気ままな旅

マイカーでの気ままな旅で、束縛された予定や時間にとらわれない、自由奔放な行動をとる旅の紹介です。

和泉葛城山から 大阪湾一帯の見事な眺望

2008-12-11 10:45:12 | 気ままな旅
 11月22日(土)朝起きると快晴の天気であった。
 全国各地から美しく紅葉した地域を紹介する、テレビニュースが流されている。
 私達もあまりの上天気に、自宅にじっとしていられなく、妻と二人、カメラをブラ下げながら和泉葛城山(いずみかつらぎさん)に出かけることにした。
 和泉葛城山は、大阪府と和歌山県の境にある、標高858mの山である。
 葛城山という山名からは、ほとんどの方が大阪府と奈良県の境にあって、金剛山(こんごうさん=標高1125m)の隣にある、大和葛城山(標高960m)を思い浮かべる人が多い思う。
 和泉葛城山は、知名度では大和葛城山に及ばないものの、地元では古くから信仰の山として親しまれている。
 葛城山頂上には八大竜王社があり一言主を祀っている。そのすぐ北側には、背中を合わせるように葛城神社も祀られている。
 私たちは自宅から貝塚市の蕎原(そぶら)に入り、搭原を経由して急坂の続く林道を通り、頂上近くにある五本松にやってきた。
 五本松には、よく整備された紀泉高原スカイラインが通り、その道に交わって行く。
 また、五本松には、広い駐車場やレストランがあり、手前の軒下では、地元で採れた柿などの農産物を、市価より値打ちの価格で販売している。
 この場所は、大阪湾側の北斜面と、紀ノ川沿いの南斜面の、尾根の部分あたる場所である。
 ここからは、和歌山方面に広がる山稜の景観や、眼下の紀の川沿いに見える街並みも、雄大で美しくみえている。
 紀の川沿いにある、緑に赤や黄色の混じった、斑模様の山稜も美しい。
 私たちは、柿などの買い物を済ました後、尾根伝いに作られた、紀泉スカイラインを北方向に進んで行った。
 絶好の天気に恵まれたスカイラインからの景観を、見ているだけでも楽しさが湧いてくる。
 愛車は程なくして、頂上近くにある展望台の下に到着する。
 展望台までは歩いて5分程の距離である。
 快晴の天気になった展望台からは、大阪湾をはじめ、関西空港や神戸方面、大阪市全域、淡路島など360度の大パノラマの眺望が楽しめる。
 真っ青な空に、真っ青な大阪湾、それに白く輝く街並みや、手前に見える緑豊かな森林に紅葉した樹木など、どれ一つ摂ってみても文句のつけようがない、すばらしい景観であった。
 私たちは、過去何回かここを訪れているが、こんなにはっきりと見える、すばらしい光景は初めてで、暫くの間、この展望台からの眺望に見とれていた。
 
          
          葛城山に行く道中で出合った「少年自然の家」近くの黄葉

          
          紀泉スカイラインからの景観 落葉した枝にまとわる紅葉とススキ

          
             紀泉スカイライインから 北方向にある和泉山脈

          
          西方向にある南の展望台(有料)とレストランのある建物(右)

           
  大阪湾など360度の景観が楽しめる展望台 ススキなどの秋の風物詩と和歌山市方面の景観

          
              展望台窓からの紅葉と南側大阪湾の景観

          
             展望台から泉佐野市や関西空港方面の景観

          
              展望台からの関西空港や後方の淡路島の景観 

          
          展望台から貝塚・岸和田・大阪湾 神戸空港・中心部の景観 

          
              展望台から堺市・大阪港・大阪市内の景観

          
              展望台から堺市・大阪市内方面の景観

          
          展望台から紅葉の山稜と堺市・大阪湾・大阪市方面の景観

          
           展望台から和泉山脈北側の和歌山県橋本市方面の山稜  

          
               和泉葛城山頂上付近に広がるブナの原生林

          
       葛城山ブナ林の石碑 「天然記念物和泉葛城山ぶな林」と彫られている

 葛城山頂付近に見られるブナ林は、森林として価値が高く、大正12年に国の天然記念物に指定されている。
 ブナはナラ・カシなどに近い落葉広葉樹に属し、月平均気温が6~13℃の涼しい地域で生育する。
 日本では主に中部地区から北の地域と日本海側に分布し、西日本の太平洋側ではほとんど分布していない。
 このことから、気候条件として、和泉葛城山のブナ林は南限に近い位置にある言えそうだ。
   
           
       展望台から葛城山頂上への道   葛城山頂上にある八大竜王社

 葛城山は、奈良時代に役小角(役行者)が開いたとされる葛城修験道場として、信仰を集めていました。
 伝説によれば、江戸時代の享保年間(1716年~1736年)、岸和田藩主岡部氏が狩りに来山した時に、白鹿を射殺すると、たちまち雷が鳴り、豪雨となって、全山が振動し、急ぎ下山して民家に難を逃れました。
 そこで、藩主は巨石で社殿を造り、葛城一言主命(かつらぎひとことぬしのみこと)・八大竜王を祀って山を鎮めたと言われています。
 以来、社は五ケ荘(搭原、相川、河合、蕎原、木積)の郷社とされ、特に雨の神として信仰されてきました。
 毎年7月18日、8月25日、9月22日には、祭礼が行われています。
 
          
            頂上にある葛城神社と社殿石宝殿(文化財建造物)
 

           
           葛城山頂上からの下り階段  葛城山頂上への上り階段
       
          
         葛城山頂上への階段に立てられた無数の寒中登山等の記念の碑 

          
     手前のベンチでは昼食の弁当を楽しむ光景が見られる。休憩所からの展望台


 今日の絶好の天気に、久しぶりの訪れた晩秋の和泉葛城山、私達は何度もここを訪れているが、こんなに綺麗に大阪湾一帯を、眺望できたのは始めてである。
 和泉葛城山も季節により、色々と色彩の変化を見せ、私達を楽しましてくれる。
 特に今回の、上記にある展望台からの、大阪湾方面の景観は見事というより他はない。
 楕円形状の端にある大阪港や、真正面に見える神戸や六甲山系、それに関西空港から飛び立つ飛行機や大阪湾を行き交う船なども、景観に花を添えているように感じる。
 少し残念なのは、南側の和歌山方面の景観が、天気が良すぎて、逆光となり、少し見えにくいことであった。
 本来なら、午前や午後などに分かれて来ると、また、違った景観を楽しめると思う。
 今日、このような上天気にこられたことは、私達にとって、最高の思い出になる一頁であった。




里山紀行―生駒・和泉葛城山系
青井 洋子
光村推古書院

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