森かずとしのワイワイ談話室

平和・人権・地球・子育て・教育・くらし・そしてまちを語る

市民自らが立つ!熱い議論の市民の政策研究会第4回総会

2012-09-30 21:19:00 | 議員活動
 市民の政策研究会「くるま座」が、発足から丸四年、昨日29日、4回目の総会を開いた。くるま座は、次の問題意識から難産の上生まれた。紹介し、再確認しておきたい。

【呼びかけ】
 くるま座は、皆が平たい場所に座り、お互いが向き合って語り合うところ。ここでは、上も下もなく、お金があろうがなかろうが、名をなしていようがなかろうが、地位があろうとなかろうと、ただひとつ、市民が主人公の世の中を求めるという志一点で集まるところ。

 想えば長いこと、市民は政治の観客の位置に置かれてきた。劇場は真実を隠し、都合良く世の中を見せてきた。だから、ここでは真実を一緒に学ぶ。劇場は観客にとっては依存と受け身の場だった。だから、ここでは自らが論じ、皆で論じ合う。劇場は、他人に関心を抱かせないバラバラにされた場だった。だから、ここでは互いにつながり合い、働きかけ合う。

 そうして生まれるはずの私たちの力が、自治の力の源にちがいない。そこから私たちは「もうひとつの社会」のあり方を構想し、足元の地域から具体的に行動したい。名付けて「市民の政策研究会」。その拠点がくるま座ということになる。来たれくるま座へ。くるま座は発信する。 以上。

 昨日の総会では、共同出資で借りている事務所いっぱいの25人が、熱の籠もった討論を繰り広げた。いつになく、来る2012年から2015年に実施される選挙闘争に、自発的にくるま座の意思でもって関わっていこうと意思統一が行われた。皆一般庶民だ。政治がここまで劣化し、民主主義そのものが危うくなっている今だからこそ、学び討論してきたことを社会的な影響力に変える時がきているのだ。

 総会に先立って、金沢市出身の土木技師八田與一を賞賛するアニメ「パッテンライ」を視聴し、半沢さんの簡潔、的を射た解説が行われた。金沢偉人教育が奨められる中、人物個人評価はともかく、台湾植民地支配を美化正当化する歴史認識誘導に自覚的でなければならない。領土ナショナリズムの問題と深く底通することを再確認した。
 以下、総会で決定した私たちの活動方針を掲載しておく。


【市民の政策研究会「くるま座」2012年度活動方針】(決定) 

私たちの認識と思い 
 3.11は、私たちに核と人類は共存できないことを衝撃的に迫っている。しかしながら、今や国民的世論であるにもかかわらず、脱原発・廃炉化の方針すら日本政府は単独で決めることが出来ない。アメリカの核とエネルギー戦略、それとの利益共同体である財界への従属が明白になっている。「世界一危険な」普天間飛行場の辺野古への「移設」、オスプレイの普天間基地配備強行も同根の問題である。
 この日本の政治状況は、新自由主義への急速な回帰である。それと表裏の関係にあるのが、領土問題に代表されるマスコミを総動員した偏狭なナショナリズムの煽動である。これをてこに、営々として草の根から積み上げてきた戦争責任・歴史認識が根底から覆されようとしている。来る総選挙において、石川県選挙区でも立候補が予定される「日本維新の会」の台頭、狂信的なまでもの改憲論者安倍元首相の自民党総裁再選は、支配層の宿願である憲法改正が、集団的自衛権行使、自衛軍創設、そして国家主義を軸に再び政治日程に上ってくることを予見させる。
 国家の構造改革は、消費税増税を先行させつつ、社会保障制度との「一体改革」によって、生存権保障の責務を放棄し、自助努力の名の自己責任を拡大させようとしている。野田政権が導入を企図するTPP(環太平洋パートナーシップ協定)は、弱肉強食の市場原理であるアメリカンスタンダードを日本の社会システムに全体化しようとするものに他ならない。これによって、貧困格差と閉塞感に苛まれる人々の数は極大化するだろう。
 新自由主義の復権によって、社会民主主義は大きく後退し、危機的状況に立っている。そうした中で、これらの行方を大きく左右する解散総選挙が近づいている。
 市民にとって、今日の社民主義の危機は、生存の危機をも意味する。市民の政策研究会は、改めて私たちの理念に立ち返り、活動会員の固定化やネットワークの先細り状況を明確なメッセージと創意を持って乗り越えていきたい。
2012年度からは、政治のシーズンに入る。理念の実現のために、社会的な影響力を持ちうる市民運動を展開したい。

◆ 基本理念(確認)
 1 あらゆる人の尊厳が尊重されなくてはならない。
 2 国家の枠を超えた人々のつながりを求める。
 3 市民が情報を共有し、多様な意見が反映される民主主義をめざす。
 4 日本国憲法第9条を実現させる。
 5 中央集権ではなく、地域住民による自立を確立する。
 6 世界人権宣言第25条及び日本国憲法第25条(文化的生存権)を実現させる。
 7 地球環境をまもり、自然との共存を追求する。
◆ 具体的な活動
1.政策研究 
   くるま座の理念にもとづく独自性ある政策を継続して追い求め、市民自らが主体となってつくりあげる。具体的に政策とし  て条例案や施策に練り上げるには、専門の研究者にも参画願い、プロジェクトチームでワーキングを行い、会員の共通理解の  もとで確定させていく。
(1)地方政府論の連続学習会の開催(新)
   鴨野幸雄さんを講師に隔月計五回シリーズで具体的なテーマに沿って地方政府論を深めていく。その中で、憲法・国際人道  法にもとづく非戦平和のまちづくり、国籍を超えた共生のまちづくり、地方政府の財源論などを肉付けしていく。
(2)前福島県知事佐藤栄佐久さんとの関係を維持発展させ、3.11以後の自治と社会のあり方について、人権保障や脱原発・  再生可能エネルギー転換を視点に、現地視察を含め、被災地住民と結びながら構想する。(新)
(3)保坂展人世田谷区長、上原公子元国立市長、さらには「草の根」運動を主催する井原元岩国市長の自治への挑戦に学び、連  携し、地方自治を支える市民参画のあり方を金沢の土壌に即して考察する。
(4)LRTの導入を軸にした公共交通政策と人間中心のまちづくりのあり方を市民団体と共に構想する。(新)

2.金沢ざっくばらんの地域開催
   くらし(福祉)、労働、産業(コミュニティビジネス含め)、教育、子育て支援、まちづくりなどの幅広い観点から、金沢  (地域)のあり方について課題をつかみ、変革への問題意識を共有する座談の会。地域や運動・活動の現場にも出向き、課題  に取り組む市民から学び、変革を構想する。  
(1)八田與一の事績と台湾植民地支配の史実の批判的検討を開始する。(新)
(2)LRTの導入を軸にした公共交通政策と人間中心のまちづくりのあり方を市民団体と共に構想する。(再掲)また、空洞化す  る街の再生を提起する。
(3)貧困、失業・労働、生存の危機に関する諸問題について市民の活動から学び、情報共有、世論形成の一翼を担う。(新)
(4)テーマを設けないフリートーキングの会を定例的に開催する。(新)

3.市民自由学校の多様な開催
   教えられない、報じられない、伝えられない本当のことを学び合い、自治の主体である市民としての力を高め合う。そのた  めに、輪読会、DVD等映像視聴、地域活動や社会運動の担い手から学ぶ講座、公開講演会などを開催する。
(1)人権を主テーマとする輪読会の継続
  会員が関心を持つ分野で、主体的に輪読会を呼びかけ、自由に討論しながら読み進める気軽な輪読会を増やす。
(2)人権を主テーマとする連続講座の開催(新)
    普遍的な人権保障、無防備・非戦平和条例に関する連続講座を開催し、討論を通じて認識を深める。
(3)市民公開講演会の地域開催  
   志賀原発再稼働阻止のための関連学習会の開催等
   貧困と社会保障改革に関する問題と課題について認識を深める(新)
(4)よもやまニュー本市の継続開催
(5)DVD鑑賞会の継続
4.市政報告 
   現実の市政の動向を注視し、タイムリーに議会対策を行う。そのために毎議会終了後にくるま座において、或いは地域に出  て市政・議会報告会を開催し、市民・地域住民の意見を吸収し、反映させる。

5.地域コミュニティ活動
   くるま座を活用した地域住民のコミュニティ活動を住民の創意に連携して一層展開する。(くるま座を常時開放し、地域住  民のコミュニティ活動の場にする。)

6.実践 
   平和を壊し、戦争につながる国の政策や人権と民主主義への脅威には、反対の声を上げ、街頭に出る。
   また、研究成果や提言は、くるま座通信(仮称)やホームページを通じて発信し、地域市民の共有財産、世論となるよう努  める。これらは、金沢市当局、金沢市議会等に対して政策提言として提案し、市政・県政・国政で実現を目指す。
   さらに、引き続き、沖縄基地問題をはじめ反戦平和の街頭行動、脱原発の街頭行動に加え、被曝防護のための具体的な活動  に主体的に参加する。市民の政策研究会としての独自行動も追求する。
(1)志賀原発を再稼働させず、廃炉をもとめる各種運動に主体的に参加する。
(2)仮称「市民の放射能測定室」設立運動を他の市民運動と共に具体的に検討する。
(3)被災地の実状に学び、連帯のあり方を考える福島県訪問を実施する。(新)
       (情勢が許せば、10月27日《土》~28日《日》を想定)
(4)辺野古新基地建設・高江ヘリパット建設、オスプレイ配備に反対する沖縄県民との連帯を目指し、沖縄交流訪問を実施す   る。(新 来年冬を想定)

7.政治変革のために(新)
   2012年から2015年にかけて、解散・総選挙、参院選挙、石川県知事選、金沢市長選、統一自治体選が闘われてい   く。しかも、地方自治、社会保障、人権平和、脱原発、ひいては憲法の危機が再来する政治状況にあっての政治決戦となる。   この政治決戦を傍観することなく、社会民主主義の政治勢力が力を持ち、政治経済改革につながるよう、自発的に政治活動  にとりくみ、くるま座の理念の実現を目指す。さしあたり、来る総選挙に於いて、勝手連を呼びかけ、県内社民勢力の前進を  期して共に闘う。


 

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