行雲流水の如く 日本語教師の独り言

30数年前、北京で中国語を学んだのが縁なのか、今度は自分が中国の若者に日本語を教える立場に。

【2019古都取材ツアー④】京都外大で潮劇を披露

2019-05-06 09:09:10 | 日記
汕頭大学新聞学院日本取材チームのビザについて、今回は京都外国語大学(森田嘉一理事長/総長)から招へい状をいただいた。そのうえ、到着の翌日、同大中国語学科との交流や図書施設の見学、さらには歓迎の夕食会までおもてなしを受け、学生たちとって忘れ難い日本訪問の幕開けとなった。森田理事長をはじめ、国際担当の熊谷俊樹副学長、中国語学科の竹内誠学科長、さらに国際部、秘書部のみなさまには深く感謝申し上げたい。

中国語学科との交流では、取材チームの副リーダーで、汕頭出身の李梓毅(ジャーナリズム専攻3年生)が、地元に伝わる伝統歌劇「潮劇」を紹介、披露し、日本人学生から好評を得た。その日のうちに『南方日報』に記事と写真、映像を送り、ネット通じて配信された。新聞学院の特色を生かした機敏な現地報道だった。



(『南方日報』サイト)
https://static.nfapp.southcn.com/content/201904/24/c2151217.html?colID=87&firstColID=87&appversion=5300&from=groupmessage&layer=3&share_token=NmYyNmEwYTMtMTJkMi00MGI5LThmNmEtZjdhMTljN2QyZWEx





取材というと一方的に相手から話を聞くことに終始しがちだが、それでは真相に触れることができないことを、学生たちには伝えてきた。コミュニケーションには必要なのは相互性である。お互いが向き合い、こちらが進んで発信してこそ、返ってくるものがある。そこにバーチャルなネットでは得られない、現場に身を置くことの価値が含まれている。

また、他の文化に触れることで自分の文化を見直す機会も得られる。国際交流の意義は、「汝自身を知る」大命題にもつながる意義を持っている。教室でのささやかな演出だったが、彼女たちにとっては極めて貴重な体験となった。

さらに感謝しなければならないのは、竹内学科長に、中国語に優れた日本人学生を通訳として紹介していただいたことだ。私の学生の自由行動日、伏見稲荷の視察などに同行してもらい、取材の共同作業を通じた有意義な日中学生交流ができた。



また、4月22日午後、私たちは関西国際空港に到着後、京都・東福寺の民宿に荷物を置いてすぐ、最初の取材活動として京都大学新聞社を訪れ、メディアを学ぶ学生同士の意見交換も行った。95年の歴史を誇る大学新聞である。改革開放後にできた汕頭大学の学生たちにとっては、驚くべき学生メディアであり、期待も大きかった。

あくまでも紙媒体の価値を認め、存続に期待をかける日本、新聞が衰退し、ネット化が当たり前となっている中国の文化的、社会的対比が浮き彫りにされ、興味深い交流の場となった。メディアの発展に関し、日中双方が異なる視点、経験を持ち寄り、学び合う可能性の余地が多くあることもまた実感できた。

この活動も『南方日報』に簡単な記事を出稿した。



(『南方日報』サイト)
https://static.nfapp.southcn.com/content/201904/23/c2148320.html?colID=87&firstColID=87&appversion=5300&from=groupmessage&isappinstalled=0&layer=2&share_token=

汕頭大学新聞学院の日本取材ツアーには、日中学生交流、異文化コミュニケーションという欠かすことのできない要素が含まれている。

(続)

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