ケイト・ブランシェット主演、TARは主人公の姓である。
冒頭にまとめると→アメリカの5大オーケストラの指揮者を経て、ベルリン・フィルの首席として指揮棒を振るが、頂点を極めてなお、パワハラとモラハラで武装する女性のストーリー。
今週末公開の岡田准一主演『最後まで行く』を邦題にするのが相応しい内容でした。
ジュリアード音楽院でも講義をするヒロインだが、弱い立場の学生を徹底してやり込める。また楽団においては、明らかに格下と見るや、副指揮者の首も簡単に斬る。
プライベートでは、コンサートマスターを務める同性のパートナーの精神を病ませるまで追い込んだり。
後半は未来ある指揮者を、死に追いやるところから、ヒロインが凋落して行く展開。だがサバイブしようする強心臓は弱まらない。
ケイト・ブランシェットの鬼演技に、客席で、はらわたが煮えたぎった。
実話に基づくハナシでなくて心底安堵したのだ。
(トッド・フィールド監督が気になり鑑賞後、過去監督作を1本観た。なかなかエグい作風です)