黄色い拍子木

たまのをよたえなばたえねながらへば しのぶることのよわりもぞする

イージー、イージー

2008-01-09 13:11:02 | Weblog
今日は風邪を引いて、鼻水と咳が止まらないので会社を
休んでいます。

―寝ていたら?

寝ていることも出来ず、こうして無常の一つとして流れる時間を
過ごしているのです。食欲がないとは言え、お腹が空いてまいり
ました。もう夕方ですしね。風邪を引いていてもお腹が空くん
ですから、心を患っていても、自殺しようとしていても、絶望に
打ちしがれていてもお腹は減るんでしょう、多分。何たる業。

今朝方、母親が死ぬという夢を見ました。夢の中で思うほど、
明らかに若い母親。死因は不明で、車で迎えに来てって電話が
かかってくるのです。かなりホラーな内容ですが、どちらかと
言えば、コメディな感じでした。死んだ祖母も出てくるし。
夢って適当ですね。ちなみに、親が死ぬ夢は、その親からの
独立と依存で悩んでいる状態を表しているそうです。他にも
新しい環境に進むか、とどまるかとかも。気持ちは新しいほうへ
進みたがっている状態ですので、悪い夢ではないそうです。

無常なんです。無常というと冷たい響きのある言葉のようですが、
ごく自然な変化を表しているにすぎない、当たり前の言葉なの
です。一つとして同じようにはとどまらないこの世界で、
留まろうとしたり、しがみ付こうとしたりすれば、無常は津波の
ように獰猛な牙となって噛み付いてきます。でも、流れに逆らわな
ければ、ともに流れていけるのではないでしょうか。それにすら
気づかぬまま、健やかに、穏やかに。

そんな夢を見て、ベッドの中で死んだ人の事を考えていました。
身内から、見知らぬテレビの中の人まで。「ショムニ」って
ドラマに出ていた伊藤さんという俳優さんも、無くなっていた
のを思い出しました。もうこの人の演技はテープやらDVDの中に
しかないと思ったら、少し悲しくなりました。

人は簡単に死にます。とってもイージーに。その気になれば即時に。
今朝、会社へ電話するとき、いやな気配を感じました。背徳と
言うか、悲しさと言うか。よくわからない黒いものを。落伍者に
貶められたような気分です。自分から「休む」って電話したのにね。
勝手なもの。社会のレールから外れて、そんなものになるのも
とってもイージーなのでしょうね。

イージー、イージー。全てはイージー。
こうしてそれなりの生活を維持していくのは、とても困難な事だと
思うのですよ。ええ、困難。ですから、その根幹となる労働に、少し
でも喜びや楽しみを感じられなければ、イージーな終結を試すしか
ないと思うのです。

楽しみが全く無いよりは、今の状況。私はラッキーなのだと思います。
コメント
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