一人想うこと :  想うままに… 気ままに… 日々徒然に…

『もう一人の自分』という小説を“けん あうる”のペンネームで出版しました。ぜひ読んでみてください。

冬支度

2005-11-06 20:10:34 | 日記・エッセイ・コラム
 今日のご主人様は休みにもかかわらず、朝から大忙しだ。
一気に冬支度をするらしい。
 まずは車のタイヤ交換。
夏タイヤから冬用のスタッドレスに交換した。
fuyujitaku1-3
それが終わると表のヒバの冬囲い。
一服した後、裏庭の草木の冬囲いと、カヌーをブルーシートで包んだ。
庭のど真ん中に生い茂っていた山吹を縄で縛ると、やけに庭が広く感じた。
fuyujitaku2-3
 木の葉がパラパラと落ちてくる。
ご主人様は玄関先の落葉を掃きだした。
掃いても掃いてもきりがない。
たまる一方だ。
 ご主人様に触発されたのか、向かいのHさんも出てきて落ち葉を掃きだした。
めずらしい。
本当にめずらしい。
めったにないことだ。
僕は唖然として見ていた。
そこへ外出していた奥様が帰って来た。
掃き掃除をしているHさんを見るなり、
「Hさんやめてよ。
Hさんがそんなことしてると嵐が来るわよ!!」
 ご主人様もブッと笑っていた。
すると、Hさんは何を思ったか掃き貯めた落葉をいきなり自分ちの庭に投げ捨てたのだ。
ご主人様と奥様は一時唖然としていたが、この辺の行為がなんともHさんらしい。
ゴミ袋に入れるぐらいなら、自分ちの庭に捨てた方が良いと考えたのだろう。
いずれ腐って腐葉土になるのだから。
fuyujitaku3-3
 ご主人様と奥様がHさんの行為を見て笑っている間に、僕はまた裏庭に行った。
ほとんどの花は咲き終わっていたが、まだ元気に咲き誇っているものもあった。
そして、先代の黒猫、ジジのお墓に植わっている菊も元気に咲いていた。
fuyujitaku4-3
fuyujitaku5-3
 僕は咲き終わったバラの木にそっと鼻を近づけた。
まだほんのりと甘い匂いがした。
でも、聞こえる。
ヒタヒタと・・・
遠くから・・・
冬の足音が。


コメント
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