サムスン電子の新しい社長に、李健煕会長の長男、李在鎔(イ・ジェヨン)氏が就任した。
42歳の同氏は、グループ全体で若返りを図るサムスンの象徴。同氏のほかにも今回の人事では、50代の幹部が数人登用され、活力にあふれ、常に前進を続けるクループ企業として再生する姿勢を強くアピールした。
●スピードと革新に焦点
3日の人事発表の前日、李会長は記者会見で「インターネット中心のグローバル経済環境の中、急激に変化を遂げる市場に対応するためには、スピードと革新に焦点を当てた事業運営が不可欠である」と強調した。
同会長は、2011年は次の10年の始まりの年で、IT業界は技術開発の面において大きな変曲点を迎えると指摘。
「今後はこれまで以上にスピードが要求される。次の10年のリーダーとして舵を取っていくためには、より創造性に富んだ積極的で若い世代が必要だ」と述べた。
この発言を反映するように、今回サムスンは李在氏のほかに、50代を中心とした大胆な若返り人事を発表している。
サムスン電子のCEO兼副会長には、これまで社長職にあった窪志成氏が昇格し、李潤雨副会長は退任。崔氏はサムスン電子急成長の立役者。今後は同社の全責任を担うとともに、李在鎔新社長の指導役も務める。
この他、半導体事業メモリー部門社長の趙秀仁氏は今人事でサムスンモバイルディスプレイ社長に就任。
またサムスン電子副社長の禹南泉氏が同社半導体事業システムLSI部門社長に、全東守副社長が、メモリー部門社長にそれぞれ就任した。
サムスングループ広報は「新人事は、若くて革新的な幹部の指揮権や役割を拡大し、新たな成長事業に弾みをつけるという狙いもあること説明した。
【記事引用】 「電波新聞/2010年12月6日(月)/2面」