あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

すべての言葉は通り過ぎてゆく第129回

2024-07-03 09:59:00 | Weblog

すべての言葉は通り過ぎてゆく第129回

 

西暦2024年水無月蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第427回

 

近代詩にとって詩を詩たらしめるための最後の言語技術は、詩の<意味>にできるかぎり変更を加えないで散文に比較して<価値>を増殖させて、散文からの分離と飛躍を実現させることであった。吉本隆明「詩学叙説」6/1

 

映画担当、美術担当、音楽担当の3名の学級委員が、書きたい放題を書き捲っている全国版の中学生新聞、それが朝日新聞の夕刊である。6/2

 

精神発達は「認識」と「関係」の発達が支え合って進むので、発達は両者のベクトルとなり、Ⅹ軸に「関係の発達水準」、Y軸に「認識の発達水準」をとった「発達のベクトル」で定型発達と発達障害の違いを図示することができる。滝川一廣「子どものための精神医学」6/3

 

自閉症とは外因性、内因性、環境因性のどれかの一択ではなく、どんな外因(脳の物質性)と内因)遺伝子的なもの)と環境因(社会的・環境的なもの)から形成されるのか、と立体的に問うべきだったのである。問題の立て方が逆立ちしていた。滝川一廣「子どものための精神医学」6/4

 

自閉症スペクトラムは、多種多様な脳の障害が非特異的な負荷条件となって生じる少数と、一定の確率で自然に生じる正常な個体差(つまり個性)として生じる多数からなり、多因子遺伝による素因を持つ者に個体差が高効率で表れるような、そんな性質を持った「発達の遅れ」と考えられる。滝川一廣「子どものための精神医学」6/5

 

偉そうにダイハツの専制体制を指弾していた天下のトヨタが不正を仕出かす。自社の車の安心安全を保障できないとほざいたり、第3者が評すべき「ブルータス、お前もか」てふ科白を、当事者たるてめえが口走るとは、「豊田、お前もか」と大喝せざるを得ないずら。6/6

 

政策活動費や政治資金パーティのみならず、裏金作り、企業団体献金の禁止、政党給付金の撤廃にまで踏み込まない政治資金改正法の見直しなど意味がない。見直したふりをして政権維持を図ろうとする自公維新の政治ごっこをよく見ておき給え。6/7

 

派手なホームランなんか要らない。2塁の走者を単打で返して、山本投手を楽にしてやることが、どうしてできないのかねえ、大谷君。6/8

 

この宇宙を無から作りだした創造主は、間違いなく存在するのだろう。しかしそれが様々な宗教の創造主とどのような関係を有するのかは分からない。6/9

 

「台湾有事」の際、政府は沖縄と先島住民に対して、いろいろ計画しており、県外輸送とかいろいろやってみるけど、最終的には自分でなんとかせいと放り出すそうだ。それじゃあ前の沖縄戦の時と同じじゃないか。6/10

 

どんな危機的局面に遭遇しても平気の平左、馬の耳に念仏でなんちゃらかんちゃら喋り続けている異次元ジミン男の正体は、キシダ人形に扮したAIロボットなのだった。6/11

 

いろいろに工夫して少しくすんだ赤とか、少し黄色味を帯びた赤とかおいふものを出すのが写生の一つの楽しみである。神様が草花を染める時もやはりこんなに工夫して楽しんで居るのであらうか。正岡子規「病床六尺」より6/12

 

僕に絵が画けるなら俳句なんかやめてしまふ。正岡子規「ホトトギス」第3巻第5号・明治33年より。6/13

 

柳田國男は生涯の最後まで異人たる「山人」の存在を信じ、「ニホンオオカミ」の実在を信じたが、彼はそれらの非在を知りつつ、あえて100分の1の実在を祈る最後のロマンチストとして自らを持したのである。6/14

 

スティーヴ・ライヒの「18人の奏者のための音楽」をビデオで視聴する。なんと心豊かな楽興のひと時であったことよ!6/15

 

経産省が原発の増設を計画しているそうだ。この火山大国に安全安心に運転でき、中国北朝鮮からのミサイル攻撃に耐えられる「トイレなきマンション」などどこにもないことがフクイチの大事故で証明されたというのに、こいつらいったいどこの回し者なんだ。6/16

 

ユダヤ人はイエス・キリストを見捨て、神から見放されるようになるであろう。選ばれた民は、不実な、忘恩の・不信仰な民、「信仰もなく反抗する民」となるであろう。神は、その目を見えなくすることによって彼らを打ち給い、彼らは真昼間にも盲人のように手探りする者となるであろう。パスカル「パンセ」より6/17

 

沖縄県議選で孤軍奮闘する玉城デニー知事の与党が過半数を割った。共産、立憲、そして沖縄県民は何をしているんだ。6/18

 

米帝の奴婢になるのも、中国、北朝鮮、ロシアの奴婢になるのも、奴婢である点ではいっこうに変わらない。ところであなたは、ブラームスとファシストとどちらがお好きですか?6/19

 

都知事選では神宮外苑再開発の阻止、関東大震災における朝鮮人虐殺への追悼、コロナ対策の失敗、選手宿舎業者販売を含めた東京五輪強行の反省、マイナカード廃止と健康保険証復活などを訴える人物に投票してもらいたい。6/20

 

天台宗の最澄が根本教典として固守し、古典主義者である日蓮が評価したのは法華経の中にある2人の母(天上の母と地上の母)という観念だった。これは宮沢賢治も固執するところで「銀河鉄道の夜」のカムパネラとジョバンニの母とは天上の母と地上の母を象徴するものとなっている。吉本隆明「入沢康夫と天沢退二郎」6/21

 

マルクスは資本家個人を批判したのではなく労働者を搾取する制度そのものを批判しただけなのは資本論をよめば分かる。ところがロシア共産主義がそれを労働者対資本家の乱暴な二分法へと捻じ曲げ、不毛な階級対立を煽り立てた。共産主義が崩壊したといっても資本論の価値は衰えていないと思います。吉本隆明「ファーブル昆虫記」6/22

 

新約書では、「永遠」は神の属性なのだが、親鸞では、父母と子の世代的な歴史の連鎖が無限にさかのぼることと見なしうるものとして、「永遠」が考えられる。吉本隆明「永遠と現在」6/23

 

日本の非戦憲法だけが、唯一、現在と未来の人類の歴史のあるべき方向指していることは疑問の余地がない。それなのになぜ日本の政治家や政党は、日本国憲法の主意に沿ってそのことを国際的に提起しようとせず、最悪の歴史、最悪の未来を齎す傾向に追従しようとするのだろうか?吉本隆明「超戦争論下まえがき」6/24

 

高橋源一郎を最初に認めたのは吉本だったと源一郎自身が言明しているが、吉本隆明の高橋源一郎論では、彼はあえてマイナスの札を出し続けて、最後の最後の突然変異で、そのすべてのマイナスがプラスに転じる「完黙の詩人」と定義している。源一郎は、後ずさりしながら大きくなっていく文学者だというのである。6/25

 

毎年の梅雨時の楽しみは、NHKのFⅯで5夜連続で放送される現代音楽の番組だが、DJの近藤譲さんの解説の声が円やかに裏返るたびに、「ああ1年間生き延びたなあ」と実感させられるのだった。6/26

 

図書館から借りた本を読みながら、これは重要な個所だと思ったページにポストイットを張り付けていくと、たちまち赤青緑のハリネズミになってしまったが、読み終わって全部剥がしてしまうと同時に、中身など全部忘れ去ってしまうのだった。6/27

 

耄碌老人と凶暴老人が水と油の掛け合い政談を繰り広げる米国以上に救いのないのが、政治、経済、社会の底の底まで腐敗堕落の極に達したこの国の未来である。6/28

 

沖縄の日本人女性を強姦したり傷つけたりした米軍兵士を逮捕しているのに、米国に本気で抗議せず、プライバシー保護の観点!から沖縄県には通知すらしないという政府のやり方一つとっても、キシダ内閣の無残な末路の姿が伺えよう。6/29

 

もしも台湾や南西諸島で米中の軍事衝突が起これば、米帝のポチである我々は日米安保条約によって望まぬ戦争を強いられ、焦土作戦で負け戦になって米軍が本国にさっさと撤退すれば、今度は香港のように中国の圧政化におかれるというわけだ。6/30

 

   大谷の26号は凄いけどその上を行くジャッジの31号 蝶人

 

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