木祖村 Gリポート

木曽路や木祖村の話題を報告します。木曽川源流の里の議員日記。

7月24日 木曽郡文化財研修

2008年07月25日 | 活動日誌その他
7月24日 木曽郡文化財保護連絡協議会が開催されました。
 今回の視察先は大桑村の長野県宝である池口寺薬師堂です。

 この池口寺薬師堂は、長野県宝指定の建造物のなかでも鎌倉時代のものとしては大きな建物であり、間取り等の時代的変遷を示すうえで貴重な文化財です。
 近年このような古い木造建築物は老朽化対策として覆屋をかけてしまい、外観が周囲の風景から切り離されたり、一般客が簡単に見る事ができなくなってしまうケースが多いのですが、この池口寺薬師堂は本来に近い姿で長年の風雪に耐えてきました。老朽化がかなり進んでいることから、平成18年からようやく解体復元工事が始まり現在進行中です。

 解体の過程は、解体材にすべて手板を付け、ナンバリング、写真、記録等が行なわれます。木材の年輪年代学的調査をはじめ内部的な詳細調査(研究)が進められ、様々な発見が続いています。
 関係者によると、建材も銀閣寺以来のすばらしい木材であり、専門家に「桧でこのような良材は見た事がない」と言わしめるほど。はやり森林に囲まれた木曽ならではの建築ですね。
 このほか室町期から明治前期にかけて数回行なわれたとされる大きな改修では、古材を転用したり、継ぎ足して使ったりと、作った人がいかにこれらの建材を大切にしてきたか、寺の改修に関わった人々のの愛情や想いが感じられます。

 なお、解体復元工事の工期は平成22年3月31日まで。解体調査の結果、工事内容の変更や材料費等の高騰により、援助が必要になってきています。池口寺では修繕・復元費用にあてる寄付を募集中です。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。