森かずとしのワイワイ談話室

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これでいいのか日本!

2012-10-02 07:50:21 | これでいいのか金沢・日本そして世界
 台風17号が各地に爪痕を残して去った。そして10月になった。随分遅れて秋風がやってきた。「頭を冷やせ日本」というべき状況ではないか。

 3.11過酷事故が収束せぬまま、2030年代と言葉を濁した「脱原発戦略?」すらが、アメリカの支持で閣議決定できず、こともあろうに、大間原発の建設を再開した。私には、この支離滅裂が中央政府であることにこれ以上の不幸はないとしか言いようがない。この状況に、佐藤栄佐久さんは、正鵠を得た言説を発表されている。私のドイツ訪問から倫理委員会んも存在に注目され、朝日新聞に投稿されたものだ。


 沖縄に、オスプレイが強行配備された。非暴力直接行動にこそ、人々の民意がある。それを強制排除してアメリカの軍用機を優先する。中国・アジア抑圧の日米軍事同盟の本質がこんなにあからさまになっているのに、人々は領土問題によるナショナリズム洗脳に無抵抗だ。

 本当に今、私たちは考えなければならない。そうでなければ、取り返しのつかないことになる。

 以下の声明を転載する。


2012/10/1  無防備地域宣言運動全国ネットワーク

 日米両政府は、10月1日午前、米軍垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ6機を沖縄県の
米軍普天間基地に強行配備した。これは、沖縄県民をはじめとする配備反対の民意と自
治を圧殺したうえ、沖縄を植民地扱いするものであり、東アジアの軍事的緊張を激化す
るものである。私たちは、配備強行を断固糾弾し、直ちに配備を撤回することを求める


 米軍のオスプレイは、開発段階だけで30人が犠牲となり、今年6月14日(日本時間
)に米国フロリダ州の演習場で墜落し、4月には米海兵隊のオスプレイがモロッコで墜
落し乗員2人が死亡している。米国防総省はこれを人為的ミスと結論付け、野田政権も
追認し「安全宣言」を行った。しかし、2カ月間で2度も墜落するのは極めて異常であ
り、米ニューメキシコ州では地元住民の反対によりオスプレイ訓練が保留されているこ
とからみても、オスプレイが危険な欠陥機でることは明白であり、「安全宣言」など誰
も信じていない代物である。
 また、オスプレイは、戦場で武装した兵士を前線まで輸送するためのもので、敵のレ
ーダーや地対空ミサイル、対空砲火を避けて地形に沿って低空を高速飛行する。イラク
やアフガンでの侵略戦争で、強襲上陸作戦で「威力」を発揮し、敵の目を逃れて先制攻
撃する「殴りこみ部隊」たる海兵隊にとってオスプレイはかかせない「侵略兵器」なの
だ。

 こうした、沖縄県民をはじめとする国民を墜落の危険と恐怖にさらすオスプレイの配
備に対しては、沖縄県知事、沖縄県議会、県内41全市町村長及び41全市町村議会をはじ
め、全国知事会緊急決議や徳島県議会、高知市議会などのオスプレイ飛行ルートの自治
体議会は言うに及ばず、立川市議会や吹田市議会など全国各地でオスプレイ配備に反対
する決議があげられ、9/9オスプレイ配備反対県民大会では10万3千人の県民の意思が示
された。すでにこの問題は、「日本側は拒否する権限はない」(森本防衛相)という日米
安保条約「解釈」や「防衛は政府の専管事項」論の枠を超え、住民の生命をまもるとし
た地方自治体と住民の総意を受け止め、日本政府として主権者たる国民の生命を守るか
否かの問題であった。そのなかでの政府の配備強行は、民主主義と地方自治を踏みにじ
り、国民の生命の危険を一顧だにしないもので断じて許されない。

 また、オスプレイのような強行侵攻能力をもつ兵器を、沖縄に配備することは、明ら
かに中国に対するけん制のための戦力強化である。尖閣諸島(中国名「釣魚諸島」)問
題で、日中間で排外主義が煽られ緊張が高められている局面でのオスプレイ強行配備は
、東アジアの緊張と軍拡競争に拍車をかけるものでしかない。尖閣諸島問題での話し合
いによる解決を遠ざけ、戦争の危険を増大させるだけで、民衆にとって百害あって一利
なしだ。

 さらに、米軍は米国内では、住民の反対でオスプレイ訓練を中止しておきながら、住
宅が密集し121もの学校や保育園などの公共施設が集中する世界一危険な普天間基地で
は、平気で危険な訓練飛行をするのである。日本政府も、それを容認推進し、沖縄の抗
議はどこ吹く風で「部隊の運用を進める」(10/1森本防衛相)とまるで米国の代理人のご
とく振舞っている。これは沖縄県民の人命軽視、沖縄は民主主義の適用外とも言うべき
態度で、今回の配備強行は、沖縄を植民地扱いする暴挙であり、絶対に許されない。

 以上のように、私たちはオスプレイ配備強行に断固抗議をし、以下の点を日米両政府
に要求する。

・ オスプレイ配備を撤回し、在沖海兵隊は完全撤退すること。
・ 普天間基地を閉鎖撤去すること。
・ 辺野古新基地建設を断念すること。
・ 高江ヘリパッド建設工事をただちに中止すること。


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6 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-10-02 15:05:20
オスプレイ ━┳━MV22: 事故率 1.93 ← 海兵隊採用で日本配備予定
         ┃ (参考4月モロッコで演習中の事故前 MV22: 事故率 1.12)
         ┗━CV22: 事故率 13.47 ← 新型で、先日事故
ハリア━━━━━━━━ AV8B:事故率 6.76 ← 事故が多いことで知られる垂直離着陸機
米海兵隊大型輸送
ヘリコプター ━━━━ CH53D:事故率 4.15 ← 2004年普天間で墜落事故
海兵隊所属航空機━━━━━ :事故率 2.45
(ヘリを含む平均)

フィリピン航空━━━━━ :事故率 2.47 
コリアンエアー━━━━━ :事故率 2.58
チャイナエアライン━━━━━ :事故率 7.16 ←HOT!!!
返信する
見方いろいろ  (森かずとし)
2012-10-03 19:08:12
やっぱり! オスプレイ 事故率平均超す
やっぱり! オスプレイ 事故率平均超す
(日刊ゲンダイ2012/8/10)

海兵隊9機種より高率
沖縄・普天間に配備予定のMV22オスプレイの軽度な事故発生率は、米海兵隊が運用する9機種の航空機の平均よりも高いことが分かった。

米国防総省は8日、オスプレイの機体に大幅改良を加えた01年10月から今年7月までの事故件数を公表。それによると、事故・トラブルは40件発生し、死者3人、重傷者3人が出た。

40件のうち、死者が出たり、200万ドル(約1億6000万円)以上の損害が生じた「クラスA」の重大事故は4件、兵士に障害が残ったり、40万ドル(約3200万円)以上の損害が出た「クラスB」は9件あった。なお「A」には、死者2人・重傷者2人を出した今年4月のモロッコの墜落事故や、昨年7月にアフガンで乗員1人が飛行中に転落死した事故が含まれている。一方、5万ドル(約400万円)以上の損害が出た「クラスC」は27件に上り、事故発生率は9機種平均が4・58件に対し、MV22は10・46件と大幅に高かった。沖縄県が公表を求めてきた「B」「C」の計30件のうち、重傷者が出た事故は1件。

返信する
日刊ゲンダイ (笑) (やました)
2012-10-03 22:54:17
日刊ゲンダイなんてしたり顔して引用すると信用に傷がつきますよ。

22件のクラスCの事故がどのような内容なのかごぞんじ?「オスプレイ 事故 クラスC」で検索すれば最初に出てきます。まあ整備中に脚立が倒れたとか、どう考えても周辺住民には関係無さそうな事故ばかり。

それから、比較して高率なのはクラスCだけなのにクラスA,Bのことを延々と書くのは読者をミスリードするのにペテン師がよく使う手口。正義の政治家がすることではありません。

今はインターネットがあるんだから、ちゃんと調べて書いてください。(ちゃんと調べてそれが理解できる人間ならオスプレイ配備に反対できないはずですが。)
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アジア抑圧 (やました)
2012-10-04 22:54:11
それから気になったのが「中国・アジア抑圧の日米軍事同盟」というくだり。

大昔に聞いたような決り文句ですが、森さんは本気でこのようなことを信じて書いておられるのでしょうか? 一体戦後の日本がいつどんな形でアジアを抑圧したというのでしょう?具体的に示してください。

今アジアを抑圧しているのは他ならぬ中国であって、周辺諸国はこの大国の軍事的プレッシャーに苦しんでいます。中国の帝国主義からアジア諸国ーフィリピン、ベトナム、マレーシア、ラオス他ーを守れるのは日米同盟しかありません。日本は中国の帝国主義的策謀に対抗しこれらのアジア諸国と強く連帯し地域の平和を守り抜く決意が必要です

お忙しいのはわかりますが、森さんには生半可な知識や調査不足から来る判断ミスが感じられます。もっと世界の情勢を(日刊ゲンダイからではなく)しっかり学ばれることをお勧めします。
返信する
またしても安全神話か (森かずとし)
2012-10-05 07:38:45
 事故率に関する安全キャンペーンが行われていますね。私としても、ランクによる反論があることは織り込んでいますよ。ホームページ情報も確認してあります。
 事故をどのように採り上げるかによって、安全率は操作できます。軽微な事故が重大事故の裾野に多数存在するというのも、事故科学の理論となっていますね。そういうものだと認識していなければ、またもや安全神話の煙に巻かれてしまうでしょう。二つの機種は機体構造にほとんど違いはありません。作戦行動によって、運用が決まるのです。機種の違いをことさら強調することは、本質的ではありませんね。
 問題が事故率と安全性に矮小化されている観があります。以下の沖縄県民の思いを忘れて、この問題を論じていけません。

辺野古浜通信を転送します。以下転載。

高江からの緊急要請です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


高江から救援を求める声が相次いでいます。今朝も15名しかおらず、業者の侵入を防ぎきれず10人の侵入を許してしまいました。
午後には、ジャングル訓練センター入口横のヘリパッドには午後普天間を飛び立ったオスプレイが着地しました。あと10日ほどで、最も民家に近いN4の工事は終了するという情報もあります。

一人の力がとても大きく、その日の工事の進展を左右しています。
一人でも多くの支援を、高江は求めています。

朝、6時半に高江に行くためには、那覇を午前4時過に出発です。大変長い道のりですが、直接行動に参加しなくても…

見張りに立つ
現場で写真を撮る
声を上げる
ビデオを撮りつづける防衛局職員に看板で目隠しをする・・・

だれにでもできることはたくさんあります。涼しく(寒く)なってきました。泊まりがけでもかまいません。

高江の子どもが普天間のゲート前で「どうしよう、オスプレイきちゃったよー」と声を上げて、泣いていました。わたしたち大人の責任を感じます。あきらめず、闘い続けます。どうかご参加下さい。

---高江blogより http://takae.ti-da.net/e4186375.html

隊長機は、ヘリモードで北部訓練場のメインゲート入ってすぐの着陸帯(おそらくLZ13かLZ14)に着陸しました。

その後、再び離陸、固定翼モードで高江上空を旋回して行くのが見えました。

北部訓練場には滑走路はありません。当然、離着陸はヘリモードです。ヘリモードから固定翼モードへの転換も、高江の上空で行われる。宜野湾でも、伊江島でも、「安全」のための約束が反故にされています。

アメリカ国内ではクレームが出たら対応せざるを得ない訓練も、ここ沖縄では野放図のやりたい放題ということでしょう。

今朝は、防衛局員と工事作業員が車を入れ替えて乗るという、姑息な手段を労して高江に来ました。抗議の声に耳栓だけでは、心が痛むだろうと思いますが、みっともないほどの「陽動作戦」を指示する国の役人も、うまうまとその作戦にのっかるうちなーんちゅの業者も、すでに「羞恥心」という、人間にとって大切な意識にフタをしているのかも知れません。

そんな痛ましい沖縄の人間同士の争いに都合良くつけ込んで漁夫の利を得ているのが米軍という構図。これほどの抗議の声を受けても、MV22が青空をのびのびと周遊できるのが、米軍から見える沖縄なのでしょう。

きっと明日も、早朝からの工事が強行されます。工事が一段落すれば、もっとも住宅に近いN4(LZ17)を使用して、複数機による訓練が始まるのは目に見えています。

沖縄に暮らす私たちは、ただ呆然と眺めているわけにはいきません。
高江は少人数でもあきらめません。少人数だから、折れません。
どうぞ明日も、早朝から現場に駆けつけて、一緒にやんばるの森を守りましょう。

返信する
日米軍事同盟 (森かずとし)
2012-10-05 07:56:59
 確かに、私は忙しいことは事実です。ご忠言には感謝します。
 しかし、アジアと日米同盟の関係性については、国家間の関係だけではなく、戦後、東南アジアの開発独裁の国を日米経済・軍事同盟が支援することによって、民衆を抑圧してきたことは、周知の事実です。ひとつひとつを挙げる余裕はありませんが、1993年フィリッピン訪問でも、フィリッピン民衆の日本の経済進出や観光開発による貧困層抑圧、ダム建設、マルコス独裁に抵抗する民衆抵抗運動、米軍の軍事的弾圧、米軍基地撤去運動・・・さまざまな現実を目の当たりにしてきました。要は、誰の側に立ってものをみるのかの問題です。それによって、関係性が見えてきますよ。国家間の問題は、国内問題でもあると思います。
 私は、中国人民との交流も長く経験してきましたが、体制に問題なしとは言いません。しかし、日本のアメリカとの単独講和以後の中国包囲の中での中国外交の特性も冷静に見ておくべきです。日本は平和中立の立場に立って、アジアの平和送出のための仲介外交ができるだけの国の「徳」を身につけなければなりません。
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