ようこそRAIN PEOPLES!超バラバラ妄想小説『雨族』の世界へ! since1970年代
「雨族」
断片4-「究極ペット」Ⅱ~-削ぎ落とす!-大胆に削る!短く削る!-
自殺しようと思った。
朝が来た。
死のうと思って、窓の鉄格子を外して、LANケーブルを手摺に結んだ。
鉄格子は、押せども引けどもビクともしないが、上下に揺すると簡単に外れるのを知っていた。
はめ込み式なんだ。
大家のキップルさんがケチったんだと思うんだ、手抜きだ。
さて、そうして手摺に結んだLANケーブルを首に巻き、、
“じゃぁな、ごめんなナオ!励まそうと思ったのにこのザマだぁ!”
って窓から身を乗り出し、飛び降りようと、ふと、見ると・・・
下に巨大なウンコがあった。
最初、あまりにデカイんで、ハリボテか?と思ったが、どうやら本物みてぇだ。
寝てたナオを起こして窓の下を見せると、ナオの顔は、(@Д@) になった。
あ~、こんなの片づけよ~にも片づけらんないよ。
「きっぷる荘」の他の住民も皆、困ったもんだ。
大家のキップルさんに相談しに行ったが、“うんこ~?ウンコって何だっけ~?食べちゃえばぁ?”と軽くあしらわれた。
ああ~!くさい、くさい。
マジっすか?犬の?いやデカ過ぎる・・・
人間?いや、やっぱデカ過ぎるよ・・・
夕暮れ、窓から、ナオと二人で思案に暮れて、ウンコを眺めていると、、、
3人の女の子があらわれた。
2人の女の子は、サッと巨大なチリトリとホウキを出し、
1人の女の子は、大きなゴミ収集袋を出し、
まるで、紙くずでも片づけるようにサッサとウンコを袋に詰めこんだ。
「君らは何者?そのコスプレは、いいとして」
と聞いてみた。
彼女達の背中には青い翼がついていた。
「天使よ」
と3人は同時に答えた。
「それは何だったの?」
ナオと一緒に言葉が出た。
「神様のウンコよ」
と3人。
「ごめんね、たまに、ちゃんと片すの忘れちゃうの」
3人の天使は、揃ってニッコリ笑い、
「迷惑かけたね。ちょっと、おわび」
と言ふ。
彼女たちは、“ふわっ”っと宵闇の空中に浮かんで、ゴミ袋をつかんだまま、最後に再び3人揃って、ニカっと笑い消えていった。
次の日、ナオと一緒にパチンコやると、フィーバーだ!フィーバーが出た!
3人の天使が揃った。
何となく、パチンコ台のガラスに映る自分の顔にキトン君の笑顔がダブって見えた。
何となく、あの3人の天使、キトン君が代わりによこしたな、アイツ、シャイな奴だからなぁ・・・そんな気がした。
んで、死ぬのは止めた。
3天使による「神様のウンコ」についての忠告!
3天使ちゃんたち!せぇ~の!ご一緒に!
“神様が、みんなを作ったんじゃないし神様が、みんなを助けるわけじゃないの。祈ったって拝んだってだめよ。気づいてるでしょう?みんなが神様を飼っているんだよ。
神様は君たちの上位の世界にちゃんと存在してんだよ!だから、ちゃんと世話をしてあげないと神様はおかしくなってウンコしまくって世界を滅ぼしちゃうのよ!
神様は、みんなのペットなのよ!ペットはきちんと世話して飼いましょう!
殺したり自殺したりしちゃだめなのよ!みんな、飼い主としての責任があるんだから。
だから、みんな、ちゃんと生きればいいんだよ。
それがちゃんと神様を世話するって事なんだからさ。真っ当に!真っ当に生きて、ね!
そうしないと、神様のウンコが、物凄い量とスピードで世界中に降り注ぐぞぉぉおお~っ!
神様は、みんなのペットなの。究極ペット!
なっちゃダメだぞぉおお~!ダメー!
雨族にぃ!雨族にぃ!雨族にぃ!”
断片4 終
This novel was written by kipple
(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)
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