誰かがこれは「何々だ」と確たる証拠?を基にして名前を決める…のだろう。
幾つもの情報が新しくなったり、古い情報がそのままだったりと
図鑑頼りだった時代からはずいぶん「新情報」が登場したけれど
確たる証拠?を持たない人間には何が正しいのかさえ分からない。
こうして雑草の世界は混沌としたまま過ぎてゆくのだろう。
花壇の花でさえ、訳が分からなくなっている。
購入された折のしっかりとした名札があるのだろうけれど
ここでは付いていないものさえもある。
道ばたの雑草に名札がつけられていることなどあり得ない。
イヌコモチナデシコ(犬子持撫子)ナデシコ科コモチナデシコ属
Petrorhagia nanteuilii → Petrorhagia dubia の誤同定だとして
新称・ミチバタナデシコと名付けられている。
ただ、イヌコモチナデシコがミチバタナデシコに名称変更されたわけではない。
コモチナデシコ Petrorhagia prolifera
(2019.06.23 明石公園)
☆
▲ 離宮道で撮ったイヌコモチナデシコ 茎の腺毛・短毛がはっきりしている。
この場所で採取した種子。→ 誤同定されていたイヌコモチナデシコには
ミチバタナデシコの新称がつけられただけの事で、この小さな洋梨形の種子はやはりイヌコモチナデシコのもの。
小粒がこの場所(国道沿い)のもの、大粒が明石川で採取したもの。
【2013.06 の画像を再掲】
☆
【幾つかのその後の情報からは以下のように整理出来る】
* イヌコモチナデシコ(P.dubia) 種子は洋梨形で円錐状突起がある。
総苞内片が微凸形、茎に腺毛が密生(または無毛)
ミチバタナデシコ、コモチナデシコの種子はイヌコモチナデシコよりは大きく、盾形で低い隆起がある。
* ミチバタナデシコ(P.nanteuilii) 茎は無毛(有毛も有り)、種子には細かいこぶ状隆起がある。
* コモチナデシコ(P.prolifera)茎は無毛、種子には緻密な網目状隆起がある。
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イヌコモチナデシコ(犬子持撫子)コモチナデシコ(子持撫子) もう一つの「イヌコモチナデシコ」
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