里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

我が家の春の山菜②~タラの芽

2021年04月27日 | 山菜

1週間ほど前からタラの芽を採り始めました。
例年より早く、昨年並みです。
我が家で4月20日前から採り始める時は早い年です。
近隣では4月10日くらいから採った方もいるようです。採り方にもよりますが。
このくらいで採るのがボリューム感があって好みです。


当然のことながらタラの芽はタラノキから出る新芽のこと。
この辺りの野山にはタラノキはごく普通にあります。
これは自然に生えているタラノキ。


しかし、敢えて山歩きをして採ることはしません。
大概は刈り払いや剪定などの管理をして、群生化させたタラノキです。
もともと自生していたタラノキですが、周囲を綺麗にしてやると、地下茎が伸びて増殖し群生化してきます。
この辺りは1週間前から採れた場所。
少し開いてきたタラの芽があります。このくらいまでなら大丈夫。


日当たりの良いところや痩せ気味の木は早くから採れます。
タラノキの枝は1年で1メートルくらい伸びるので、放置しておくとどんどん大きくなり簡単には採れなくなってしまいます。
そこで、収穫後に剪定して下の方のわき芽を伸ばすようにします。そうすると毎年容易に採れる高さにすることができます。
これくらいが採り頃。


小さくても問題はありませんが、ボリュームのあった方が天然タラの芽本来の良さが味わえます。
このくらいでは少し物足りない感じで、もう少し大きくしたほうが良さそう。


スーパーなどに3月から出ているトレイ入りのタラの芽は、ハウスの中に伏せ込み栽培したものです。
枝に着いている全ての芽を吹かせるので非常に小さい。
栽培のタラの芽は別物といった方がいいでしょう。
天然のタラの芽は一番上の頂芽だけしか採りません。
たまに2番目の芽を採ることはありますが、よほど状態が良いものだけです。
ここが一番まとまっているメインのところ。


やや北向きにあり、青味が強い少し遅い系統のタラの芽です。
そろそろ採り始めようか思ったところ、すでに殆ど採られていました。


前日日中は全く手つかずだったので、おそらくは夜明け早朝の仕業。
残っているのは極々小さいものだけです。


数十本のタラの芽をたった数分で採れたのですから面白かったに違いありません。
採り跡が生々しい。


里山では獣害が多発していますが、頭の黒い動物も出没するようです。
しかし、このような管理しているタラの芽を盗られるは初めて。


こういった輩は悪いことをしたなどとは考えません。
してやったりとほくそ笑んだあげく、次のチャンスを狙っているから始末が悪い。
ここは諦め、気を取り直して他で少々。


タラの芽は山菜の王様と言われます。
タラの芽には味や香りといったものが殆どありません。何故好まれるのか。
不思議に思いながらも、やはりこの時期になると食べたくなる。
定番は天ぷら。素揚げも天然タラの芽らしい野趣を味わえます。


それにしても、未だ頭に上った血が収まらない。