株式移管の顛末 2
Boomの返事は「できない」だった。照会したときはできるといったのに何故?
BooMによればBooMからの移管はDTC tranferと呼ばれるものを利用するのだが、
私の場合名義が問題となったらしい。どうやら株券が私の直接名義になっていて
移管するにはDRS(Direct Registry System) tranferと呼ばれるinitiationを必
要とする。すなわち、私名義の株式を米国の私名義口座への移管はすんなりいく
が、BooMは香港の証券会社であることから、米国に拠点がない。従ってBooMは
米国での決済はPenson Financial Service(米国の証券決済を行っている会社)
の口座を使用する。当然のことながら口座名義はBooM証券であることから名義
が一致しない。従ってBooM自身がinitiationできない。残る方法は米国の証券
会社がinitiate することだが、ブローカー登録するにはMedallion Signature
が必要。因みにDTC(Depositary Trust Company)はいわば保管振替の会社でDRS
はDTCでの決済の一つの方法だ。簡単にいえば名義が保振名義になっているの
か、個人の直接名義になっているかという点。さらには移管したときに移管先
の口座が確かに私の口座であることが確認できるかという点だ。確かに名義を
確認せずに勝手に株式を移管されたら大混乱に陥るわけだし、それはそれで
必要な手段だ。こうなるとやはり換金かと思ったが、ここまで時間を使って
それをするにはあまりにも癪なので考えを巡らすとあるアイデアが浮かんだ。
それは「現物による預託」という手だ。
今回の場合、私個人の「直接の名義」になっていることが幸いした。
さらに幸いなことに米国のブローカーは現物での株券引き出しができるよう
だ。早速、そのアイデアをBoomに相談すると「可能」らしい。かぎ括弧をつ
けたのは訳があってそれにはさらに手続きが必要だということだ。Boomは米国
の株式に関してはPenson Financials Servicesという会社に口座を保有して
おり、そこで証券決済をしている。即ち、米国株に関してはBoom名義で個々の
顧客の株式は混在して保管しているということだ。勿論、Boom自身の帳簿で
顧客ごとに管理しているが名義自体はBoom証券1つだ。BoomによるとPenson
に私の名義でサブアカウントを開設する必要があるらしい。但し、今度は
その口座を開設する為に行政書士のサイン認証が必要。現物株に関しては
すんなりといった。これに関してはメニューから操作できるようになって
おり、クリックするだけ。しかも現物自体は3日と経たずに自宅に郵送さ
れてきた。これにはびっくり。外国株式のモノホンの現物株を初めてみる。
これがそうか。なるほど。確かに名義が私の名前になっている。因みに
現物株式の発行は当然ながらリスクを伴う。郵便事故はリスクとしてはゼロ
にはならないことから、紛失した場合には再発行手続きが必要。その場合
には時価の1%程度の手数料が必要らしい。但し、盗まれてもそれが換金
されるリスクはあまりないだろう。何しろ名義本人でなければどの金融
機関でも預託には応じてくれないわけだし、だから簡単に郵送してしま
うんだろうな。この点、小切手と同じ考え方だ。
行政書士のサイン認証はすぐに終わる。必要書類を用意し現物株を入れて
郵送すると次の日にはBoomから受け取ったとのメールが入る。早い。
但し、現物預託の処理に3-4週間かかるとのことなのでどちらがはやいのか
は微妙だ。実際には米国株を移管してようと思ったのが2月最初。3月に
いろいろ調べて結局現物移管に決めたのは4月の頭。現物発行、書類手続
き、サイン認証、郵送などで4月中旬。そして5月の第二週になって現物
株がめでたくBoomに入った。はっきりいってかなり疲れた。換金してそれ
から送金の方が手間としてはかなり負担が軽い。コストは軽減したが、そ
れまでの時間を無駄と思うか、そうでないかで判断が迷うことだろう。
因みに2月初旬からの株価の推移を考えると結果的に株価が上昇したので
今回の移管は経済的にはプラスとなり、評価損が結構減った。
(終わり)
Boomの返事は「できない」だった。照会したときはできるといったのに何故?
BooMによればBooMからの移管はDTC tranferと呼ばれるものを利用するのだが、
私の場合名義が問題となったらしい。どうやら株券が私の直接名義になっていて
移管するにはDRS(Direct Registry System) tranferと呼ばれるinitiationを必
要とする。すなわち、私名義の株式を米国の私名義口座への移管はすんなりいく
が、BooMは香港の証券会社であることから、米国に拠点がない。従ってBooMは
米国での決済はPenson Financial Service(米国の証券決済を行っている会社)
の口座を使用する。当然のことながら口座名義はBooM証券であることから名義
が一致しない。従ってBooM自身がinitiationできない。残る方法は米国の証券
会社がinitiate することだが、ブローカー登録するにはMedallion Signature
が必要。因みにDTC(Depositary Trust Company)はいわば保管振替の会社でDRS
はDTCでの決済の一つの方法だ。簡単にいえば名義が保振名義になっているの
か、個人の直接名義になっているかという点。さらには移管したときに移管先
の口座が確かに私の口座であることが確認できるかという点だ。確かに名義を
確認せずに勝手に株式を移管されたら大混乱に陥るわけだし、それはそれで
必要な手段だ。こうなるとやはり換金かと思ったが、ここまで時間を使って
それをするにはあまりにも癪なので考えを巡らすとあるアイデアが浮かんだ。
それは「現物による預託」という手だ。
今回の場合、私個人の「直接の名義」になっていることが幸いした。
さらに幸いなことに米国のブローカーは現物での株券引き出しができるよう
だ。早速、そのアイデアをBoomに相談すると「可能」らしい。かぎ括弧をつ
けたのは訳があってそれにはさらに手続きが必要だということだ。Boomは米国
の株式に関してはPenson Financials Servicesという会社に口座を保有して
おり、そこで証券決済をしている。即ち、米国株に関してはBoom名義で個々の
顧客の株式は混在して保管しているということだ。勿論、Boom自身の帳簿で
顧客ごとに管理しているが名義自体はBoom証券1つだ。BoomによるとPenson
に私の名義でサブアカウントを開設する必要があるらしい。但し、今度は
その口座を開設する為に行政書士のサイン認証が必要。現物株に関しては
すんなりといった。これに関してはメニューから操作できるようになって
おり、クリックするだけ。しかも現物自体は3日と経たずに自宅に郵送さ
れてきた。これにはびっくり。外国株式のモノホンの現物株を初めてみる。
これがそうか。なるほど。確かに名義が私の名前になっている。因みに
現物株式の発行は当然ながらリスクを伴う。郵便事故はリスクとしてはゼロ
にはならないことから、紛失した場合には再発行手続きが必要。その場合
には時価の1%程度の手数料が必要らしい。但し、盗まれてもそれが換金
されるリスクはあまりないだろう。何しろ名義本人でなければどの金融
機関でも預託には応じてくれないわけだし、だから簡単に郵送してしま
うんだろうな。この点、小切手と同じ考え方だ。
行政書士のサイン認証はすぐに終わる。必要書類を用意し現物株を入れて
郵送すると次の日にはBoomから受け取ったとのメールが入る。早い。
但し、現物預託の処理に3-4週間かかるとのことなのでどちらがはやいのか
は微妙だ。実際には米国株を移管してようと思ったのが2月最初。3月に
いろいろ調べて結局現物移管に決めたのは4月の頭。現物発行、書類手続
き、サイン認証、郵送などで4月中旬。そして5月の第二週になって現物
株がめでたくBoomに入った。はっきりいってかなり疲れた。換金してそれ
から送金の方が手間としてはかなり負担が軽い。コストは軽減したが、そ
れまでの時間を無駄と思うか、そうでないかで判断が迷うことだろう。
因みに2月初旬からの株価の推移を考えると結果的に株価が上昇したので
今回の移管は経済的にはプラスとなり、評価損が結構減った。
(終わり)