北近畿経済情報

北近畿各都市の経済ニュースを紹介。

森本工業団地、6月分譲へ すでに数社と商談進む 京丹後

2009-10-29 | 京丹後市
京都府京丹後市が造成している森本工業団地が来年6月に分譲されることなった。同工業団地へは既にエンジン部品製造の日進製作所(本社:京丹後市)の進出が決まっており、同社が購入する6.2haを除く1.3haの企業誘致を市が進めている。既に数社との商談が進んでおり、雇用促進に期待がかかっている。

森本工業団地は京丹後市大宮町に位置し、総面積は14ha、分譲用地は大小4つの区画で7.5ha。平成20年代半ばに開通する鳥取豊岡宮津自動車道路の「森本インターチェンジ(仮称)」に隣接し、高速道で国際港湾である舞鶴港とも結ばれている。

第1工区で巨大な岩盤が見つかり、契約金額が2倍近くに増額されるなど紆余曲折があったものの、その後の工事は概ね順調に進み、来年6月の分譲開始にこぎつけた。

事業区域を拡大 京丹後に進出へ コープこうべ

2009-06-09 | 京丹後市

日本経済新聞(6月9日付)近畿経済版

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京丹後市で事業 コープこうべ

生協最大手の「コープこうべ」(本部:神戸市)は改正生協法で隣接府県まで事業エリアを広げられるようになったのに伴い、京都府京丹後市へ事業区域を拡大する。16日に開く総代会で決定する。大阪北生協(本部:大阪府豊中市)との合併についても、2011年4月の実現をめざす方針を総代会で正式に報告する予定だ。

コープこうべのコープ豊岡(兵庫県豊岡市)は隣接する京丹後市からの来店が多く、勤務地が豊岡市にある人など約2,800人が組合員登録している。しかし事業区域ではないため、チラシの配布などができなかった。京丹後市では京都生協(本部:京都市)が共同購入など無店舗事業を展開するが、店舗はなく、コープこうべの区域拡大は了解済みという。

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京丹後市と豊岡市は府県を超え、密接な人的交流があることから、今回の事業区域拡大はある必然と言えるでしょう。ただ本来、京都府内全域を金城湯池とするべき京都生協は広大な丹後地域に1支部しかなく、また2003年には舞鶴支部と中丹支部が統合するなど、利便性が低下しているだけに、顧客ニーズに合った店舗展開を望みます。


久美浜線、来月休止へ 利用減少で収支悪化 全但バス

2009-04-14 | 京丹後市

京都新聞(4月14日付)

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久美浜線1年間休止へ 全但バス、来月16日から

全但バス(本社:兵庫県養父市)は13日、京丹後市久美浜町のKTR(北近畿タンゴ鉄道)久美浜駅と豊岡市の豊岡病院を結ぶ全便を5月16日から1年間休止する予定であることを京丹後市地域公共交通会議で明らかにした。利用客の減少による収支の悪化が原因といい、同会議もこれを承認した。

全但バスによると、休止するのは久美浜線の往復6便。この路線の2007年度の輸送人員は1万5,000人で、前年度比2,300人減。収支も年々悪化しており、07年度は約1,000万円の赤字になるなど、これ以上の継続は困難と判断した。1年後の再開も未定という。

市企画政策課は「休止路線とKTRは並行路線であるため影響は少ないが、豊岡市は京丹後市第二の玄関口であり、公共交通全体のネットワークの強化が必要になる」としている。

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羽田直行便めざせ コウノトリ但馬空港利用助成へ 京丹後

2009-04-09 | 京丹後市

京都新聞(4月9日付)

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コウノトリ但馬空港 もっと使って 京丹後市、市民らに運賃助成

空港を生かした広域のまちづくりを進めるため、京都府京丹後市は8日、兵庫県豊岡市のコウノトリ但馬空港と羽田空港の航空便利用の助成制度を設けたと発表した。市民らの利用を増やし、羽田空港直通便の就航につなげたいとしている。

助成金は片道大人4,000円、子ども2,000円。大人の普通運賃ではコウノトリ但馬空港-羽田空港(伊丹空港で乗り継ぎ)で計3万4,900円になる。さらに航空会社の割引制度を活用すれば、最安で片道1万4,900円になるという。助成は東京での宿泊を含めた企画商品にも適用される。

利用後に搭乗券の半券を添えて市の窓口に申請すれば、助成額分が返金される。対象は市民と市内に通勤・通学している人。市企画政策課は「ビジネスや観光など東京と結びつきを強める機会にしてほしい。国や航空会社に対して羽田空港への直行便の必要性を訴えていきたい」としている。

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府県を越えた取組みに期待したいですね。

現在、人口減少が深刻な北近畿では企業誘致など働く場の創出が緊急課題ですが、どの自治体も苦戦しており、その原因の1つとして、半導体など、比較的小さく単価の高い部品を製造する企業は、製品輸送を空輸に頼る傾向が強いため、関空・伊丹が遠い北近畿地区が敬遠される事があるそうです。

北近畿の企業誘致を促進するためにも、舞鶴港や高速道路(北近畿豊岡道・舞鶴若狭道)とともにコウノトリ但馬空港の活性化に期待しているだけに、今回の取組みの結果、どこまで利用促進が図れるか注目です。


経済対策に重点配分 行財政改革も 京丹後市新年度予算

2009-02-25 | 京丹後市

京都新聞(2月24日付)

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地域経済対策、生活支援に重点 京丹後市の新年度当初予算案

京丹後市が23日に発表した新年度当初予算案は、急速な景気後退の中、地域経済対策や市民生活支援など最重要課題に力を注ぎつつ、市財政計画や自治体財政健全化法への対応をにらんだ編成で、一般会計は2008年度肉付け補正後を下回る予算規模を堅持した、としている。
 
市は「雇用・産業・生活を全力で支える市民生活最優先の予算」と強調。新規の主な経済対策として、借入資金の元金償還を1年間据え置く効果のある「府あんしん借換融資制度」活用時の償還利子全額補給に8,000万円を計上。中小企業雇用安定助成金には6,900万円を充て、国が助成する休業中の給与保障に市が残り分を助成して雇用維持につなげる。市内の建設業者による住宅改修経費助成に300万円、遊休農地活用に200万円を盛り込み、新規就農者の育成や農家の経営規模拡大を目指す。

財源確保のため職員らの人件費カット(市長15%、副市長・教育長10%、職員給料2.65%、管理職手当10-20%)を実施。一部を除く計24件のイベント補助金計約3,400万円を休止した。

子育て・教育関連では、宇川統合保育所整備に1億900万円、妊産婦健康診査公費負担の拡充に3,900万円、3小学校の耐震診断や峰山中体育館の耐震補強工事に6,800万円。

まちづくり分野では、ケーブルテレビ開局経費に400万円、100歳健康長寿推進計画策定など健康長寿のまちづくり推進に計1,200万円を確保、市の特色を生かした地域づくりを進める。地域間の情報格差解消のためブロードバンドネットワーク整備に17億4,500万円を計上した。

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「200年バス」運行好調 登下校時に合わせ増便 京丹後

2009-02-21 | 京丹後市

京都新聞(2月21日付)

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「200円バス」実証運行好調 京丹後

京丹後市地域公共交通会議が20日、同市役所で開かれ、実証運行3年目を迎えた「上限200円バス」の実績などの報告があった。

3年目のここ3ヶ月間も好調を維持しているほか、住民要望を踏まえて3月中旬から一部路線の増便するなど、さらに便利な公共交通を目指すとしている。

同バスは2006年10月に導入。実証運行2年目(07年10月-08年9月)は、実証運行前(05年10月-06年9月)より乗車人員が1.7倍、運賃収入も増加した。3年目の08年10-12月でも乗車人員、運賃収入とも前年同期を上回っている。

一方、利用者やバス運転手らの声を受け、3月14日から、網野高生徒の登下校時間に合わせたダイヤ調整と増便▽峰山高生徒の登校時間に合わせたダイヤ調整と増便▽「丹後あじわいの郷」の営業時間外の乗り入れ廃止-などを実施する。

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反発多く建設進まず 京丹後の舟券売り場計画

2009-02-17 | 京丹後市

読売新聞(2月16日付)舞鶴支局版

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反発多く建設進まず 京丹後の舟券売り場計画

京都府京丹後市久美浜町に民間業者が予定する競艇の小規模場外舟券売り場「ミニボートピア京丹後(仮称)」の建設が進まない。予定地の地元自治会の同意はあるが、議会の一部で反発が根強いからだ。中山泰市長が建設計画の容認を発表して2か月。誰もが納得してゴーサインを出せる施設の設置を願うが、経済効果を期待する市に、積極的な動きは見られないままだ。

兵庫県境に近い同町河梨地区の国道178号沿い。パチンコ店跡のひっそりした山すその予定地は9,100㎡の広さだが、今はまだ、雑草が茂る砂地と、むき出しのアスファルト舗装が混在している。

計画では、ここに鉄筋平屋約1,300㎡の売り場と、約180台分の駐車場を備えた施設が誕生する。発券窓口は15か所以下、観戦用の大型スクリーンやレストランはないが、年間の来場者は約10万8,000人、売り上げは約18億円が見込まれている。

競艇場を運営する兵庫県尼崎市と事業委託契約を結ぶ神戸市の情報サービス会社が、建設予定地の地元自治会の同意を受け、京丹後市に計画を打診したのは昨年5月。市は調査を進め、中山市長が12月、市議会全員協議会で、「経済効果は大きい」と容認を表明した。ところが、一部の市議が、「中学校まで約2キロと近く、風紀的に良くない」「ギャンブル関連施設が市のイメージを損ねないか」などと反対した。

競艇の場外舟券売り場の設置許可は、国土交通省通知で議会の反対がないことを条件の一つに規定、京丹後市条例も尼崎市と結ぶ行政協定に賛成の議決を求めており、大きな壁が立ちはだかった。

だが、地方都市での設置の動きが加速している。競艇振興会(東京)によると、モーターボート競走法の施行規則改正で委託事業者の設置が認められた昨年2月からの新設は、進行中を含め6か所。全国で初めて開設された1986年から改正までの22年間、30か所に比べ、そのハイペースぶりがわかる。

今回の建設計画も、空白地域だった近畿北部に開設すれば、京丹後市や福知山市、兵庫県豊岡市などから集客が見込まれるからだという。同振興会の石塚雅一・場外発売推進課長は「地方のファンには自宅から比較的近くで、便利な場外舟券売り場のコンビニ化が進む」と明かす。

競艇事業者が集客を増やし、事業収入をアップできるメリットはそのまま、財政規模が小さな地方自治体にも反映される。

2007年4月、府内初のボートピアがオープンした八幡市では、地元二つの自治会が賛成し、二つの市民団体は「市民を賭け事に走らせるのか」などと反対の署名活動を展開。市は結局、延べ約2万8,000人分の署名を押し切り、びわこ競艇を運営する滋賀県と協定を結んだ。固定資産税約6,000万円、年間売り上げの1%に当たる環境整備協力費約1億2,000万円が新たな財源になった。

京丹後市の場合、固定資産税は約200万円、環境整備協力費は約1,800万円。財政貢献度はやや低いが、施設従業員25人の地元雇用や、来場客の地元飲食店利用など、経済波及効果を年間約6,000万円と皮算用、不況下には大きな魅力に映る。

建設に同意した地元自治会男性は「広大な荒れ地が有効に使われ、地元雇用につながる。地域に新たな力を与えてくれる」。一方、中学3年の長男を持つ女性は「子どもは様々なことに興味を抱き始める年頃。行動が荒れるきっかけにならないか」と不安を漏らす。

安岡克己市企画推進課長は「市全体で理解を深めるべきだが、当分は状況を見守りたい」と話す。住民説明会を開く予定はなく、3月議会で建設計画に同意を求める議案の提案も慎重な構えだ。

市民が安心して暮らせるまちづくりを進める責務は行政にある。設置当事者の民間事業者の努力だけでなく、市の主体的な取り組みに注目したい。

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「丹後あじわいの郷」運営から撤退 京都府方針 株譲渡へ

2009-02-05 | 京丹後市

毎日新聞(2月5日付)舞鶴支局版

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「丹後あじわいの郷」運営会社から撤退 京都府方針 株無償譲渡

京都府は4日、京丹後市弥栄町の府農業公園「丹後あじわいの郷」を運営する「株式会社京都たんごファーム」(資本金1億円)から撤退する方針を明らかにした。保有株100株(出資金500万円)を同社に無償譲渡する。

同社は1億7,000万円の累積赤字を抱え債務超過に陥っており、全国で農業公園を展開する親会社のファーム(本社:愛媛県西条市)が経営責任を明確化するため、府や京丹後市など出資する自治体に無償譲渡を申し入れていた。100%民営化して営業を継続、経営再建を目指すとしている。

同公園は98年4月オープン。34haの敷地があり、農産物の加工体験ができる公園として初年度は35万人が利用したが、年々減少。07年度は8万人まで落ち込んだ。このため、累積赤字は1億7,000万円まで膨らんでいた。

運営する第3セクター「京都たんごファーム」は、親会社のファームが85%、京丹後市6.5%、京都府5%、宮津市、伊根町、与謝野町などが各1%程度出資している。

親会社のファームによると、経営責任を取るために完全民営化して再建を図ることにした。同社は「入場者の減少も底を打ち、08年度は6,000人ほど盛り返しており、単年度黒字になりそうだ。府以外からも株式の無償譲渡の了解を得られており、民営化して機動的な経営を図り、11年度には累積赤字を一掃したい」と話している。

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場外競艇券売り場建設計画を提示 京丹後市

2008-12-16 | 京丹後市

京都新聞(12月16日付)

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京丹後に競艇券売り場 建設計画、市が提示 議会で異論相次ぐ

京都府京丹後市久美浜町河梨の国道178号沿いに、場外競艇券売り場の建設が計画されていることが15日、分かった。市議会全員協議会で市が初めて示した計画概要に対し、議員からは設置に異議を唱える声が相次いだ。

市によると、公営のモーターボート競技を開催している兵庫県尼崎市から今年5月、小規模場外発券場(ミニボートピア)の設置意向が京丹後市に示され、同意を求められているという。6月末には河梨地区の区長名で同市に設置を求める要望書も出ている。

計画によると、「ミニボートピア京丹後」(仮称)の設置者は神戸市の情報サービス会社。約9,100㎡の土地に鉄筋コンクリート平屋建て(延べ床面積約1,300㎡)を建設。約180台収容の駐車場を備え、1日約300人の来場を予想する。建設予定地は、兵庫県との県境近くで住宅が点在し、東約2kmには中学校がある。

地元雇用26人を予定し、尼崎市から売り上げの1%が京丹後市に支払われる。「環境整備協力金」が年間約1,800万円、固定資産税約200万円などを見込んでいる。

この日の全員協議会で、議員から「青少年に不健全」「ギャンブル依存のまちづくりでいいのか」などの意見が出た。中山泰市長は経済効果を強調し、「教育環境や住居環境などに影響はないと考えるが、設置後も配慮が必要。尼崎市との交流など、まちづくりでも前向きに取り組みたい」と述べた。

京丹後市は今後、市民や議会と協議を進めるとしている。

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日進製作所が森本工業団地に進出 地域経済の起爆剤に

2008-11-21 | 京丹後市

京都新聞(11月21日付)

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日進製作所が新工場 京丹後・森本工業団地

京都府京丹後市が整備している市内最大となる森本工業団地(同市大宮町、仮称)に、エンジン部品製造の日進製作所(同市峰山町)が進出することが20日、分かった。同団地の立地第1号で、2010年夏の操業を目指すとしている。

同団地は、同市が来春の完了を目標に造成を進めている。総事業費は約23億円、造成面積は約15ヘクタールと市内最大規模で、うち約7.5ヘクタールを工場用地として売り出す計画。

同社の進出はこのほど開かれた「市工業団地工場用地譲受人審査選考委員会」で決まった。取得用地は約6.2ヘクタールで、譲り渡し予定価格は約5億8,700万円。来年7月に第1期の工場建設に着工し、10年7月の操業開始を予定している。

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素晴らしいです。
舞鶴市を除く丹後地方は、北近畿の中でも特に景況が厳しかっただけに
今回の日進製作所の工場進出は大きな起爆剤となると思います。