今年の夏ごろより、今度の正月には、九州方面へ気ままな旅に出かけたいと、計画していたが、年末から年始にかけて、日本列島は大荒れの冬型の天気が到来、旅行できる気象ではなく、九州行きは断念せざるを得なかった。
そのために、雪のない南紀方面にと考えていたところ、9日から2~3日は上天気が続くとの予報があって、急遽、妻と相談して出かけることにした。
平成23年1月9日(日)朝、起床して家の窓から外を見ると、青空が広がり、旅行するには申し分のない天気である。
午前10時頃、 愛車エステイマで南大阪の自宅を妻と二人で出発する。
近くにある阪和自動車道上之郷ICから入り、和歌山方面に走行して行く。
正月休暇で混雑していた阪和自動車道も、車は少なくスムーズに流れている。 阪和自動車道は有田ICまでは片側2車線であったが、有田ICからは道路名も湯浅御坊道路と変わり、片側一車線でシーズンには時々渋滞が発生している。 しばらく走行して御坊南ICまで行くと、そこからは、また、阪和自動道に名称が変わってくる。
阪和自動車道は、現在、全国的な温泉保養地として有名な、白浜の手前にある南紀田辺ICまで開通している。
田辺からは一般国道R42号に入って行く。 この道路は多くが風光明媚な海岸線を通過していることから、人気の高いドライブコースである。
白浜を過ぎた辺りからの国道は、山沿いと海沿いの両方を通っているが、海側に来ると太平洋からの荒波が奇岩や浜辺に白い泡を伴って打ち寄せ、青々とした海と共に美しい景観を見せている。
途中にある風光明媚で美しい浜辺を有して人気の高い、道の駅「志原海岸」で休憩と買い物をすました後、再び42号を南下して行く。
すさみを過ぎた辺りからの道路は、ほとんどが海岸線を通過し、自然が造った景観と、太平洋の打ち寄せる白い波が、うまく調和して見事な景観を作り出し、私たちのドライブの楽しさを存分に味わせてくれる。
愛車はほどなくして串本の中心部から少し手前にある紀伊有田に到着、そこで所用を済ませた後、再び国道42号を南下して行く。
串本中心部から、私たちは国道42号に別れを告げ、潮岬方面の看板にそって走行して行く。
国道42号からの景観(沖の黒島や戎島)
串本町潮岬のマップ、左の島の様な岬が潮岬、右の島が大島(トルコ記念館や日米修好記念館などがある)
潮岬へ向かう道中から見た光景、厚い雲間からの太陽光線が海面を照らしている。
白い荒波が打ち寄せる海岸線、その上にある潮岬灯台(左の白い塔)と突き出た半島
美しい海岸線や、道路脇にある亜熱帯植物の群生を楽しみながら走行して行くと、潮岬観光タワーのある望楼の芝生広場駐車場に到着する。
360度絶景が楽しめる潮岬タワーと広々とした望楼の芝生
私たちは、駐車場を後にして南にある岬の方に妻と二人で歩行していく。 右側には潮岬タワーが見え、左側には幾ハリかのテントも見え、夏のシーズンには人気がありそうである。
ここ、潮岬は、太平洋に突き出た串本に属し、本州最南端の町として知られている。 潮岬の沖合には黒潮が流れている為に、年平均気温も17度前後と暖かく、沿岸の海域にはテーブルサンゴの群落が見られている。 また、、カツオをはじめ新鮮な魚介類なども楽しめるエリアでもあり、年間を通じて多くの人達が訪れている。
芝生広場をさらに進んで行くと、 「本州最南端」 の石碑があり、白い建物の奥には雄大な太平洋が広がり、展望台には数人の人達が、180度広がる太平洋の景観を楽しんでいる。
潮岬にある本州最南端の碑
数人の人達が訪れている本州最南端の展望台と太平洋の眺望
望楼の芝生広場にある売店では 「本州最南端訪問証明書」 も発行している。
潮岬望楼の芝生広場からの展望を楽しんだ後、私たちはもときた道をゆっくりと国道42号方面に帰って行く。 串本までの途中には、下記写真のように串本町街を見渡せる絶好の公園があった。 北海道の函館のように街を挟んで左右に海が広がっている。 思わずどんな夜景になるだろうか! と想像したくなってくる。 海の奥には飛び石のように並んでいる橋杭岩が横に整列して並び、美しい海岸の光景を見せている。
串本町街を手前に 飛び石のように横に並び美しい景色を見せている橋杭岩
串本の東岸からむかえにある大島に向かって、大小40余りの奇岩が点々と連なる 橋杭岩(はしくいいわ) 総延長は約850m。
橋杭岩を見学した後、熊野街道と呼ばれる国道42号に戻り、全国的にも名前が知られている那智勝浦方面に向かって行く。
熊野街道といわれるR42号沿いにはこのような美しい海岸が続いている。
途中の車窓からはこのような特殊な船が熊野灘の湾に浮かんでいる。
熊野街道と呼ばれる海岸線に沿ってできた国道42号からの景観を楽しみながら走行して行くと、間もなく那智勝浦町に到着する。
那智勝浦町は、和歌山県内屈指の全国的にも名を知られた海辺の温泉郷である。 風光明媚な勝浦港を囲むようにリアス式の海岸に沿って、大型のホテルが立ち並び、山高くそびえるホテルの回廊と地上をケーブルカーで結び、港内には港とホテルを結ぶ送迎船が行き交っている。 ここからの景観は、まるで別世界のようで、おとぎ話の竜宮を絵にしたように思えてくる。 港の前にあるホテルには太平洋に面する洞窟の温泉があり、人気も高く、那智勝浦の旅情を一層高めている。 勝浦漁港と周辺にある大小の島々は、紀の松島とも呼ばれ、島めぐりの遊覧船も就航している。
私は過去何度かこのホテルに宿泊しているが、今回は湾内にある駐車場での車中泊を予定している。
湾内にある駐車場は、道の駅のようによく整備され、場内には数十台のキャンピングカーやワゴン車が、駐車している。 中には北海道ナンバーや、県外ナンバーのキャンピングカーなども多く駐車している。 南国情緒が感じられる温暖な気候の熊野地域は、全国的にも人気が高そうである。
私たちは一旦この駐車場に立ち寄った後、再び、国道42号線沿いにある湯の川温泉に行って入浴する。 その後は、近くにあるスーパーで夕食の買い物をして、再び漁港内にある駐車場に戻ってくる。 日は沈み、湾内の反対側にある大型の高層ホテルの各階層には点灯が灯り、灯りは海面にも映って、本格的な国際リゾート地、那智勝浦の夜景や旅情をかもしだしている。
駐車場に帰ってくると直ぐに夕食の準備に取りかかる。 8時ごろからの遅い夕食であったが、妻と二人杯をかたむけながら、今年始まったばかりのNHK大河ドラマ 「 江・・・姫たちの戦国」 をカーナビのTVで楽しむ。 まるで家の茶の間の雰囲気である。
大河ドラマを楽しんだ後、しばらくして、就寝の準備を進め、 特製のベットに横になると直ぐに眠りに就く。
寝るときは真冬であってもエンジンは停止状態である。 エンジンを動かした状態では音や振動で安眠することはできない。
愛車の全ガラス面には防寒用のプラスチックシートを張り、さらにカーテンを施しているために、自宅とあまり変わらない断熱環境にある。
1月10日(月)(成人の日) 今朝も上天気で、大阪地域と比較して温かく感じる。ホテルと港の間には何隻かの送迎船が波音を立てながら行き交い、前方の山上にあるホテルの上空から、やわらかい太陽光線がさしている。
車中泊をしている駐車場内には、長期にわたって宿泊しているのか、数人の人たちが集まって談笑したり、洗濯物を車の周りに干したりしている。
昨夜は寒さを全く感じず、むしろ真冬の寝具では、暑いぐらいであったが、ぐっすりと眠ることができた。
風光明媚な那智勝浦町の景観、正面の白くて大きな建物がホテル浦島
車のナンバーは全国的、温暖さを求めてか!多様な車が車中泊をしている勝浦漁港にある駐車場、
朝起床して洗面を済ますと、直ぐに車の中から携帯コンロを持ち出して湯を沸かす。 その湯でブラジルレギュラーコーヒー(ピロン)をペーパーからドリップして、1ℓの魔法瓶に抽出する。 こうして魔法瓶に入れておくと、何時でも、どこでも、暖かいコーヒーが飲める、特に長時間走行した後に飲むコーヒーは格別な味である。
それに最近は南アフリカ原産で様々な効能があり、ハーブテイーとして評判の高い ルイボス茶も飲めるように、魔法瓶を二つ用意している。 ルイボス茶は、ノンカフェインで非常に飲みやすく、少し喉が渇いた時などには、ありがたい飲み物である。
朝食を済ました後、勝浦港内の駐車場周辺をゆっくりと散策した。 綺麗な海に大小さまざまな船が行き交い、周りの景観と共に国際観光都市 「那智勝浦」のイメージをつくりだしている。
勝浦漁港の岸壁と後方のホテル浦島
駐車場のある漁港内の岸壁から見る那智勝浦町の中心部を望む
那智勝浦の旅情を高めてくれる ホテルと港を結ぶ送迎船 船は亀の形をしている。
勝浦漁港の撮影を終えた後、私たちは愛車に戻り、今日の予定である那智大社、速玉大社、熊野本宮大社の参拝を予定、愛車で出かけて行った。
参拝後は、奈良県の山沿いの道の駅で車中泊をして、明日は吉野神宮に参拝後、近くにある客先への新年の挨拶まわりの予定でる。