北近畿経済情報

北近畿各都市の経済ニュースを紹介。

企業誘致を促進へ 中丹基本計画案を了承

2008-10-29 | 地域全般

京都新聞(10月29日付)より

---
中丹基本計画案を了承 行動指針も議論

「中丹力再生地域産業活性化協議会」の第2回会合が28日、京都府福知山市内であり、舞鶴、福知山、綾部の3市域で企業立地や市街地活性化など産業振興を図る「企業立地促進法に基づく中丹地域の基本計画案」を了承、行動指針(骨子案)について議論した。

協議会は昨年施行の同促進法に基づき、具体的取り組みや方向性を探る目的で6月に発足。学識経験者や農業や商工業、行政の各関係者22人で組織し、基本計画策定と行動指針づくりを目指し議論を重ねている。

この日は、事務局が基本計画案について「既存産業の高度化と関連産業、物流関連産業の集積を目指す」とした方向性を示し、2013年度までの成果目標を企業立地16件、製造品出荷の増加額590億円、新規雇用830人と設定。その取り組みとして、人材育成、地場産業への技術支援、交通基盤の機能充実、産学公の連携などを掲げた。

行動指針では、既存産業の技術や地域資源を活用した新事業分野の開拓を目指す一方、地域の連携を図る「中丹ビジネス交流会」の設置も提案された。

委員からは「大手企業との連携や情報発信力の強化が必要」「企業の要望を調査すべき」「舞鶴港の活用を高める方策を」などの意見が出された。

---


ミカド 営業拠点を統合 福知山を閉鎖へ

2008-10-28 | 福知山市
システムキッチンやシステムバスを扱う住宅機器メーカー大手のミカド(本社:大阪市)は、10月より主に舞鶴や豊岡など北近畿地区の営業拠点である福知山ショールームを経営効率化のため閉鎖し、神戸ショールームや姫路ショールームに統合すると発表しました。

近年、福知山に所在する営業所の統廃合が続いており、福知山のみではなく、北近畿商圏の魅力低下が懸念されていただけに、更なる企業撤退に非常に残念な思いがあります。

京丹後ものづくりパーク開設 地域産業活性化に期待

2008-10-25 | 京丹後市

京都新聞(10月24日付)より

---
地域産業の活性化を担う 京丹後でものづくりパークオープン

京都府京丹後市峰山町の日本電産峰山工場跡地を活用し、京都府や同市などが整備してきた「丹後・知恵のものづくりパーク」のオープンを祝う記念式典が23日、開かれた。山田啓二府知事をはじめ経済関係者ら約100人が出席、織物や機械金属業など地域産業の活性化を担う新たな拠点の門出を祝った。

同パークは、敷地約3.6ヘクタール、建物は延べ床約1.1ヘクタール。産官学の諸機関が連携して人材育成や新規事業の支援にあたる。府織物・機械金属センターや京都産業21北部支援センターも移転、サポート体制を集約した。

式典で山田知事は「北部地域産業の厳しい状況の克服には、企業誘致の推進と基幹産業の振興が欠かせない。人づくりを柱に、仕事づくりや支援体制づくりの3つの機能を生かし、府内外から多くの人が集う魅力ある拠点に発展することを願う」とあいさつ。

テープカットでオープンを祝った後、関係者たちは施設内を見学。続いて、日本電産(京都市南区)の永守重信社長が「人づくり、ものづくり経営」をテーマに記念講演を行った。

---


「山陰海岸」推薦見送り 世界ジオパーク日本委員会

2008-10-22 | 地域全般

神戸新聞(10月21日付)より

---
山陰海岸、世界ジオパークの候補入り逃す

 世界的に貴重な地形や地層、岩石などを残す自然公園「世界ジオパーク(地質公園)」の国内初の登録を目指す日本ジオパーク委員会(尾池和夫委員長)は二十日、大噴火で形成された「洞爺湖有珠山」(北海道)、フォッサマグナが通る「糸魚川」(新潟)、雲仙・普賢岳などの「島原半島」(長崎)の三地域を候補地として申請すると発表した。「山陰海岸」(兵庫、鳥取、京都)と「四国(室戸地域)」(高知)は選に漏れた。(足立 聡)

世界ジオパークは、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が支援する「世界ジオパークネットワーク(GGN)」が審査し、認定される。来年後半にも決まる見通し。保護が主目的の「世界遺産」とは異なり、観光や研究などでの活用が重視され、世界18カ国57地域が登録されている。

山陰海岸は、2,500万-1,500万年前、日本列島が形成されたときの火山活動でできた岩石や地層が特徴とされ、兵庫など三府県と豊岡市、新温泉町、香美町などの3市3町が推進協議会をつくり、認定を目指していた。尾池委員長は「選ばれた三地域は焦点が絞られ、公園としての運営実績もあった。山陰海岸はさらに地学的な意味を整理し、組織的なネットワークをつくってほしい」と話した。

今回落選した地域は来年以降もGGNの国内候補に応募できるが、来年2月に発足する「日本ジオパークネットワーク」への加盟が条件となる。

---

ジオパークは、保護が主目的の世界遺産とは異なりますが、教育や研究、観光面が重視されるため、登録により幅広い層の人を対象に、地球科学や環境問題をテーマとしたツアーが開設されるなど、地域活性化が期待されていただけに非常に残念です。


コウノトリで地域振興 企業7社が視察 豊岡

2008-10-21 | 豊岡市

毎日新聞(10月18日付)豊岡支局版より

---
復帰事業や育む農法、企業7社が視察 豊岡コウノトリ

日本経済団体連合会の会員企業7社の環境部門担当者らが17日、豊岡市を訪れ、コウノトリの野生復帰事業やコウノトリ育む農法の現場などを視察した。

日本経団連自然保護協議会に属する▽住友信託銀行▽アサヒビール▽トヨタ自動車▽東京電力▽大成建設▽清水建設▽積水化学工業の7人と日本経団連事務局の2人。

県立コウノトリの郷公園や育む農法を実践する同市中谷地区などを見学。大豆畑では、稲と大豆を輪作することで、水田に生える雑草を抑える効果があることなどの説明を聞き、デジタルカメラで現場の様子を記録していた。

住友信託銀行の石原博審議役(58)は「コウノトリを一つのキーワードとして観光、環境、地域おこしの三つがうまく完結できていると感じた」と話していた。

---


丹後が大幅悪化 舞鶴も一転悪化へ 京都北部景気動向調査

2008-10-20 | 地域全般

京都北都信用金庫(本店:宮津市)が京都府北部の景況感を発表しました。舞鶴・福綾地区での不動産業、舞鶴地区での卸売業が大幅に上昇したものの、その他の産業で振るわず、依然として厳しい経済状況が浮き彫りになりました。

地区別では、前期は横ばいだった丹後地区(宮津市・京丹後市・与謝郡)が大幅悪化し、福綾地区(福知山市・綾部)も悪化幅が拡大しました。そして今まで北部経済を支えてきた舞鶴地区(舞鶴市)も一転悪化に転じるなど、京都北部経済も景気後退局面を迎えたことが数字の上でも証明された形となりました。

地区別・産業別の結果は以下の通りです。

【丹後地区】
製造業      -48.6     21.0の悪化
卸売業      -36.8     13.2の悪化
小売業     -55.3      1.0の悪化
サービス業   -61.1      2.8の悪化
建設業     -63.0      1.3の悪化
不動産業    -50.0     25.0の悪化

地区全体    -53.1    9.8の悪化

 

【舞鶴地区】
製造業     -17.2      7.8の悪化
卸売業     -26.7     17.7の改善
小売業     -62.9        7.0の悪化
サービス業   -38.5          5.9の改善
建設業     -33.3      5.2の悪化
不動産業    -30.0     11.9の改善

地区全体    -37.3    0.8の悪化

 

【福綾地区】
製造業     -23.8            5.2の悪化
卸売業     -53.8      13.8の悪化
小売業     -58.9             0.7の改善
サービス業   -38.9      0.5の改善
建設業     -54.8      12.9の悪化
不動産業    - 9.1      30.9の改善

地区全体    -44.6    3.4の悪化


200円バスが好調 実証運行前の2倍に増加 京丹後市

2008-10-18 | 京丹後市

京都新聞(10月17日付)より

---
京丹後「上限200円バス」快走中 乗客、実証運行前の2倍に

京都府京丹後市や丹海バスなどが市内で実証運行している「上限200円バス」が今月、運行3年目を迎えた。一部路線を延伸、コースも変更したことで、市は約1400世帯の交通空白地の解消につながるとしている。

同バスは2006年10月に導入。大人1回の上限運賃を200円と低く設定することで、利用者増を図り、バス会社への市の補助金支出を抑えるのが目的。実証運行2年目(07年10月-08年9月)は、実証運行前(05年10月-06年9月)より乗車人員が2倍以上に増え、運賃収入も上回るなど好調を維持している。

今回の主な改正点は、弥栄病院線の浅茂川地区への乗り入れ▽久美浜線や与謝の海病院線の増便▽延利線のKTR(北近畿タンゴ鉄道)峰山駅やショッピングセンターマインへの乗り入れ-など。

同市市民課の野木秀康主任は「より多くの人に喜んでもらえるよう、さらに検討を重ねていきたい」と話している。17日には国土交通省の関係者らが視察に訪れ、上限200円バスに試乗する予定。

---


北近畿都市圏別人口(9月)

2008-10-17 | 地域全般

9月の北近畿各都市圏別推定人口

 

【舞鶴都市圏】 - - -11万0,246人    -41人

(舞鶴市、高浜町、おおい町)

 

【豊岡都市圏】 - - -10万7,413人       -19人

(豊岡市、香住町)

 

【丹後広域都市圏】 - - -10万7,325人    -81人

(京丹後市、宮津市、与謝野町、伊根町)

 

【福知山都市圏】- - -8万0,391人       15人

(福知山市)

 

【丹波都市圏】 - - - 6万8,863人        -26人

(丹波市)

 

【小浜都市圏】 - - - 4万7,522人          -21人

(小浜市、若狭町)

 


運賃も据え置きへ 関西丸和が運行方式公表

2008-10-16 | 綾部市

京都新聞(10月15日付)より

---
「あやバス」ピンク基調 新車10台 関西丸和 料金据え置く

京都府綾部市内を走る「あやべ市民バス(愛称=あやバス)」の新たな運行事業者に決まった総合物流企業「関西丸和ロジスティクス」(本社・綾部市下八田町)が14日、車両や運賃など新たな運行方式を市役所で開かれた市地域公共交通会議で明らかにした。濃いピンクを基調とした新車を導入するほか、料金については据え置くとした。

会議で関西丸和の田中文和社長が「乗務員をサービスマンと位置づけ、快適で安全な運行を目指す。創業の地綾部を住みやすくしていきたい」とあいさつ。同社側が同市桜が丘3丁目に事務所と車庫を置き、運転手14人など計18人の運営体制をしくとしたほか、運行の引き継ぎ日を予定通り12月25日と説明した。

車両はいずれも新車で中型バス2台、小型マイクロバス4台、ワゴン型のコミューターバス4台の計10台(予備車1台)で運行。グループ企業が運営する埼玉県の路線バスと合わせ、濃いピンクを基調としたデザインに変え、中型・小型については車いすの乗車が可能になる。

運賃は基本の初乗り200円(一部区間100円)、1路線の最高額500円に据え置き、路線の乗り継ぎ定期券を新設する。いずれも、会議で承認された。

市は現在、あやバスを運行している「京丹タクシー」から委託契約解除の申し入れを受け、先月、公募で関西丸和を新たな委託先と決めた。市は現行の路線を維持する一方、予約型乗合タクシー方式をやめ、全定時定路線に切り替えた8路線で運行する予定。

---

当初から懸念されていた運賃値上げが回避され、まずは一安心です。

しかしガソリン高も一服したとはいえ、地域の少子高齢化や過疎化、モータリゼーションの流れの中、地域公共交通機関を維持していくのは、住民の意識が一番大切で、「乗って残す綾部の公共交通」の気持ちが必要となってくると思います。


舞鶴港と敦賀港の連携を 舞鶴でシンポ

2008-10-15 | 舞鶴市

京都新聞(10月15日付)より

---
環日本海「国際物流の明日」探る ロ、東アジアとのルート開発急げ

シンポジウム「変わる!環日本海国際物流」が13日、舞鶴市浜の市商工観光センターであった。参加者は、経済発展が続くロシアや東アジア地域との物流ルート開発に向け、国や自治体、地元経済界が連携して取り組む必要性を確認した。

日ロ間の貿易額が最近の5年間で36%増加、中国が日本の最大貿易相手国となっている現状を踏まえ、舞鶴港と敦賀港の物流活性化策や地域振興策を探るため、国土交通省と経済界でつくる近畿と北陸の国際物流戦略チームが初めて開いた。

宿利正史国土交通審議官は「対岸諸国との貿易額は急増しているが、府内の外国貿易コンテナのうち、舞鶴港経由はわずか3%」と指摘。シベリア鉄道を活用したロシアや欧州との物流が注目されていることも話題にした。

パネル討論では、京都府の山田啓二知事が「港湾管理者を一本化するなど、舞鶴港と敦賀港の連携が地域の発展には不可欠。日本海側の港湾整備は太平洋側に比べて遅れている」と述べ、更なる支援を国に求めた。

パネリストからは「船会社や荷主が関心を持つ独自の施策を打ち出すべきだ」「物流を変えるという強い意気込み大切」などの意見も出て、約340人の来場者は熱心に議論を聞き入った。

---

舞鶴港では中国航路やロシア航路が好調に推移するものの、今年4月に韓国航路が休止し、コンテナ取扱量が減少している他、敦賀港でも韓国航路は順調に推移しているものの、中国航路は昨年休止して以降、コンテナ取扱量はピーク時の3割まで落ち込んでいます。

舞鶴港と敦賀港で共通する課題は、航路の確保と府(県)内の集荷に苦戦している点。主因は舞鶴港の場合、強力なライバルである神戸港の存在と、ハード面での整備不足。敦賀港の場合、北陸の雄・金沢港の台頭と、今までの主要利用先だったブラウン管テレビの輸出全廃による航路の廃止が大きく響いているとのこと。

そんな両港ですが、舞鶴港の場合、和田埠頭が2010年に完成し、ようやく勝負できる体制になりますし、敦賀港も滋賀県米原市の建設中される西日本最大規模の統合物流センター「SILC」など明るい話題もあり、今後に大いに注目していきたいです。