北近畿経済情報

北近畿各都市の経済ニュースを紹介。

脳外科再開へ 舞鶴医療センターが支援 府立与謝の海病院

2009-06-30 | 与謝郡

京都新聞(6月30日付)

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脳外科、外来は14日再開 府立与謝の海病院 舞鶴医療センターが支援

京都府立与謝の海病院(与謝野町男山)の脳神経外科で、唯一の勤務医が3月末で辞職し、後任の医師が見つからず休診している問題で、府は29日、脳神経外科の外来を7月14日から週2回、再開すると発表した。

だが、脳卒中や事故による脳神経外科手術が丹後医療圏内でどの病院も対応できない深刻な現状は変わらず、府は脳外科常勤医師の確保を急いでいる。

府によると、再開する外科診療は、火、金曜の午前中。京都市在住の府立医大名誉教授1人と国立舞鶴医療センターの医師が交代で通い診療にあたる。

府立与謝の海病院の脳神経外科は、宮津市以北で唯一、脳疾患手術を行う救急告示病院の役割を担ってきた。しかし、昨年4月から脳外科医が1人となったため手術ができなくなり、脳梗塞などで救急搬送された場合、舞鶴市内の病院まで二次搬送する状況が続いている。

府医療課によると、現在までに脳外科対応の救急患者約40人を舞鶴市に二次搬送したが、搬送中の死者は出ていないという。

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毎日新聞(6月19日付)舞鶴支局版の記事によると、「府北部の住民には命に直結している。先日も脳いっ血で倒れた人が舞鶴市に運ばれて亡くなった。近くであれば助かったかも知れない」とのことで、常勤医師の確保は丹後地方にとっては死活問題です。

常勤医確保には、医師の過重労働に対する待遇改善とともに地域住民の意識改革も必要で、声高に医師確保を叫ぶだけでなく、コンビニ受診を控えるなど、住民1人1人の行動にかかっていると思います。


65%が売上減 受注・資金繰りも悪化 綾部企業

2009-06-24 | 綾部市

京都新聞(6月23日付)

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綾部の企業、65%が「売り上げ減」 前年比、厳しい経営状況

京都府綾部市は、地元企業の景況などを調べた2008年度の「事業所実態調査」をこのほどまとめた。08年の売り上げが07年に比べ「減少」と答えた企業が65.9%にのぼった。派遣社員を中心に雇用調整が進むなど、世界的な景気後退で厳しさを増す企業の経営状況が浮き彫りになった。

08年12月末、綾部工業団地や市工業団地の企業を中心に49社を対象にアンケートを実施。食料品や繊維工業、機械金属など44社から回答を得た。

調査によると、08年の売り上げが07年比10%以上減が18社、10%未満の減が11社だった。一方「伸びている」は9社、「横ばい」が6社だった。

資金繰りについては「苦しい」が52.5%、「楽である」が7.5%、「普通」が40.0%。09年1~6月の経済の変化に関しては37社が「悪化の方向」と予想した。理由として、売り上げや受注の減少、人員の余剰などを挙げた。

回答企業の従業員数は3,978人で、正社員が2,769人、非正規社員が1,016人、派遣社員が193人。派遣社員が従業員数に占める割合は07年度調査に比べて3.4ポイント減の4.8%になった。市商工観光課は「調査時は市内の企業の景況がかなり厳しく、派遣社員などの雇用調整が進んだ。現在も厳しい状況は続いている」としている。

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福知山女子高、来春募集停止 少子化影響 跡地利用は未定

2009-06-23 | 福知山市

京都新聞(6月23日付)

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「福女」、半世紀の歴史に幕 11年に統合、生徒ら「寂しい」

「福女(ふくじょ)」の愛称で市民らに親しまれてきた京都府福知山市の福知山女子高が2011年春に系列の福知山成美高に統合され、半世紀余りの歴史に幕を閉じることになった。22日に統合を発表した運営母体の学校法人成美学苑は「少子化の中、成美の教育を充実するための積極的統合」と説明したが、生徒や卒業生、市民らは一様に寂しさをにじませた。

福知山女子高は1957年創立。「真・善・美」を教育方針とし、これまで看護や保育、福祉など多方面に8,100人を越える卒業生を輩出してきた。

しかし、公立高3校、私立高4校が集まる福知山市で、少子化が進む中、どのように生徒を確保するかが課題となっていた。共学志向の高まりもあり、成美学苑は「生き残り」をかけて系列2校の統合を検討してきた。

福知山女子高の足立威校長は、記者会見で「学校がなくなるのは残念だが、女子高の教育理念を成美高に引き継いでもらい、より良い学校にしてほしい」と述べた。

福知山女子高の3年生は「実感はないけど、母校がなくなるのは寂しい。クラブ活動で『福女』の名が残せるように頑張りたい」と話した。卒業生(21)は「びっくりした。卒業生として帰るところがなくなるのは寂しい。在校生には『福女』の名を誇りに頑張ってほしい」と語った。

福知山市の松山正治市長は「輝かしい歴史と伝統を誇る府内有数の名門女子高だけに残念。特色ある学校として再出発されることに強く期待する」との談話を発表した。

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来春には1年生の募集を停止。11年春に3年生(現1年生)を成美高に編入し、成美高生として卒業させるようです。

両丹日日新聞によると、ピーク時の64年には439人の学生数を誇りましたが、今春は定員100人に対して入学者は59人と少子化のなか苦戦を強いられていたようで、今後も続くであろう少子化に対応したのでしょう。

「教育の街」として北近畿各地から学生を集め発展してきた福知山市にとっては大きな打撃となることは確かで、跡地利用を含め、今後の地域活性化に期待したい所です。

 


綾部宮津道路、ETC割引導入へ  京都府6月補正予算

2009-06-18 | 地域全般
京都府は6月15日、一般会計6月補正予算案を発表しました。府北部関係では舞鶴港や京都縦貫道などの整備促進の他、京都縦貫道・綾部宮津道路のETC社会実験の導入や、北近畿タンゴ鉄道の車両改修費への補助、舞鶴港を利用する大型貨物車両への補助も行う。

京都縦貫道で実施されるETC割引社会実験では、土日祝日にETCを利用して走行する車両に対して52%の料金割引を実施する。仮に京丹波わちICから宮津天橋立IC間を利用した場合、通常料金1,000円に対して、割引後は480円と520円の値引きとなる。

また舞鶴港を中心に物流の活性化を図るため、フェリー事業者が実施する運賃割引や航路確保に対する支援を行う。具体的には大型貨物車両を対象に1台あたり10,000円割引する(平成21年8月~平成22年3月末)。

北近畿タンゴ鉄道関係では、高齢者等が使いやすい車両へ改修を行い、利用促進を図る。

その他では、国の直轄事業となっている京都縦貫道整備事業や京都舞鶴港整備事業(前島埠頭)への負担金の他、国道482号丹後弥栄道路のバイパス工事、間人漁港整備事業、丹後縦貫林道(奥寄線・成相線)などを前倒しで整備し、完成を1年程度早めて、地域活性化を図る。

京都府内の6漁連 合併へ 来年めどに京都府漁連設立

2009-06-17 | 地域全般

京都新聞(6月17日付)

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京都府内の6漁協、合併へ 「府漁協」、来年1月1日めど

京都府の日本海沿岸で海洋漁業に携わる全6漁協は16日までに、来年1月1日をめどに合併し、「京都府漁協(仮称)」を設立する方針を固めた。漁獲量や組合員の減少など難題が漁協を取り巻く中、合併による規模拡大で解決を目指す。

府内には現在、舞鶴市、宮津市、伊根町のほか、京丹後市の丹後町、網野町、湊の計六つの海の漁協がある。合併が実現すれば、都道府県単位で海の漁協が一つにまとまるのは山形、石川、大分の各県に続き4番目となる。

高齢化や後継者不足による組合員の減少、漁獲量の低下に伴う漁協の経営難などが懸念され、10年ほど前から一つの漁協への合併に向け、各漁協の役員らが協議を進めていた。

各漁協の組合長らによると、合併によって漁協運営の効率化や組合員へのサービス向上、広域での資源管理による漁獲量の回復などを図るという。

今後、組合員向けの合併説明会を順次開き、今年9月をめどに各漁協で新漁協設立の賛否を問う総会を開く予定という。

合併協議会長の佐々木新一郎・丹後町漁協組合長は「組合員の経営や生活基盤を守るために、合併は避けて通れない。負担を強いる面もあるが、漁業の未来を守るため、全組合員に理解を求めていきたい」と話した。

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丹波地域の有効求人倍率 過去最低 雇用情勢厳しく

2009-06-16 | 丹波市

丹波未来新聞(6月16日付)

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丹波地域の有効求人倍率 過去最低に

柏原公共職業安定所によると、丹波地域の4月の有効求人倍率は0.37で、1996年4月からの記録でみると月間有効求人倍率として最低となった。3月の同倍率は0.42で、96年以降の記録では最低だった2003年5月、6月の各0.48を下回り、過去最低となったが、4月はさらに下回った。同職安では「管内の雇用失業情勢は、求人倍率の低下が続いているなど厳しさを増している」とみている。

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丹波地方はもちろん、豊岡市を中心とする但馬地方や舞鶴市を中心とする丹後地方でも厳しい雇用情勢が続いており、軒並み0.5%を切っているようです。工場の縮小や減産、撤退の話題も一部ささやかれており、北近畿地区全体の経済の後退局面は続いているようです。


プルサーマル計画 高浜に全力尽くす 安全性確立 関西電力 

2009-06-14 | 大飯郡

読売新聞(6月13日付)福井支局版

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プルサーマル見直し  関電 「高浜に全力、安全示す」

電力事業者がプルサーマル計画の見直しを正式に表明した12日、県内でも関西電力、日本原子力発電が、計画の進んでいる関電高浜原発3、4号機を除き、関電大飯原発の1、2基と原電敦賀原発2号機で2010年度までに開始するとしていた実施目標時期を15年度まで延期すると発表した。ただし、両原発では、地元の了解や国の安全審査といった必要な手続きが未着手で、延期した目標時期を達成するには多くの課題がある。

プルサーマル計画は、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムをウランと混ぜたウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を、既設原発で燃やす。県内では、1999年の高浜原発のMOX燃料データ改ざん、04年の美浜原発3号機事故、07年の敦賀原発での悪質な不正の集中発覚などで計画に遅れが生じ、高浜原発だけが現在、MOX燃料の製造という段階まで進んでいる。

県庁ではこの日、関電原子力事業本部の後藤健・原子燃料部長と原電の和智信隆・発電管理室長代理が記者会見。後藤部長は、高浜原発は従来通り10年度までの実施を目指すとし、「まず高浜に全力を傾注し、安全であるという結果を示してから大飯での計画に取り組みたい」とした。

和智室長代理は「不正の発覚後、信頼回復の取り組みを続け、一定の成果は得られたと思う。今後は計画の安全性に対する理解活動を進めていきたい」と述べるにとどめ、具体的な展望は示さなかった。

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事業区域を拡大 京丹後に進出へ コープこうべ

2009-06-09 | 京丹後市

日本経済新聞(6月9日付)近畿経済版

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京丹後市で事業 コープこうべ

生協最大手の「コープこうべ」(本部:神戸市)は改正生協法で隣接府県まで事業エリアを広げられるようになったのに伴い、京都府京丹後市へ事業区域を拡大する。16日に開く総代会で決定する。大阪北生協(本部:大阪府豊中市)との合併についても、2011年4月の実現をめざす方針を総代会で正式に報告する予定だ。

コープこうべのコープ豊岡(兵庫県豊岡市)は隣接する京丹後市からの来店が多く、勤務地が豊岡市にある人など約2,800人が組合員登録している。しかし事業区域ではないため、チラシの配布などができなかった。京丹後市では京都生協(本部:京都市)が共同購入など無店舗事業を展開するが、店舗はなく、コープこうべの区域拡大は了解済みという。

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京丹後市と豊岡市は府県を超え、密接な人的交流があることから、今回の事業区域拡大はある必然と言えるでしょう。ただ本来、京都府内全域を金城湯池とするべき京都生協は広大な丹後地域に1支部しかなく、また2003年には舞鶴支部と中丹支部が統合するなど、利便性が低下しているだけに、顧客ニーズに合った店舗展開を望みます。


朝来・生野工場閉鎖へ 東京応化工業

2009-06-07 | 朝来市
東京応化工業(本社:神奈川県川崎市)は、高純度化学薬品やドライフィルムレジストを製造している生野工場(兵庫県朝来市生野町)を閉鎖し、高純度化学薬品の製造については相模事業所に集約化、ドライフィルムレジストの製造については生産を中止すると発表しました。

東京応化工業は東証一部上場企業で、半導体・プリント基板製造に用いるフォトレジスト(感光性樹脂)等の製造を行う企業。生野工場は生野工業団地内に所在し、3月末時点での従業員数は87名でしたが、将来的な経営合理化や採算性の向上のため、2010年(平成22年)3月をめどに閉鎖される見通しとなりました。

閉鎖後の従業員については配置転換などで雇用確保に全力を尽すとのことですが、人口減少が著しい朝来市にとっては大きな痛手となりそうです。

北近畿都市圏別人口(5月)

2009-06-07 | 地域全般

5月の北近畿各都市圏別推定人口

 

【舞鶴都市圏】 - - -10万9,771人         429人

(舞鶴市、高浜町、おおい町)

 

【豊岡都市圏】 - - -10万6,609人          -19人

(豊岡市、香住町)

 

【丹後広域都市圏】 - - -10万6,303人       15人

(京丹後市、宮津市、与謝野町、伊根町)

 

【福知山都市圏】- - -7万9,934人             65人

(福知山市)

 

【丹波都市圏】 - - - 6万8,229人            -73人

(丹波市)

 

【小浜都市圏】 - - - 4万7,216人                -77人

(小浜市、若狭町)