「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

スイスのヤマネコ、「セクシーすぎて」絶滅の危機<2020年10月

2023-06-04 16:42:58 | 動物と植物と自然

スイスのヤマネコ、「セクシーすぎて」絶滅の危機 研究
2020年10月4日 15:24 発信地:ジュネーブ/スイス [ スイス ヨーロッパ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3307689

ヤマネコとイエネコの雑婚が起きその雑種の遺伝子が本来のヤマネコの遺伝子と置き換わるであろうという研究です。結果、固有種がなくなると言うことです。

実際にスコットランドとハンガリーで、そのような現象が起きているようです。

これについての意見は、固有種を守るべきだと言う結論になると思います。

しかし、生命は博物館に入っているのではありません。時代とともに変化または進化していきます。そうであるから、今生きている生命は生き延びてきました。その過程の一つと理解するなら固有種が変化していくのも進化の過程であると理解することも可能です。

人間の場合は、もっと極端です。
人間の先祖である原人の時代には、複数の原人がいたようです。そのうちの一つが今の人類の祖先であることになります。他が消えて一つが生き残ったのか?

それは、やや違うように思えます。その理由はやがて述べます。

その過程を
猿人
原人 ジャワ原人北京原人など
旧人 ネアンデルタール人など
新人 クロマニョン人→ヨーロッパ人の祖先
現生人類 7万年前にアフリカを出てイラン付近で分岐して3ルートで拡散
南ルート→オーストラロイド
北ルート→モンゴロイド
西ルート→コーカソイド
アフリカ→ネグロイド

このように一応分類されています。

ごく大雑把に言うと、アフリカ系とクロマニョン人系が現代人類の直接の祖先と言うことになります。

実は、これは化石で確認されただけで他にも様々な種類の人間の祖先がいた可能性が指摘されています。

フィリピンの洞窟で発見された新たな人類
https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/video/contents/31
デニソワ人(旧人類の絶滅種、または亜種)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%8B%E3%82%BD%E3%83%AF%E4%BA%BA

遺伝子工学の進歩が、これまで知りえなかった色々なことを解き明かしています。

人間の祖先が進化の過程でどれか単独で生き残ったのではなく、交配によりある種類が他の種類に吸収された可能性を指摘しています。

同じ旧人と分類されるネアンデルタール人とデニソワ人の間でも交配が確認されました。

更には、デニソワ人は現代人類とも交配したとされています。今は、消えてしまった色々な段階の人類の祖先は様々な交配を経て次の人類の祖先に遺伝子として受け継がれている可能性があります。ネアンデルタール人の遺伝子もデニソワ人の遺伝子も現生人類に受け継がれています。

他にもデニソワ人は、100万年ほど前に現生人類から分岐した、未知の新系統の人類だったと確認されました。その未知の人類の遺伝子をデニソワ人は持っています。その遺伝子も現生人類に受け継がれていることになります。

つまり人類の祖先は複数あり(かなり多く)、それが交配を通じて段々とまとまっていき、やがてそれが今の人類になったとも考えられます。遺伝子解析がもっと進めば、もっと古い時代の人類の祖先の遺伝子が現生人類の遺伝子の中に見つかるかもしれません。単純に同時代だけではないのです。別系統の遺伝子が出会うと古い遺伝子同士が更にまじりあうと言うことになります。時代を超えて地域を超えて複雑に古い遺伝子が混合して出来上がったのが現生人類と言うことになります。そして、それが更に変化していきます。

大分、今まで考えていたことと違いませんか?

お判りいただけたでしょうか?
スイスのヤマネコの辿る運命は、過去の人類の祖先の運命と同じだと言うことです。やがては複数の種類が交配を通して、段々ともっと少ない種類に収斂していきます。それが進化と呼ばれる生命の営みです。

種を固定する考え方は、進化を否定するものであるのかもしれません。そう考えると、絶滅危惧種を保護することも正しいのかどうか、分からないことになります。

環境が変化すれば、それに適応できる生命の種類が生き残り適応できない種類は、滅びます。それが生命の進化です。



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