「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

砂漠の忍者?スナネコ(猫)<2023年5月

2023-05-06 20:29:41 | 動物と植物と自然

スナネコに迫る絶滅の危険、砂漠に生きる生態も明らかに
2023.05.03 Wed posted at 16:30 JST
https://www.cnn.co.jp/fringe/35203377.html

分かっているようで、全然分かっていないことは世の中に沢山あります。以前、シチリアのキツネネコの事を書きましたが、このネコも2008年に偶然、捕獲されるまで謎のネコでした。今、徐々に研究されていて遺伝子調査で固有種であることが確認されています。

スナネコも謎のネコで北アフリカと中東、アジア南西部と中部の砂漠に生息していますが、それ以外は謎でした。ヨーロッパに知られたのは、1858年フランス兵がサハラ砂漠北部で目撃したのが記録に出てくる最初の例です。何しろ見ることが出来ないので、その後も研究論文は少数でほとんど分かりませんでした。

スナネコの住むのは砂漠地帯です。そしてスナネコの毛の色は、砂漠に溶け込むカムフラージュです。そんなところで研究したり調査したりするのは、困難です。

最初に子猫の姿が撮影されたのが7年前だそうです。
写真特集:砂漠に生きるスナネコ
https://www.cnn.co.jp/storage/2023/05/03/45d5ba63f199fc2a3910ddf19c84c449/35203378_002.jpg

ちょっと、可愛らしすぎますよね?
それとは無関係に研究者の研究魂に火が付き、何が何でも調査することにしたようです。
4年に及ぶ調査の結果が発表されたのが、今年の3月です。こうして、これまで全く不明だった「スナネコ」に関して大分、分かるようになりました。

「気温50度に達することもあるモロッコ南部の砂漠で実施。学者や獣医師を含む5人のチームがスナネコ22匹を捕獲してVHF無線搭載の首輪を装着し、15~19年にかけて追跡調査した。」

その結果、判明したことは・
移動範囲が、それまで考えられていた最大で50平方キロより遥かに広い地域を移動していました。餌の密度で違うと思いますが個体によっては、1758平方キロもの範囲をわずか半年あまりで移動していた・と言う行動範囲の広さです。

論文共同筆者で野生ネコ類の保護団体パンテラ・フランス代表のグレゴリー・ブレトン氏
「一晩に数匹の(獲物を)食べてエネルギーを摂取しているが、水は全く飲まない」
「獲物の血液から液体と水分を摂取している」

こんなことも新しく分かったことです。
エサは、齧歯(げっし)類や、毒ヘビを含む爬虫(はちゅう)類であることが、確認されました。これはネコの共通のエサです。

イエネコに比べて体はやや小さく
獲物の音を聞き分けるために耳は大きい

こんなことも分かりました。

これまでは謎だったことが、行動範囲やルートを知ることにより排せつ物を調べることにより分かりました。これまでは、広い砂漠のどこかに埋めてしまうため発見できませんでした。

2008年に初めて子猫の撮影に成功したというのですから、見つけて観察することの困難さが分かります。

やはり絶滅の危惧のある種類の動物でありそのリスクは、これまで考えられているより大きいかもしれないとの指摘があります。調査が進んでリスクが増大しては、逆効果ですから得られた知識を保護に生かしてほしいと思います。



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