トランス組み立て 手間取るからの続き。
先週2月12日(火)から、忙しくなった。
桜上水事務所で作業する女性3人がお休み。
トランス組立は、一見 簡単な手作業に見えるが
目と手技が一致させて脳が感じ取り
組み立てる。
工程を一つでも疎かにすると
安定変圧器として作動しない。
長年の熟練と五感を磨く。
国内では数少ない零細メーカー。
特に、デザイナー女性のお休みが20日まで続いた。
彼女のお父さんが13日に急死したからだ。
昨年 1月十二指腸癌を発症
しかし術後、元気になり、沖縄旅行にも出かけたが
秋に室内で転倒、腰を骨折した。
快復はしたが、体力は衰えた。
転移して胆管炎で13日13時死去。
享年78歳
私の会社に中国人女子留学生」が通訳兼ねてバイトしていた。
彼女は卒業と同時にアメリカに渡った。
既婚者で子供も一人いた。
夫は優秀で上海大学卒業して日本の電通大学大学院留学後
アメリカのIT研究所に勤務。
その夫婦は中国が嫌いでグリーンビザを取得。
中国を捨てたのだ。
その同級生で仲の良かった日本人女子学生いた。
大学で工芸文化を専攻していた
その頃からの知り合い。
そして、私の仕事を手伝うようになった。
御父さんは、弊社がビッグサイトでの展示会に出展した時
挨拶にきた。
「娘は何事もスローですよ
宜しくお願いします」
展示会出展するたびに、虎屋の羊羹を差し入れてくれた。
お父さんは、広告デザイン会社の社長であった。
娘を目に入れても痛くない程、可愛がる。
一度も叱られたことがないと言った。
彼女は妻を除けば一番長い付き合いである。
仕事では、台湾 香港 アメリカ、ヨーロッパと回った。
40を過ぎたが美しく気品がある。
結婚願望がないのか独身。
お父さんは、娘の花嫁姿を見ることなく旅立った。
無念だ。
21日(木) 午後1時 事務所に来た。
彼女の両肩を掴んだ。
大きな黒目から涙が零れた。
私も自分の長女のように可愛がった。
高幡不動尊 金剛寺観音院
通夜 告別式
家族葬のため
参列は遠慮した。
戒名を見た。
大学で物理を専攻した俊英。
天体が大好きだったお父さん。
戒名はその想いを授けた。
かなり前だが、お父さんに
持っていた割と大型の天体望遠鏡をプレゼントした。
これからは、娘を天空から見守ってください。