旅とエッセイ 胡蝶の夢

ヤンゴン在住。ミラクルワールド、ミャンマーの魅力を発信します。

今は、横浜で引きこもり。

週刊釣りニュース   

2016年07月24日 20時50分11秒 | エッセイ
週刊釣りニュース   

 我が人生において30歳代は一番よく釣りに行った10年だった。30歳前半は乗り合いが多く、後半はボート釣りに嵌った。その当時週刊釣りニュースを月に2回は買っていた。
 自分は移り気、浮気男でタバコの銘柄はしょっちゅう変えたし、服にも持ち物にも拘りはない。釣りも同じで、一つの釣り、同じ魚を究めるなどというストイックな執着はさらさら無い。釣れるなら、狙った魚でなくても構わない。というか新しい魚、珍しい魚は歓迎だ。外道万歳。当りをとることにも拘らない。スレだろうがおまつりだろうが、釣れれば結構。掛った後で引きを楽しもう。但しヒトデや鮫の子、ハオコゼ(2-3cmのよく釣れる毒魚)は困る。喰えないのはいやだ。
 季節によって、釣り場所によって、新しい魚を求めて随分と色々な港に遠征した。ベースは三浦半島だが、逗子・葉山、伊豆半島、房総半島、茨城の乗り合いに乗って様々な魚を釣った。イカやタコ、フグ、アナゴ、タチウオなんかもよく釣った。やはり伊豆や茨城まで行くと、魚も大きくてよく釣れる。名古屋のメーカーの社長に誘われて関西、東海へも云った。大釣りして満杯のクーラーを持って新幹線に乗ったことも2-3度ある。ただ一度だけ三重県の尾鷲湾で、全く釣れなかった日があった。その数日後に阪神淡路大震災があったから、魚が湾内から出て行っていたのだろう。逆に大釣れすればよかったのに。入れ食いじゃん、何でこんなに釣れるの?何か起きるの?
 週刊釣りニュースは、関東の乗り合い船が網羅されていた。へーこんな魚が釣れているんだ。あんな魚を釣るんだ。釣果100ってうそだろ。まあ嘘だ。釣果は1/5~1/10程度に考えていて丁度よい。あと釣りニュースの記事は早くて2週間前、3-4週間も前のことが書いてある。この遅さはいかんともしがたい。今インターネットで釣り宿のホームページを見れば、昨日今日の釣果が写真入りで出ている。釣果の水増しもあまりない。これは便利だ。
 だけど釣りニュースでは、行く予定のない新潟とか、ついに行かなかった金洲・銭洲で釣れている魚や数、大きさが載っていて楽しい。またかつて行った港の乗り合い船で今何が釣れているのか、横並びの船名、釣果、値段等を眺める楽しさったらない。頭の中の小旅行、仮想釣行なのだな。ネットの釣りサイトで目的魚別、目的地別、旬の魚特集とかを見ても、一つ一つクリックしなければならず、面倒くさい。そんなに楽しくない。ホームページはそれぞれ違っているから知りたい情報を調べるのは仕事みたいだ。あのベタな横並びがよかった。
 今でも週刊の釣り新聞は出ているが、何故か昔の週刊釣りニュースのような面白さはない。記載されている乗り合い船が少ないのだ。あの偉大なるマンネリ紙面が懐かしい。特集のターゲット魚の釣り方や、釣行記事も面白かったな。

コメント
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