ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

化粧品市場に革命を起こす「第二の皮膚」

2022-01-27 10:25:16 | その他
私はもちろん化粧品などは使ったことがありませんし、かみさんもそれほど化粧にこだわらないようで、自宅にはそれほど高価な化粧品はありません。

私が顔に塗るのはひげ剃り後のニベアだけですので、これは傷ついた皮膚の保護のためなので化粧品とは言わないでしょう。しかし化粧品業界の市場規模は、2020年には約2兆円といわれるほど大きなものです。

ただ2021年はコロナの影響で訪日外国人の減少や、在宅ワークによる化粧の機会の低下などでかなり減少しているようです。

ここで日本の化粧品業界のトップである資生堂と花王は、それぞれ「第二の皮膚」に関する技術を開発しました。

私は化粧品については何も知りませんが、薄膜を顔に貼りつけるような技術はすでにできているのかと思っていましたが、今回の技術で化粧品市場に革命を起こすことを画策しているようです。

第二の皮膚とは、あたかも自分の皮膚のように見せてくれる薄膜のことで、化粧品分野で活用されるものと定義されています。医療分野で火傷や傷などの治療目的で使用される人工皮膚とは異なっています。

まず資生堂の第二の皮膚ですが、2018年米国のベンチャーから「セカンドスキン」という技術を取得しました。セカンドスキンはポリマーを含む美容液を肌に塗布し、この美容液の上から架橋反応(ポリマーが手をつなぎ合う反応)を開始させる架橋剤を含んだもうひとつの美容液を塗布します。

これにより肌に薄膜を作ることができ、この美容液が乾燥すると、薄膜がピンと張って皮膚のような状態になります。しかし笑ったり、怒ったりと表情が変わったり、手を握ったり開いたりと肌は変形するのでどうしても歪みが生じてしまい、その薄膜が剥がれてしまうという課題がありました。

資生堂はポリマーの種類や組成などの検討を行って、肌に接する部分は柔軟性が高くて接着力が強く、上部は収縮性が高いという、上下で非対称な膜構造を作り出すことではがれにくさを実現しました。

花王もまた同じ時期に「ファインファイバー」という技術を開発しています。このファインファイバーという技術は、不織布産業分野でエレクトロスピン法と呼ばれる極細紡糸技術を応用したものです。

こういった第二の皮膚では、肌と一体化して肌の凸凹を補正する人工皮膚を形成し、これまでの化粧品や美容整形などでは不可能であったシワやたるみを瞬時に隠すことを可能にすることが最大のメリットとされています。

この極薄膜は折り重なった繊維の間に、化粧品製剤をしっかりと保持し、液状の製剤を膜全体に速やかに均一に広げてくれます。一方で繊維の隙間から適宜水蒸気を通すので、肌を完全に閉塞することなく適度な透湿性を保つこともできます。

こういった第二の皮膚の登場で化粧前後が大きく変わることになりそうですが、女性の美への追及は留まることがないようです。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿