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視覚障害者きうっちの自立への道

視覚障害者きうっち(S52年生)が気の向くままに日々の生活をツラツラとつづるブログ

寮生活13日目

2009-07-23 17:54:05 | 訓練生活
 ここの訓練施設では朝『ある一定の時間』を知らせるチャイムが鳴ります。午前7時(起床時刻)、午前7じはん(朝食の時間)、そして午前8時に鳴るのですが
自分は今日このチャイムを朝2回しか聞いた覚えがない。もしかして寝坊したのかな……そういえば昨日はここの訓練施設に入って
以来の疲労感を感じていたし、その割には夜中もぐっすり眠れた、というよりは3時間ほど眠ってトイレへ、の繰り返しのような状態だったし
結局朝は1回目のチャイムが聞こえないくらい眠りこけていたのかな、と勝手に推測。ま、ここに入ってそろそろ2週間、疲れがドッと出てきてもおかしくない時期ではあるよなぁとは思いますが。

■本日の朝食のメニュー
 というわけで今日はかなり遅めの時刻に食堂へ登場。時計の針はもう既に8時を指していました。…もっとも自分は目が見えていないので時計の針を見る事はできないのですが。
で、今日の朝メシ。白いご飯、豆腐となめこの味噌汁、ほうれん草のおひたし?、うめぼしが1個、ミートボール?が3個にそれに添えられていたレタス、そして牛乳。
う~ん…特に感想はないです(苦笑)。それよりも今日は一日中訓練生全体で動く行司が9時からの予定であるのに
こういう日に限って自分は朝寝坊してしまったため、正直朝ごはんをゆっくり味わっているような余裕はありませんでした。朝ご飯そのものも『ガーッ』と
流し込んだような感じだったし。…ま、『いつもそうやって食ってるだろ?』と言われてしまえば確かにそうなのですけどね(苦笑)。

■今日は外で野外訓練
 今日は訓練施設から外に出て野外訓練。上で述べていた『訓練生全体で動く行司』とはコイツの事です。
場所は施設からバスで揺られる事約2時間の距離にある山間の盆地、S県C地方。
今日はここで何をしたのかというと、まぁ簡単に言ってしまえば『体験学習』ですね。
事前に体験したいものを、つり、陶芸、ガラス工芸の3つの中から一つ選んで
それぞれ実際に体験してみる、というものでした。ま、実際には何を体験するのか、というのはそれほど重要ではなく
訓練生同士の親睦を深める、というのがこの野外訓練の本当の目的なのでしょう。少なくとも自分は勝手にそのように解釈しましたが。

 で、自分はこの3つの中からガラス工芸を選択しました。…でも実は上で挙げた3つとも本当は全然興味がなかったのですが(苦笑)。
ただこの3つの中で職員から『この中から選んで』と言われて一番イメージしにくかったのがガラス工芸だったから、というのがあえてこれを選んだ理由かな…?一体どんな事をするのかな、と。

 で、実際に選んだ『ガラス工芸』ではどんな事をしたのかというと、自分たちが体験したのは『サンドブラスト』と呼ばれるヤツで
その体験場所でいくつか提供されたお皿や様々な形のグラスやコップ、ジョッキの中から好きなものを2つほど選んで
その選んだものに色々な柄のシール(雲や雪マーク、ハートマークetc…)などをペタペタと貼り付けていく、というもの。
本当は実際にこのペタペタとシールを貼ったものに『砂』のようなものを吹きかけて
吹きかけたものにガラスそのものの『ツルツル』した部分と砂を吹きかけた『ザラザラ』した部分とを作って
グラスやジョッキなどの表面にコントラスト、模様をつけるところまでいって一通り完成なのですが、視覚障害者が多い自分たち訓練生でそこまでするのはちょっと難しいので
選んだグラスやジョッキに模様のシールを貼り付けるところまでが自分たちが体験できる工程で、あとは体験場所を提供してくれた業者さんにやってもらうのですけどね。
で、実際にやってみての感想は……まぁ割と面白かったですよ。
本当は実際に自分が作った作品を写真にでも撮ってこの記事にUPするのが
一番いいのだとは思うのですが。ま、このブログの管理人である自分がこういう状態なので……ま、そこは簡便して下さい。

 また本来は火を使って今回使用したグラスやジョッキの形を加工するところから
体験できるらしいのですが、今回体験にやってきた自分たちの多くが視覚障害者であり
さらには自分たちがかなり多い人数の団体であったため(50人超)『火を使う作業はちょっとこちらで責任を負いきれない』という理由で今回は見送られたらしいです。

■本日の昼食のメニュー
 今日は一日野外訓練で外に出ていたのですが、実はお昼ご飯も体験先の近くにある『道の駅』で摂っていました。
で、その道の駅で食べた今日の昼食がこれ。おこわごはん?のようなもの、冷やしうどん、サバの味噌煮。
今回出された昼食でメインは恐らく『冷やしうどん』なのだとは思うのですが、このうどん
何だか食管がカップうどんの『赤いきつねと緑のたぬき』みたいだったのですが(苦笑)。ま、本当のところはちゃんとその場で手打ちで打ったうどんみたいで
目の見えているウチの施設の職員によると、うどんに脱穀のようなものがねりこまれているみたいで
少しうどんがそれっぽい色になっているという話だったから、本当はカップうどんなんかと比べちゃいけないんでしょうけどね。

■本日の夕食のメニュー
 結局、自分たちが野外訓練を終えて再びバスに揺られて施設に戻ってきたのが、午後5時頃。
今日は何だか妙な疲れを感じましたね。常に目の見えている職員の誘導があったとはいえ、基本的にはほぼ『知らない場所』ばかりで行動していたわけだし。
やはり視覚に障害のある自分が初めての場所で行動するのはかなり疲れるのだな、と改めて実感。

で、施設に帰ってきた後はお風呂に即効で入って夕食を食べに食堂へ。
そして今晩の晩御飯はこんな献立でした。まず白いご飯、パン粉焼き、それに添えられていたトマトが1個にキャベツ、ほうれん草のおひたしにじゃがいものバター焼き。
上で挙げた『パン粉焼き』というのは、まぁ簡単に言ってしまえば普通のトンカツを揚げないでフライパンで焼いたものですね。
豚肉にこしょうなどで味付けをしてパン粉をまぶすところまでは普通のトンカツと作り方は変わらないらしいのですが。
…ま、この辺の説明は全てこれを作った管理栄養士さんからの受け売りなのですけどね。何でも今回訓練生たちの食事に初めて出した自信の一品なのだそうで。
で、肝心のお味の方は……まぁ結構美味しかったです、とてもグッドでした。
普通のトンカツとはまた違った食管で割と新鮮な味わいでしたね。
自分で料理を作っている人でもしレパートリーに行き詰っている人がいたら、一度は試してみてもいいかもしれないですね。
それにこれならあらゆる揚げ物につきまとう最大の難点である『油の後片付け』という作業はないわけですしね。
そういう意味でもやってみる価値はあると思いますよ。

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