2015年6月2日(火) 晴ときどき曇 (羅臼町・「旅人の宿 とおまわり」~斜里町・民宿 ボンズホーム)

いよいよ今回の旅の最後の大物である知床峠越えの日。
3時50分、出発。朝食はおにぎりにしてもらった。晴れて風弱く歩き日和。カモメの鳴き声を聞きつつ、国道335号線(国後国道)を行く。

4時、海上に国後島。水平線上の雲のため海からの日の出は見られなかった。

4時20分、「純の番屋」。テレビドラマの舞台を再現したもの、だそうです。

海上を朝日が照らす。

4時30分、国道334号線(知床横断道路)へ。

4時35分、知床峠まで16㎞。正面に羅臼岳。

羅臼川に沿って行く。
川の名の由来――アイヌ名 ラウシRa-ush-i (低い処・にある・場所)の意。語尾の「-i」は多分「川」の意と推測される、と。

羅臼岳。山には残雪、空は薄雲。

4時40分、熊越橋を渡り、羅臼川左岸へ。ヒグマとシマフクロウ。


5時、湯本川を渡り、ふたたび右岸へ。上流方面。

ここでは、川の名の由来に、「もしくは、ラウシRa-us-i (骨、臓腑が沢山あるところ)の意」と付け加えられていた。

5時5分、「知床国立公園」の表示。徐々に高度を上げ始める。

5時20分、「世界自然遺産」の表示。

5時25分、熊の湯。

5時30分、左手の景観。残雪が見え始める。


5時45分、傾斜はますます急になり、シェルターを通過。イワツバメの群れが飛び回っていた。

6時10分、残雪の中に新緑。上空、曇り始める。

コンクリートの高架になっている斜面をくねくねと行く。歩行者はもちろんおらず、早朝故かチャリダーも見ない。たまにウトロ方面からの車が現れる程度。カウベルを着け、視界のない急カーブでは、立ち止まってホイッスルを鳴らした。



6時40分、笹の斜面に白樺林。

7時、羅臼岳が間近になる。

7時5分、振り返れば、洋上の国後島。

さらに高度が上がると変化する周囲の自然を楽しみつつ。でも、雲が増え、寒くもなった。






この間に、2合目で食事休憩。4合目で2回目の小休止。
3回目は、峠直下の真っ白い斜面の間を雪解け水が勢いよく流れ、エゾリュウキンカが咲く小沢で休んだが、この際に大失敗。これまで北海道ではキタキツネが媒体となるエキノコックスに感染しないようにと、決して生水は飲まなかったのだが、あまりに美味そうな雪解け水だったので、ついうっかり飲んでしまった。すぐに気がついたものの後の祭り、かな。

8時50分、知床峠に着く。ドライバーが数人いた。そのうちの一人が、シャッターを押してやるよ、と言ってくれたので、記念写真を撮ってもらった。とにかく寒いので、5分くらい展望を楽しんで(?)、早々にウトロ側へ下りることにする。


斜里町に入る。

少し下るとだいぶ暖かい。途中で、後方から声があり、振り向くと「とおまわり」のオーナーだった。自転車のトレーニングだそうで、根北峠をまわってくると言う。「ヒグマ、無事でよかったね」、と。宿のブログ用だと小生の写真を撮って、猛スピードで下っていった。
9時20分、ウトロ側にだいぶ下り、

遠く見える海はオホーツク海。羅臼側が急坂とジグザグの連続だったのに対して、ウトロ側は雪も少なく、緩やかな見通しのよい道。

峠に向かって上ってきた観光バスの運転手が、こちらをみとめて手を振ったので、手を振り返した。
11時40分、知床自然センターを、パンフレットを貰っただけで通過し、ウトロ市街に向かう。










12時15分、見晴らし橋。中国人観光客の集団に出会った。

橋の上から、ウトロ市街方面。

オホーツク海。



12時50分、ウトロ漁港。

13時5分、ウトロのコンビニから出ると、「おじさーん」と若い女性の声がして、自転車の女性が近づいてきた。観光船会社の事務員で、今日は休暇だ、と。さっき自動車で羅臼に行ったら、歩きで峠を目指して上ってくる人がいたのでびっくりした。歩いて羅臼から来る人なんて初めて見た。帰りも途中で追い抜いた、と感激して話しかけてきた。問われるままに、歩き旅のことを話すと、さらに感激されてしまい、気をつけて頑張ってと激励される。そして、なんか成り行きで、握手をしてパワーを分けてやることになった。
その後、無事知床峠を越えたお祝いに、ちょっと奮発していくらとサーモンの「鮭親子丼」を食べた。1836円。

お土産に店主が撮ったプユニ岬の写真を貰った。

13時40分、宿に着く。宿泊、素泊まり 3900円。
チェックインには早いので、ザックだけ置かせてもらって、ウトロの街を散策した。
知床観光センターで今日歩いてきたところの模型を見たり、

お土産を送ったり(「とおまわり」オーナーからは、羅臼は漁業の町だが、ウトロは観光の町だからお土産は高いよと言われていたが)、
オロンコ岩くぐって、松浦武四郎の顕彰碑を見たり、

「山尓婦し海尓浮寝のう氣旅も 馴連々者馴れて心や寿介禮」
(山にふし 海に浮寝の うき旅も 馴れれば 馴れて 心やすけれ)

森繁久彌の「知床旅情」の歌碑を見たりした。

知床観光船とあんなに遠い羅臼岳。

自然の造形の極みか「ゴジラ岩」。

夕刻、宿でビールで乾杯。
2015年50 第63日(佐多岬より125日)
歩数 57997歩 (佐多岬より累計 6384125歩)
距離 35㎞ (佐多岬より累計 4268.5㎞)
費用 6557円 (佐多岬より累計 571084円)

いよいよ今回の旅の最後の大物である知床峠越えの日。
3時50分、出発。朝食はおにぎりにしてもらった。晴れて風弱く歩き日和。カモメの鳴き声を聞きつつ、国道335号線(国後国道)を行く。

4時、海上に国後島。水平線上の雲のため海からの日の出は見られなかった。

4時20分、「純の番屋」。テレビドラマの舞台を再現したもの、だそうです。

海上を朝日が照らす。

4時30分、国道334号線(知床横断道路)へ。

4時35分、知床峠まで16㎞。正面に羅臼岳。

羅臼川に沿って行く。
川の名の由来――アイヌ名 ラウシRa-ush-i (低い処・にある・場所)の意。語尾の「-i」は多分「川」の意と推測される、と。

羅臼岳。山には残雪、空は薄雲。

4時40分、熊越橋を渡り、羅臼川左岸へ。ヒグマとシマフクロウ。


5時、湯本川を渡り、ふたたび右岸へ。上流方面。

ここでは、川の名の由来に、「もしくは、ラウシRa-us-i (骨、臓腑が沢山あるところ)の意」と付け加えられていた。

5時5分、「知床国立公園」の表示。徐々に高度を上げ始める。

5時20分、「世界自然遺産」の表示。

5時25分、熊の湯。

5時30分、左手の景観。残雪が見え始める。


5時45分、傾斜はますます急になり、シェルターを通過。イワツバメの群れが飛び回っていた。

6時10分、残雪の中に新緑。上空、曇り始める。

コンクリートの高架になっている斜面をくねくねと行く。歩行者はもちろんおらず、早朝故かチャリダーも見ない。たまにウトロ方面からの車が現れる程度。カウベルを着け、視界のない急カーブでは、立ち止まってホイッスルを鳴らした。



6時40分、笹の斜面に白樺林。

7時、羅臼岳が間近になる。

7時5分、振り返れば、洋上の国後島。

さらに高度が上がると変化する周囲の自然を楽しみつつ。でも、雲が増え、寒くもなった。






この間に、2合目で食事休憩。4合目で2回目の小休止。
3回目は、峠直下の真っ白い斜面の間を雪解け水が勢いよく流れ、エゾリュウキンカが咲く小沢で休んだが、この際に大失敗。これまで北海道ではキタキツネが媒体となるエキノコックスに感染しないようにと、決して生水は飲まなかったのだが、あまりに美味そうな雪解け水だったので、ついうっかり飲んでしまった。すぐに気がついたものの後の祭り、かな。

8時50分、知床峠に着く。ドライバーが数人いた。そのうちの一人が、シャッターを押してやるよ、と言ってくれたので、記念写真を撮ってもらった。とにかく寒いので、5分くらい展望を楽しんで(?)、早々にウトロ側へ下りることにする。


斜里町に入る。

少し下るとだいぶ暖かい。途中で、後方から声があり、振り向くと「とおまわり」のオーナーだった。自転車のトレーニングだそうで、根北峠をまわってくると言う。「ヒグマ、無事でよかったね」、と。宿のブログ用だと小生の写真を撮って、猛スピードで下っていった。
9時20分、ウトロ側にだいぶ下り、

遠く見える海はオホーツク海。羅臼側が急坂とジグザグの連続だったのに対して、ウトロ側は雪も少なく、緩やかな見通しのよい道。

峠に向かって上ってきた観光バスの運転手が、こちらをみとめて手を振ったので、手を振り返した。
11時40分、知床自然センターを、パンフレットを貰っただけで通過し、ウトロ市街に向かう。










12時15分、見晴らし橋。中国人観光客の集団に出会った。

橋の上から、ウトロ市街方面。

オホーツク海。



12時50分、ウトロ漁港。

13時5分、ウトロのコンビニから出ると、「おじさーん」と若い女性の声がして、自転車の女性が近づいてきた。観光船会社の事務員で、今日は休暇だ、と。さっき自動車で羅臼に行ったら、歩きで峠を目指して上ってくる人がいたのでびっくりした。歩いて羅臼から来る人なんて初めて見た。帰りも途中で追い抜いた、と感激して話しかけてきた。問われるままに、歩き旅のことを話すと、さらに感激されてしまい、気をつけて頑張ってと激励される。そして、なんか成り行きで、握手をしてパワーを分けてやることになった。
その後、無事知床峠を越えたお祝いに、ちょっと奮発していくらとサーモンの「鮭親子丼」を食べた。1836円。

お土産に店主が撮ったプユニ岬の写真を貰った。

13時40分、宿に着く。宿泊、素泊まり 3900円。
チェックインには早いので、ザックだけ置かせてもらって、ウトロの街を散策した。
知床観光センターで今日歩いてきたところの模型を見たり、

お土産を送ったり(「とおまわり」オーナーからは、羅臼は漁業の町だが、ウトロは観光の町だからお土産は高いよと言われていたが)、
オロンコ岩くぐって、松浦武四郎の顕彰碑を見たり、

「山尓婦し海尓浮寝のう氣旅も 馴連々者馴れて心や寿介禮」
(山にふし 海に浮寝の うき旅も 馴れれば 馴れて 心やすけれ)

森繁久彌の「知床旅情」の歌碑を見たりした。

知床観光船とあんなに遠い羅臼岳。

自然の造形の極みか「ゴジラ岩」。

夕刻、宿でビールで乾杯。
2015年50 第63日(佐多岬より125日)
歩数 57997歩 (佐多岬より累計 6384125歩)
距離 35㎞ (佐多岬より累計 4268.5㎞)
費用 6557円 (佐多岬より累計 571084円)