差で、中年男性に窓口の先を越された。この男性は、何か郵便局に着いた小包を受け取りに来たらしい。ところが超小柄な女性職員が探すが見つからない。郵便物は、大してあるわけじゃあない。あちらの机と窓口の横に少し。同じところを何度も見るが、見つからない。
 小柄職員の倍はありそうなオバちゃん職員も加わって大捜索。やはり同じところを何度も見る。その間、15分は待たされた。そしてついに発見。って窓口の前じゃん。小柄が2-3回、大柄が2回は見ている。あー、あったじゃねーよ。
 やっと自分の番が来た。大柄が、封筒を渡してくる。これに入れなさい。えっ住所を書き直すの?15分かけて封筒に住所を書いた。隅の若い女性職員は、何やら麺を食っている。Air-mailは一枚70円で、封筒は一枚1円でした。

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バンコク今昔

2020年01月12日 09時50分41秒 | エッセイ
バンコク今昔

 ビザの更新のために、2泊3日でバンコクへ行ってきた。バンコクには、33年振り。正確には25年ほど前に一度仕事で行ったが、その時は駆け足で町に出なかった。
 バンコクは知らない町になっていた。自分がタイに5か月ほど滞在したのは、約40年前のこと。カンボジアとの国境で井戸掘りをした。あと、ラオス国境に近いチェンライにも行った。その当時のタイは貧しい国だった。でもとても素敵なワンダーワールドだった。街を歩くと、次々に面白いものにぶち当たる。空港は場末の汚いものだった。表に出るとムっと熱気が襲ってきた。
 ビザ更新でマレーシアのペナンに行ったが、マレーシアに入国した途端に、あー何てお金持ちの国!と思ったものだ。今じゃあ、逆になっているかも。

 今のバンコクは、とにかく便利になった。高架鉄道に地下鉄、エアコンバスに空港に直結する鉄道。雨期になると氾濫原と化す町に、地下鉄は永遠に無理だろうと誰もが思っていたはずだ。
 でも町の中心街は、どこもアウトレットにショッピングセンター。日本のどの飲食店もショップも、無いものはない。しかも日本より高い。吉野家の牛丼、スターバックスのコーヒーの値段に驚く。クオリティーは高いけどね。でも水まで有料なのには驚いた。
 自分にとって、アウトレットとかショッピングセンターなどは、世の中から消えてもちっとも困らない存在だ。探しているものがあったので、多少散策したが、楽しいどころか苦痛でしかない。
 
 33年振りで友人に会った。彼とも奥さんとも実に久しぶりで、タイムスリップしたような感覚を味わった。それぞれ違う国、異なる時空で30年、40年を過ごしてきたのね。彼の家は、郊外の閑静な住宅街にある。33年前にうちのカミさんと泊めてもらったのだが、家の記憶は残っていない。
 10年前の大洪水の時に、周囲は一面水没したそうだ。友人は、以前は犬を5匹飼っていたそうだが、今は一頭もいない。庭に埋まっている。その中の一頭は、庭に侵入したコブラと戦い、コブラを噛み殺したが自分も噛まれて死んだという。日本ならニュースになりそうな話だ。

 高架鉄道(BTS)は便利だが高い。一日パスは約500円。4回乗れば得になる。便利だが地下鉄には使えない。エアコンバスで、街はずれまで乗ると約100円。バンコクの物価は、上がる一方だという。街中で食事をとると2~300円する。
 ヤンゴンに帰って、エアポートバスに乗ったら35円。タバコを買ったら35円。ホっとした。どこでタバコを吸っても構わない国に戻った。
 翌日、学校に行くと道の真ん中にでっかい舞台が出来ていた。舞台の中央には凄い椅子が一つ。高僧(セヤデュー)の法話があるそうだ。夜になると、道のずっと向こうまでゴザを敷き詰めて、人々がぎっしり座っていた。
 先日は町内で何かイベントをやっていた。その時のGOALの表示が道に残っている。街を、道を有効利用するのが得意な人たちだこと。


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パテイン紀行

2020年01月05日 13時43分21秒 | 旅日記
パテイン紀行

 12/31から2020年の1/3まで、パテインに行っていました。
ヤンゴンからバスで5-6時間かかります。12/31の21時ごろにバスに乗り、夜中の2時半に着きました。このバスは、早朝5時ごろにビーチに着くので、パテインの町に降りたのは我々2人だけでした。
 おいおい、ここはどこ?道路っ端で食堂があるだけ。男たちが数人麺を食べているが、周りに町はない。男たちに話して、バイクの後ろに乗せてもらいホテルへ行った。10分以上走って70円。夜中の3時に着いたホテルでは、可愛らしいお嬢さんが対応してくれて、チェックイン出来た。
 ほとんど3泊だが、朝食代だけで泊めてくれた。初日はパテインにいて、翌日は午前中にパテイン川クルーズ。午後からビーチへ行った。



お神楽?

パゴタ参道


















街に2軒の映画館






 パテイン川(エイヤワディー川・旧イラワジ川)の川下り。2時間半で2人で1,500円。
支流にも連れて行ってくれた。舟の進行方向に光の洪水が現れた。この光は死ぬ時に出てきそうだ。あっあの光は。どこかで見たな。そうだ、イラワジ川、合掌!









途中、上陸してパゴタへ。









また上陸して、村を歩く。








 グエンサンビーチへは、バスで2時間半かかった。帰りはタクシーで1時間。料金はバス280円。タクシーは、その十倍。ビーチは現地の人が多くて、欧米人はチラホラ。レストランの値段はびっくりするほど高い。


数キロに渡る遠浅のグエンサン海岸。最初は、自分たちだけで独占した。
我々以外に誰も泳いでいなかった。水はきれいでゴミ一つない。

エビ、旨かったー。500円。


 パテインは、竹製の手作り傘が有名です。
街では、エイヤワディー・カレン族のお嬢さんが美人揃いで楽しい。
レストランのビールのキャンペーンガールがカレンで美人。クレオパトラ・カットがよく似合っていた。











この街も、色彩が溢れている。








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