あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2017年蝶人弥生花鳥風月狂歌三昧

2017-04-01 10:03:01 | Weblog


ある晴れた日に 第441回


世界中の最も裕福な8人が最下層36億人分の資産を持つという

相変わらず金切り声であおってる高田の通販をおらっちは買わない

3月も終わりに近づき朝ドラは連日回顧に夢中になってる

二つ勝ち必ず優勝してやると決意していた一人の男

籠池か首相の妻かわたくしは7割方は理事長を信じる

能舞台の仕舞舞所作を肴サカナに呑んでいた江戸の庶民の心根や良し

空港の至る所に据えられた隠しカメラが事件を明かす

最後まで歯磨きチューブを使いなさいうちは大変貧乏なんだからと息子に注意したり
 
教育勅語を暗記させる幼稚園に愛児を入れる親心とは

親会社は滅茶苦茶になったけどめげず頑張る我が家の東芝洗濯機

内田有紀鈴木蘭々スピード優香柴咲コウ松浦亜弥長澤まさみ竹内結子メイサ京香米倉涼子汐里麻友吉田羊エプソンのイメージキャラクターはじゃんじゃん変わる

不都合な事実は人になすりつけ自分勝手な屁理屈を言う

観念が顕現しようが引喩が流動しようがどうでもいいが村上春樹は直喩の作家 

あやまたず間違えず大向こうから声が飛ぶ中村がよろず屋尾上は音羽屋

バタバタバタバタバタバタ「ツケ打ち」はすぐにツンボになっちまうだろう

べらなりてふ言葉を一度使ってみたかったべらなりべらなりも一度べらなり

その老婆潜水艦が潜望鏡を上げるがごとく腰を伸ばせり

おかあちゃんはたった一人で逝きはったわいらあなんもしてやれんかった

投稿しても投稿しても採用されない私の歌には欠陥があるのか

ウォシュレットのノイズより噴出する温水が私のイボジを洗う快感

一瞬の沈黙にすら怯えつつアナウンサーは必死に喋る

生きること働くことと食べること愛し愛され死んでいくこと

赤信号で停まるたんびにエンジン止める京急バスの律儀を愛す

ピンポン!「こんにちは越中富山の薬売りです。1箱置かせてくださいな」とビジネスマン

トランプが大統領になったけど何も変らぬ我が家の暮らし

救急車で運ばれてゆく誰かの顔を近所の人は首伸ばして見る

横須賀のヴェルニー公園の大砲よ薔薇に囲まれ余生を送るか

2曲目の協奏曲の演奏が終ると必ずアンコールを要求する聴衆

今日もまた支持政党はどこですかとレプリカントが電話してくる


「済みません」とまずは頭を下げている障がい者の親は哀しきものかな 蝶人

コメント
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