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木村草太の力戦憲法

生命と宇宙と万物と憲法に関する問題を考えます。

ご質問について

これまでに、たくさんのご質問、コメントを頂きました。まことにありがとうございます。 最近忙しく、なかなかお返事ができませんが、頂いたコメントは全て目を通しております。みなさまからいただくお便りのおかげで、楽しくブログライフさせて頂いております。これからもよろしくお願い致します。

ひふみの日・考

2013-12-03 22:59:41 | 将棋
本日12月3日は、123の日、つまり神武以来の天才、加藤一二三先生の日。

そんなわけで、加藤先生について検討してみたいと思う。

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ひふみ・考 ―人を楽しませるとはどういうことか?

加藤一二三は面白い。このことを否定する人はいないだろう。

滝がうるさいから止める伝説。
盤を相手から見る伝説。
ライバル米長とのみかん対決。
ガリガリ君をたべまくる伝説。うなぎ伝説。
うなぎ以外の昼食を注文して、羽生の指が震えた伝説。
(最後の伝説は、聞いたことがない。
 というか、うなぎ伝説とはなんだ?)

この面白さはどこからくるのだろうか?
この問題への解答は容易ではない。

広く知られるように、面白い人には
「人を笑わせる人」と
「人に笑われる人」の二種類がいる。

では、加藤一二三は、どちらなのだろうか。

なるほど。一見加藤の面白さは、
本人は真剣なのに、その言動の一つ一つが面白くなってしまう。
純粋さゆえに、本人は笑わせようとしていないのに
回りがつい笑ってしまう。

そんな印象を受けるので、
加藤一二三は「笑われる人」なのではないか?と思ってしまう。

しかし、これは、加藤一二三という人物の理解としてあまりにも浅い、と私は思う。

この理解では、
加藤一二三は、我々を楽しませようというサービス精神のかけらも持ち合わせていないが
言動がなんとなく可笑しいヘンな人、ということになるが、
加藤一二三に「サービス精神がない」という評価の不当さは明らかだろう。


このような浅い分析が生じるのは
「人を笑わせる人」と「人に笑われる人」に、メタレベルの視点がないからである。

「面白い人」には、実は、笑わせている、笑われているというオブジェクトレベルの分類とは別に、
本人の認識という分類軸がある。

例えば、西洋思想史の講義で教授がいきなり
「ロックって、硬い人だったらしいんだよね。・・・ゲッツ!」と言ったらどうだろう?

たぶん、これは笑いをとれるだろう。
そして、教授は「俺は笑わせている」と思うだろう。

しかし、そうでないことは明らかである。
このことをは火を見るよりも水を見るよりも木を見て森を見ないよりも明らかである。

これは、「人を笑わせている」と思っている「笑われている人」である。


さて、私は、加藤がこのタイプにあたると言いたいのではもちろんない。

この議論から明らかになるのは
「人を笑わせている」と思っている「人を笑わせている人」
「人を笑わせている」と思っている「人に笑われる人」
「人を笑わせている」と思っていない「人に笑われる人」
「人を笑わせている」と思っていない「人を笑わせている人」
などという分類が得られるということである、

では、加藤はどれにあたるのか、ということが問題である。
結論から言えば、加藤はこのいずれでもない。

いずれでもないのになぜわざわざ私はこのような分類軸を出してきたのだろうか。

                        (つづく)

脱稿する

2013-11-11 19:38:57 | 将棋
orsさまから

正直、うらやましいです。
記事楽しみにしてます

というお便りいただきました。

王座戦第五戦の観戦記者など、私も羨ましくてしょうがありません。



というわけで、今日脱稿しました。

掲載がはじまったら、またお知らせいたします!

私の日経デビュー

2013-10-31 23:18:14 | 将棋
お久しぶりでございます。
ここのところ、本当に忙しくて、更新できませんでした。

日本経済新聞から将棋観戦記のご依頼を頂き、
現在執筆中です。

観戦していた知人からは、
お前が悩んでどうする」と厳しいツッコミをいただきました。


また、解説の片上六段からは、
対局前夜、
「午前中は、対局室でずっと見ていらしたらいかがですか?」と
アドバイスを頂き、
その通りに、午前中、ずっと見ていて足がしびれたのですが
昼食休憩時に
「本当に、午前中ずっといらっしゃいましたね(笑)」と
片上先生。
(本当に、っておい・・・。)

また、片上先生にそそのかされ、午前中、正座で過ごしたため、
打ち上げの席では、日経の担当者の方に

「正座、慣れていらっしゃいますね。
 昔、なにかやってらっしゃいましたか?」

と聞かれ、

「えーと、昔、将棋を少々」と、

羽生三冠の前で言わされる、新手の恥辱プレイ。

思わず、片上先生に、
「将棋はお前の方が強いかもしれないが(無意味な発言だ・・・)、
 東大では俺の方が先輩だ(やはり無意味な発言だ。。。)」
と、言いそうになりましたが、
本当に貴重な機会をいただき、日本経済新聞のみなさま
本当にありがとうございました。

記事、頑張って書きます!

明日横浜対決

2013-10-01 21:43:31 | 将棋
すごいことになっている王座戦。
明日は、横浜決戦ということで、
横浜決戦というと、昨年の6六銀から千日手が思い出されます。

実は、
昨年の6六銀の日、中村六段と対談させていただいて
その打ち上げで、千日手直前の場面で
編集者の方々とともに「どちらがいいんですか?」
中村六段「わかりません。」
帰宅後、直後に千日手成立で、形勢不明という形勢判断の正確さに
すげーっと思った次第です。

とにかく楽しみです。
燃えますね。ぼぼぼー。