株式投資と邪馬台国女王、卑弥呼

"卑弥呼"と"株"。株は49年,古事記は30余年で、邪馬台国=北四国の独自見解です。

やさしい古事記講座(201) 大国主60(須勢理毘売の嫉妬7) 宇摩説の解釈5<歌謡5-3>

2008-11-21 00:04:26 | 古代史、卑弥呼、神輿太鼓、倭人伝

    はじめに 

 古事記歌謡5の前半で、スセリビメが最も危惧した沼河ヒメ、他の各地のヒメを知識・技術が不足して妻には向かない。正妻の座に座れるのは、全ての知識を持つ人だけだと詠みました。 

 大国主のこの歌によって、スセリビメは安心したことでしょう。今日は、最後の止めの歌となります。どのように、諭したのか、今でも参考になりそうです。 

 ただし、悪用しないで下さい。現在では仕事上で必要な妻の座はありません。単純に、自分の妄執を求めているだけです。 

 さて、では、最後の部分(5-3)の原文から始めます。  

  古事記歌謡(5-3)原文 

 伊刀古夜能(いとこやの) 伊毛能美許等(いものみこと)
 牟良登理能(むらとりの) 和賀牟禮伊那婆(わがむれいなば)
 比気登理能(ひけとりの) 和賀比気伊那婆(わがひけいなば)
 那迦士登波(なかじとは) 那波伊布登母(なはいふとも)


 夜麻登能(やまとの) 比登母登須須岐(ひともとすすき)
 宇那加夫斯(うなかぶし) 那賀那加佐麻久(ながなかさまく)
 阿佐阿米能(あさあめの) 疑理邇多多牟叙(きりにたたむぞ)
 和加久佐能(わかくさの) 都麻能美許登(つまのみこと)

 許登能加多理碁登母(ことのかたりことも) 許遠婆(こをば) 

  歌謡5-3現代語訳 

 睦ましの我が妻よ、
 鳥の群れのように、私が群れて行ったら、
 引いて行く鳥のように、私が引いて行ったら、
 泣かないと、あなたは言っても、 

 山地に立つ、一本薄(すすき)のように、
 うなだれて、あなたはお泣きになって、
 朝の雨の霧に立つようだろう。
 若草のような、我妻よ。 

 ことの語り伝えは、このようでございます。 

  宇摩説の理解 

 いとしい、小屋・古屋の 妻の命
 群がるトリの 我が群れ居なば・帰れば
 引きトリの、我が引きいねば
 泣かじ、とは、汝は言うとも 

 ヤマトの 一本すすき
 頭を垂れて 汝が泣く様子は
 浅・天の 義理に立たないゾ
 若草の(ような) 妻の命 

 宇摩説の理解では、史学とヤマトの一本ススキから、大きく違います。史学の解釈では嫉妬深いスセリビメが納得する解釈になっていません。

 どちらかと言えば、全体を通して意味不明の解釈です。ここでも、悲しんでいる妻の様子を歌っただけで、何一つ、嫉妬を治める内容ではありません。 

  宇摩説と史学の違い 

 宇摩説では、「イトコヤノ」、「ヤマトの一本ススキ」などで、新婚時代の様子を思い出させています。

  そして、「(スセリビメが)頭を下げて泣く様は、少しの間居た天(入野の新婚時代)の(助けられた)義理に立たない」と言ったのです。 

 これを聞いて、スセリビメは、自分の事をしっかりと覚えている事を知ります。大国主は「忘れてはいない」と言う実感を得たのです。これが、以後、嫉妬を治めた理由でしょう。 

 こうなると、大国主の「根の国訪問」で、宇摩説が独自に解いた入野の話が、重要になります。フォルダの「万葉集と伊予」の「入野のススキ」や、一茶の話を読み直してください。 

  先の説明ブログ 

 入野の歌は、「やさしい古事記講座(154~155)」で、一茶の「はるばる尋ね 入野、、」を説明した。

http://kabu003himiko.iza.ne.jp/blog/entry/628292/
http://kabu003himiko.iza.ne.jp/blog/entry/629554/ 

 (なお、スセリビメが大国主を助けた様子は、この前にある。「根の国訪問」などを読まれたい。)

  入野の歌はフォルダ「万葉集と伊予(宇摩)2」に書いた。

http://kabu003himiko.iza.ne.jp/blog/entry/641662/

 ここに、大国主が、新婚時代の思い出として、ヤマトの一本(ひともと)ススキと歌った。この意味は、宇摩説だと理解ができるが、私学の解釈では不可能である。 

 そして、スセリビメがオトナシクナッタという事は、やはり、宇摩説が解いたように、ヤマトは宇摩であり、この平野が「根の国」だったことが判る。これを大国主の歌が補足証明する。

 大国主は、スセリビメニに新婚時代(ヤマトの一本ススキ)には、共に難題を切り抜けた「同じ元ススキ」だと思い出させているのだ。 

 そして、「この時の義理に立たない」と、まで言うと、スセリビメが納得して、嫉妬を治めて、オトナシクナッタ事が、良く判る。 

 なお、史学は、霧としているが、原文を見ると判る通り、「キ(気・伎)」ではなく、「ギ(疑)」になっている。「霧に立たない」ではなく、「義理に立たない」である。

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