神戸新聞(10月2日付)より
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代替バス、各地で発進 全但・路線縮小で
全但バス(養父市)の路線が大幅に縮小された1日、但馬各地で自治体などによる代替えのコミュニティーバスの運行が始まった。香美町や新温泉町では出発式が開かれたほか、運転手に花束を贈って歓迎する地区もあった。半面、「乗り継ぎしなければならず、不便になった」「どこの路線に行くのか分かりにくい」などの不満の声も聞かれた。
この日、運行が始まったコミュニティーバスは、豊岡市12路線▽朝来市1路線▽香美町3路線▽新温泉町10路線。養父市の休止対象の一路線はほぼ平行してコミュニティーバスが走っている。
香美町役場で開かれた出発式はバスの到着に合わせて開かれ、町職員ら約30人が出席。藤原久嗣町長がこれまでの経緯を説明した後、「通学や買い物、病院に行くお年寄りらのために町が運行を担うことにした。必要な便数は確保したつもりだが、状況を見ながら今後、検討していく」と話した。続いて職員から運転手に花束が手渡され、拍手に贈られたバスが出発した。
一方、新温泉町湯の全但バス湯村温泉営業所であった出発式では、馬場雅人町長らがあいさつ。バスの愛称「夢つばめ」を考案した浜坂北小四年、小林壮太君の表彰やテープカットがあり、公共交通政策研究会の岡田衆二会長の「出発進行」の合図とともに、バスが出発した。
豊岡市で運行が始まった12路線のうち、一部路線は、事前に予約が必要な「デマンド運行」。日高地域の運行会社にはこの日、30件近く申し込みがあった。初日ということで「練習」で乗った人も多かったという。乗り方などの問い合わせもあった。
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京都府北部でも旧京都交通が経営破綻し、舞鶴支社管内の路線バスが大幅に廃止されたのを機に、舞鶴市や福知山市などでコミュニティーバスが運行されていますが、元々は人口過疎地域を走る路線が多いだけに、経営環境は厳しいようです。
但馬地方でも同様に厳しい経営環境が待ち構えていると思いますが、「地域の足」として、住民から愛されるコミュニティーバスに育っていってくれれば…と期待したいです。