アーモンド

バラ科　Prunus amygdalus

今でもそうなのだが、私が絶対に頭の上がらない女性が何人もいる。
当然だが、女房殿にも頭が上がらないのだけれど、
高校時代のマドンナとは、舞子ビラでの還暦祝いで何度か話せたけれどやはり頭は上がらない。
それ以上に、何度も話しているのに幼稚園からの幼馴染のカヨちゃんにだけは
お付き合いの最初っから頭が上がらない。

去年、小学校時代の仲間たちと「還暦祝い」をやろう、ということになって、
ほぼ予定を取りまとめて話しに出掛けた。
『もう、五十年以上になるんやねぇ～、そやけど変わらんなぁ。ケンちゃんの世話好き～』
「カヨちゃんの存在も、みんなの中じゃ、変わらへん。僕なんか今だに頭上がらへんし」
『何言うとんのん。そやけど、考えたら私が一番おませやったかいなぁ～。
先生に文句ばっかし言うとったし～』
「そやでぇ～、困ったときのカヨちゃん、やった。みんな助けて貰うてたなぁ～」

武勇伝も数え切れないし、何時間喋っていても、話は尽きない。
そりゃそうだ、五十年以上経っている。

その庭に、見慣れない花。
「カヨちゃん、これアンズの花？？」
『えぇ勘しとるなぁ～、やっぱり花博士やわ。アーモンドや。わざわざ尼崎まで貰いに行ったんやでぇ～。実が出来たら一個やるわ』

その果実が実際に実ったのかどうかは、残念ながら聞いていないから、今年の春、帰省した折に確かめようと思う。

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