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企業誘致・物流に影 国際構想、痛手も 京都縦貫道遅れ

2009-11-26 | 地域交通

京都新聞(11月26日付)

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企業誘致・物流に影 京都縦貫道遅れ 府国際構想、痛手も

国の公共事業削減で京都縦貫自動車道の京都府中・北部区間の全線開通が遅れる見通しとなった25日、開通を企業誘致や物流増大の起爆剤にと期待していた府関係者に落胆が広がった。大動脈完成の遅れは、舞鶴港を拠点に北東アジアとの関係強化を狙う府の国際構想にも影を落しそうだ。

福知山市の「京都北部中核工業団地」は9割が空き地で残る。綾部市では先月、住宅建材大手のトステムが工場閉鎖を発表したばかり。府企業立地推進課は、縦貫道の開通時期を誘致パンフレットに明記し、セールスポイントにしていた。同課は「完成の遅れは誘致活動に影響を与える」と懸念する。

府は現在、舞鶴市に新たな国際ふ頭を整備しており、来春には供用を開始する。縦貫道開通は、港湾機能を最大限発揮するために欠かせない条件だ。

府港湾課は「新聞で初めて知った。どうなるか心配している」と気をもむ。

府貿易・商業課も「大阪、神戸の港と競争している中、開通の遅れは痛い」と嘆いた。

府は、縦貫道から舞鶴港を経由して中国、韓国、ロシアとのつながりを強化する「北東アジア・ランドブリッジ構想」を掲げる。山田知事は「縦貫道は経済効果からも最優先で整備すべき」と国に訴えている。

国土交通省近畿地方整備局は来年度予算案の概算要求で、同自動車道丹波綾部道路の未開通区間(京丹波わち-丹波、18.9km)について、事業費を大幅削減することを表明。2014年度の開通が遅れることは必至となった。

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