北近畿経済情報

北近畿各都市の経済ニュースを紹介。

全但バス黒字化 路線再編功を奏す 今後は長距離バスも

2009-06-06 | 養父市

神戸新聞(6月6日付)

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全但バス、9億円の黒字化 新社長に桐山氏

神姫バス(本社:姫路市)の出資を得て経営再建中の全但バス(本社:養父市)は5日、田中貴俊社長(60)が代表権のない会長に退き、元兵庫県生野町長の桐山徹郎氏(58)が社長に就任したと発表した。同日付。また、全但バスは路線再編などを進めた結果、2009年3月期決算が最終黒字に転換したことを明らかにした。

桐山氏は神姫バスOBで、人事、営業部門などを担当し、1995年5月に退職。同年6月から旧生野町助役、99年4月から05年3月まで同町長を務め、自治体合併により今年5月まで朝来市教育長だった。同日、兵庫県庁で記者会見した桐山新社長は「民間と行政の経験を生かし、地域の足の確保に向け誠実な経営に努めたい」と述べた。

全但バスは経営再建に向けて、全路線の約3割に当たる27路線99系統を休止し、事業再編や資産売却に取り組んだ。その結果、08年度は約9億7,200万円の最終黒字を確保したとし、11年度には債務超過を解消できそうとの見通しを示した。

神姫バスの上杉雅彦社長は、全但バスの今後について、東京-城崎間の長距離バス運行▽車両整備▽旅行業-などで利益を拡大させるとした。神姫バスは出資比率を現在の10%から14%に引き上げる方針だが、その時期は「来年6月時点を目指す」とした。

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7月から小児科休診へ 公立八鹿病院

2009-03-04 | 養父市

神戸新聞(3月3日付)

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八鹿病院、7月から小児科休診に

公立八鹿病院(養父市)は2日、7月1日から小児科を休診すると発表した。2人いる医師が3月と6月にそれぞれ退職し、後任の医師補充のめどが立っていないため。引き続き治療が必要な患者については、公立豊岡病院(豊岡市)や市内の開業医に協力を求める一方、診療再開に向けて後任の採用に全力で取り組む方針という。

同病院の小児科では現在、同病院採用の常勤医と県から派遣されている医師の2人が勤務。2008年度上半期で1日当たりの通院患者が23.4人、入院患者は3.4人の診療に当たっているが、2人から辞職の意向が伝えられた。理由は「一身上の都合」という。県の派遣医は協定で任期が4月末までだったため、同病院が後任医師の派遣などを要望していたが、県側は人材不足で実現は困難として、派遣期間を6月末まで延長して対応。しかし、その後の医師確保のめどは立っていないという。

同病院の岩井宣健院長は「地域への影響は大きいだろうと思う。しかし、残念ながら後任の確保ができていないのが現状」と説明。初期段階や軽度の一次医療については、養父市医師会から協力を得ており、会員が経営する診療所などで受け入れてもらう。7月以降も入院が必要となる患者は、豊岡病院に引き継いでもらうなど、影響を最小限にとどめられるよう調整を進めていく。

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院内助産を来月から開始 公立八鹿病院

2008-08-22 | 養父市

朝日新聞(8月21日付)豊岡支局版より

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「院内助産」開始 八鹿病院、来月から

養父市八鹿町の公立八鹿病院は9月1日から、妊婦の健診や分娩を助産師が受け持つ「院内助産制度」をスタートする。但馬でお産を受け入れているのは八鹿病院と豊岡病院、日高医療センターの3病院だけで、産科医の負担を軽減させるため、正常分娩が見込まれる妊婦を対象に助産師が産科医療を分担する体制を整える。3病院では、はじめての取り組みになる。

但馬のお産事情は産科医の減少と開業医が分娩を取りやめたため、先細る一方だ。分娩は年間1,500件とされ、八鹿病院は360件を受け持つ。2人の産科医と12人の助産師で対応しているが、産科医療の継続のため、産科医の負担軽減が迫られていた。

新制度では、妊娠初期の外来で医師が妊婦の状態に問題がないと判断すれば、妊婦の同意を得た上で、健診や分娩は助産師が受け持つ。妊婦の分娩時には、担当助産師が勤務を外れていても、駆けつけて付き添う。産科医はサポートに回り、新しい産科の体制づくりをめざす。

周産期センターの看護師長で助産師(42)は「医師の負担軽減だけでなく、助産師が妊婦と信頼を築くことで安心してお産ができるようにしたい」と話している。

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院内助産は国立舞鶴医療センター(舞鶴市)が全国で先駆けて実施しており、近年の医師不足、特に産科医不足に悩む全国の病院で行われているようです。

リスクの少ないお産には助産師、リスクが比較的高いお産は医師が対応するなど、役割分担することで医師の負担も軽減されることから、非常に良い試みだと思います。八鹿病院には他病院とも連携し、但馬地方の医療を支えていってもらいたいです。