闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1271、1272
1)レッドフォード監督の「普通の人々」をみて
普通の人という言葉は普通だが、しかしてその実態ほど普通ならざるものはない。
サザーランドはおおむね普通ならざる異様大仰の役どころが多いが、1980年製作のこの映画では、きわめて懐の深い大人の役を演じて心に残る。いっぽう妻(メアリー・タイラー・ムーア)はあまりにも普通ならざる極端に位置づけてしまったのは、ちと行き過ぎではなからうか。ハットンは儲け役。
できれば色々あった3人が仲良く腕をまわして座り込むところでパッヘルベルのカノンが聞こえてくるようにしてほしかったずら。
2)レッドフォード主演監督の「モンタナの風に抱かれて」
1998年製作のいかにもレッドフォードらしい健康的で理想主義的な作品。馬を癒す能力を持つカウボーイ、レッドフォードが、親友と愛馬を事故で失った娘を精神的な危機から救い、娘の母親を愛するようになるが、けっきょく結ばれずに終わる結末はほろにがい。

蜻蛉の足袋靴履いた選手たち箱根駅伝のスタートを切る 蝶人