北近畿経済情報

北近畿各都市の経済ニュースを紹介。

昨年度利用12%増 過去最高 助成制度が浸透 但馬空港

2009-05-30 | 豊岡市

日本経済新聞(5月29日付)近畿経済版

---
但馬空港、じわり浮上 昨年度利用者12%増、最高に

今月に開業から満15年を迎えたコウノトリ但馬空港(兵庫県豊岡市)の利用者数が伸びている。2008年度は前年度に比べ12.8%増の2万9,161人で、1994年の開業以来最高となった。大阪国際空港(伊丹)を経由し羽田に向かう旅行商品が人気を呼び、豊岡市など地元自治体による助成実施も広がる。今後は首都圏などから観光客を呼び込み、舞鶴港とともに近畿北部の玄関口としての役割を目指す。

唯一の路線である伊丹-但馬間(2往復)の08年度の利用者数は過去10年間で最低の01年度より39.3%増加。搭乗率も65.2%と採算ラインとされる70%に迫った。最近では「乗っている時間が短くて快適」(豊岡市内のビジネスマン)などと、列車や高速バスから飛行機に切り替える利用者も目立つ。

兵庫県北部の豊岡市や養父市などの自治体、地元経済団体などでつくる但馬空港推進協議会は「地元市町の助成による割引制度が認知されるようになったのが大きい」と話す。例えば豊岡市民が同市に申し込むと、片道1万2,400円の大人普通運賃(6月分)が5,400円となる。

伊丹経由で羽田に向かう旅行商品の販売も利用者を増やした。ジャルツアーズ(本社:東京都品川区)は昨年、東京での宿泊付きプランを秋だけの期間限定から通年に拡大。1泊2日で2万7,800円からで、豊岡市など自治体による購入費補助も受けられる。08年度利用者数は07年度の76人から252人に増加。4月以降も120人の利用や予約があるという。

京都府内の近隣自治体も但馬空港に注目し始めた。豊岡市に隣接する京丹後市は4月、但馬空港から伊丹を経由して東京に出張する市民らに片道4,000円の補助を始め「地元企業の便宜を図っている」(企業政策課)

ただ、悲願の羽田空港直行便の就航は「羽田の発着枠が確保できず、直ちに実現しない」(兵庫県交通政策課)情勢だ。神戸空港や関西国際空港などへの就航も「伊丹ほどの利用は見込めない」(同)との理由でめどが立っていない。

開港時に見込んだ年間利用者数は4万7,000人。兵庫県は京都の丹後地域方面の移動も含め、年20万-30万人の潜在需要があるとみている。最近では「城崎温泉や湯村温泉への旅行が関東でも注目を集めている」(但馬空港推進協)として、首都圏から伊丹経由の観光客の呼び込みを強化する考えだ。

---


「コーナン」が規模縮小 スーパー誘致できず… 福知山

2009-05-29 | 福知山市

毎日新聞(5月29日付)舞鶴支局版

---
「コーナン」が規模縮小 スーパー誘致できず… 福知山駅前大規模街区

京都府福知山市は28日、福知山駅北東側の大規模街区(にぎわい拠点、1.46ha)に進出する「コーナン商事」(本社:大阪府堺市)の大型店の規模が縮小される、と発表した。

3階建てが1階建て平屋になり、当初計画された食品スーパーとの複合施設から、地場野菜などを売る物産館などを併設したホームセンター単独店になる。オープンも当初予定の今年末から来年4月に延期される。

コーナン側が2月に「最近の経済状況から食品スーパーが誘致できない」と申し出、協議を進めていた。

延べ床面積でも4割に大幅縮小。売り場面積は約9,170㎡から約7,357㎡に、駐車台数は649台から375台に減る。

この大規模街区は当初、土地売却方式で事業者を募集したが、全く応募がなく、賃貸方式に変更。昨夏、コーナンに進出が決まった。

---

福知山では人口減少・過疎化とともに、都市圏・商圏の縮小や今まで好調だった長田野工業団地での人員整理などで購買意欲がかなり低下しており、スーパー誘致を断念せざる得なかったそうです。

近年は駅南ばかり発展し、駅北の地盤低下も著しいだけに、今回のコーナンには期待していただけに、規模縮小は残念なニュースとなりました。


出荷額・就業者数ともに大幅減 過去最大 長田野工業団地

2009-05-28 | 福知山市

京都新聞(5月28日付)

---
出荷額303億円の大幅減 完成以来、最大下げ幅 長田野工業団地08年度

京都府福知山市の長田野工業団地の2008年度製造出荷額は2,404億円で、過去最高を記録した07年度に比べて303億円(11%)減少したことが27日、分かった。昨年秋から世界同時不況の影響で1974年の工業団地完成以来、最大の下げ幅になった。団地内の就業者数も前年同期に比べ1割以上減っているという。

この日、福知山市で開かれた立地企業15業種40社でつくる長田野工業センターの通常総会で報告された。出荷額の減少についてセンターは、昨年秋から始まった世界同時不況を原因とし「長田野工業団地立地企業内の自動車、半導体、家電など輸出関連業種を直撃した」と分析している。

パート・派遣社員を含めた団地内の総就業者数は、今年4月現在で5,335人で、前年同期比で809人(13%)減少したという。

センターの田晴重理理事長は「厳しい事態だが、会員相互の連携を強めて対処したい」と総会であいさつし、雇用確保や工業団地の活性化などに向けて立地企業の協力を求めた。

---

京都府北部の工業を牽引してきた長田野工業団地でも出荷額、就業者数とも大幅減という厳しい報告で、経済全体の先行きが非常に懸念されます。

ただ5月中旬から低燃費車関連の企業が活力を取り戻しつつあり、福知山市ではGSユアサが工場増設、舞鶴市でも日本板硝子の生産回復など明るい話題も徐々にではありますが出てきていますので、今が頑張り時なのかも知れません。


舞鶴以東が大幅増加 丹波に恩恵少なく GWの舞鶴若狭道

2009-05-25 | 地域交通

神戸新聞(5月25日付)

---
GWの交通量、丹波の高速道は微増

高速道路の自動料金収受システム(ETC)搭載車の休日特別割引がスタートし、ゴールデンウイーク(GW)は各高速道路で長い車の列が続いた。神戸淡路鳴門自動車道では国内最長の68キロの渋滞が発生したが、都市部から比較的近い丹波地域のインターチェンジ(IC)利用台数は伸び悩み、観光施設への恩恵は少なかったようだ。

舞鶴若狭自動車道(吉川JCT-小浜西IC)を管理する西日本高速道路関西支社福知山事務所によると、GW(4月25日-5月6日)の同地域の交通量は、昨年から微増止まりだった。丹南篠山口料金所(篠山市)で乗り降りした車の数は約9万1,500台で、昨年比3%増とほぼ横ばい。春日料金所(丹波市春日町)も同2%増の約12万7,300台と例年並みで、目立った渋滞もなかった。

中国道吹田料金所から丹南篠山口料金所までは、普通車で1,950円が最大で1,000円まで割り引きされる。同料金所の森田順二所長は「割引率が半分ぐらいでは、安さを実感してもらえなかったのでは」と分析する。

一方、同じ舞鶴若狭道でも、舞鶴西以東の各料金所では、交通量が平均で昨年から約3割増。福井県では、小浜西料金所が昨年より1万6,000台以上多い約6万台以上が利用した。

また、北近畿豊岡自動車道を管理する県道路公社によると、遠阪トンネル(丹波市青垣町)の交通量も昨年比3%増止まり。同公社は「3月末の割引導入以後、突出した伸びはない」と冷静な見方をしている。

サービスエリア(SA)でも明暗が分かれた。西紀SAは売り上げは約3割増。舞鶴若狭自動車道で唯一のSAとして普段からにぎわっているが、連休中はレジ台数を増やすなどして対応。黒豆入りパンの数を増やし、和雑貨コーナーを設置するなど集客力を高めた。

一方、北近畿豊岡道氷上PA「丹波いっぷく茶屋」の売り上げは昨年から微減した。多忙を想定して、素早く食事を提供できるよう食堂のメニュー数を減らし、目玉商品として地元農家の卵を使った卵かけご飯を加えるなどしたが、店主の篠崎昌裕さんは「舞鶴道にお客さんが流れたのでは」とがっかり。

うれしい誤算もあった。春日料金所近くの道の駅「丹波おばあちゃんの里」は、売り上げが昨年比3割増。地元の特産品を扱う初めての祭りが2、3日にあったほか、GWに合わせて地酒を約十種類増やすなどし、常連客を飽きさせないよう工夫した。

高速道路の交通量との伸び率の違いに、横山保史支配人は「高速の渋滞をいやがり、近場の観光地を目指した阪神間などの客が多かったのではないか」と推測している。

---


今春入学者3割減 存続決定の舞鶴・ポリテクカレッジ京都

2009-05-24 | 舞鶴市

京都新聞(5月24日付)

---
今春入学者3割減 舞鶴・ポリテクカレッジ京都

運営母体の独立行政法人の存廃が論議になった京都府舞鶴市のポリテクカレッジ京都(京都職業能力開発短期大学校)で、今春の入学者が例年より約3割減った。カレッジは昨年末の閣議で存続が決まったが「議論の影響が大きかった」とし、来春に向け、夏のオープンキャンパスなどで魅力をアピールする。

カレッジは雇用・能力開発機構が運営し、高校卒業者や在職者がものづくりの技術を学ぶ。昨年12月の閣議で同機構や関西学研都市の職業体験施設「私のしごと館」の廃止が決まったが、カレッジは別組織へ移管・存続することになった。

存廃問題と入学募集の時期が重なったうえ、存続決定が府内の高校関係者らに十分伝わらなかったため、例年ほぼ定員を満たしていた入学者数は今春、定員100人に対し64人にとどまったという。

冨田康光校長は「実技指導による技術力の養成には定評がある。今春の就職率も約97%と高い」と話す。体験実習ができるオープンキャンパスが7月11、25日と8月1、22日にある。問い合わせは同カレッジTEL0773(75)7609。

---

卒業生の技術力は北近畿各地でも非常に定評があるだけに、存続が決まって一安心と思いきや、入学者減は少し残念ですね。存続が本決まりになったことをもっと広報していく努力が必要です。


利用者200万人台を回復 3年ぶり 北近畿タンゴ鉄道

2009-05-15 | 地域交通

京都新聞(5月15日付)

---
200万人台を3年ぶり回復 KTR昨年度実績

北近畿タンゴ鉄道(KTR)はこのほど、2008年度の運輸旅客実績をまとめた。企画切符や企画定期券、KTR乗車をコースに採り入れたバスツアーが好調で、輸送人員は前年度比1.6%増の200万3,400人と、3年ぶりに200万人台に乗った。運輸収入は、景気悪化で滞在型観光客やビジネス客の利用が伸びず、同1.7%減の10億2,150万円となった。

「天橋立まるごとフリーパス」などの企画切符や「無記名全線パス」など企画定期券の販売、KTRを観光資源ととらえたバスツアーが好調だった。通勤定期収入は同12.3%と大幅拡大し、定期利用客数は4年ぶりに100万人台を回復した。

一方、景気の悪化と暖冬で12月以降の特急利用が落ち込んだ結果、定期外利用客は低迷したという。

KTRは「景気の影響は大きいが、企画切符などの試みは着実に実績を伸ばしており、今後もさまざまなアイデアを出していく」としている。

---


JR、KTRともに前年比減 北近畿の鉄道 GW利用まとめ

2009-05-10 | 地域交通

京都新聞(5月9日付)

---
JR、KTRともに前年比減 北近畿の鉄道 GW利用まとめ

JR西日本と北近畿タンゴ鉄道(KTR)は、大型連休中(4月24日-5月6日)の北近畿管内の列車利用状況をまとめた。景気悪化に加え、通行料一律1,000円の割引を実施した高速道路の交通量が増えた影響で、いずれも利用者が前年同期を下回った。

JR西日本は北近畿管内の山陰、福知山、播但の3線を走る特急列車の乗車状況を集計した。大型連休中の利用者は計11万9,600人で、前年比6.6%減少した。特に4月30日までの連休前半は同10.3%減と低調だった。山陰線は同5.9%減の6万6,000人、福知山線は同7.0%減の4万4,500人となった。

KTRの大型連休中の利用者は計4万8,400人で前年比2.5%減少した。特急列車が同6.7%減となり、落ち込みが目立った。一方で「タンゴ悠遊号」など舞鶴-宮津を発着する観光型企画列車は同2.7%増と好調で、天橋立駅の降車客は7,915人で同6.0%増だった。

大型連休中の利用者が前年を下回ったことについて、JR、KTRともに「景気悪化による旅行控えや高速道路のETC(自動料金収受システム)割引が影響した」と分析している。

---


北近畿都市圏別人口(4月)

2009-05-09 | 地域全般

4月の北近畿各都市圏別推定人口

 

【舞鶴都市圏】 - - -10万9,342人        -714人

(舞鶴市、高浜町、おおい町)

 

【豊岡都市圏】 - - -10万6,628人          -403人

(豊岡市、香住町)

 

【丹後広域都市圏】 - - -10万6,288人     -491人

(京丹後市、宮津市、与謝野町、伊根町)

 

【福知山都市圏】- - -7万9,869人            -461人

(福知山市)

 

【丹波都市圏】 - - - 6万8,302人            -204人

(丹波市)

 

【小浜都市圏】 - - - 4万7,293人                -99人

(小浜市、若狭町)

 


京丹タクシー(福知山)が経営破たん 従業員全員解雇へ

2009-05-08 | 福知山市

京都新聞(5月8日付)

---
京丹タクシー「営業終了」文書掲示  福知山の本社 従業員解雇通知へ

京都府綾部市と福知山市を中心に営業する「京丹タクシー」(福知山市長田、高倉泰秀社長)が6日から、タクシー業務を停止している。「営業終了」を伝える文書を本社の入り口に掲示しており、近く従業員に文書で解雇を通知する方針という。

経営者側は、6日の従業員への説明で、タクシーの営業を同日付で終了するとともに、全従業員を解雇することを伝えたとしている。近畿運輸局京都運輸支局にも7日、「事業停止」を報告した。

本社入り口には「お詫びとお知らせ」として、関係者と社員あての2枚の紙を掲示。関係者向けには「弊社都合(経営破たん)により、本日をもって一般営業を終了致します。誠に申し訳ありません」などと記している。

同社労働組合は「従業員への賃金未払いが続き、3月下旬以降、経営者側との取り決めで運転手がそれぞれの売り上げを会社に入れず、すべて持ち帰る状態が続いていた。今後は関係機関からアドバイスを受けながら対応したい」としている。

京丹タクシーは1965年設立で、最近は従業員約80人、タクシー約60台で営業していた。役員によると「破たんの要因は労使問題やバス事業進出などによる業績不振」で、「事業再開のめどは立っていない」という。

---