したのやムラ便りG

東京の片隅に眠る下野谷遺跡。「したのやムラ」と呼ばれる縄文のムラがありました… (non official site)

祈りの風 「縄文の丘」の「土偶展」

2011年10月23日 09時23分12秒 | おしらせ(したのや以外)

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今日も少し雨模様・・・

空気のにおいは、すっかり秋も後ろの方ですね。

寒くなります。風邪ひかないように・・・。

                                                                 

さて、行ってきました「縄文の丘」「土偶展」。

昨日も雨でしたが、もう、他に行ける日がないので仕方なく・・・

ところが八街駅についたら、青空が!

わーい!

                                                             

タクシーの運転手さん「そんなところに行っても民家しかないけどなあ・・・」

「いいんです!その民家で」

ということで、車で約10分。

手書きの看板に従って運転手さんと恐る恐る林を徐行しながら抜けると・・・

「縄文の丘」に到着!

                                                               

111022_142539  本物のふくろうもいるんだって

                                                             

馬の背状の丘の上、林を拓いて建てた家屋とお庭、そして工房、犬2匹。

周りの自然はそのままの「縄文の丘」。

縄文笛作り教室でお世話になった、

土器復元の名手、戸村正己さんと奥さまの真理子さんの手による桃源郷です。

                                                               

この秋は、以前ブログでもお知らせしたように、

祈りをこめた第2回目になる企画展が開かれています。

「製作復元による  祈りの人形 縄文  土偶展」

                                                                 

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これまでに作られたものに、新たに製作した60点にも及ぶ土偶をあわせ、

縄文時代の著名な土偶の数々が、家の内外に展示されています。

戸村さんの復元は、形や文様、大きさはもちろん、

厚さ、重さ、その質感にまでこだわっており、現物とみまごうほど・・・。

その一番の理由は、縄文人と同じ、祈りや想いをこめて作成されているからだと、

先日、縄文笛教室をお願いしてわかりました。

                                                                    

さらに、今回はあえて失われた部分も復元。

祈りの表情を豊かに伝えています。

                                                            

土偶は、意図的に壊したとの説が有力なほど、

破損して出土することが多いもの。

                                                        

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たとえば、この土偶は、

東京都の宮田遺跡から出土した縄文時代中期の土偶ですが、

出土品には顔がありません。

破損して、見つかっていないのです。

この、赤ちゃんを抱く、おかあさんでしょう、の顔は

戸村さんが、同時代の土偶、土偶や土器の型式などから想定、復元したものです。

                                                            

縄文人があえて壊した(かもしれない)ものに手を加えること、

学術的な問題など、意見もいろいろに分かれるかもしれません。

けれど、製作復元の展示品だからこそできた試み、

縄文人の祈りがまた一層伝わってくるようで、かめしーたは高く評価したいと思います。

                                                               

このほか、家の中にはたくさんの作品が展示されていたのですが、

カメラを忘れた(仕方ないので携帯で撮影)、

千葉の縄文研究者の方々などいろいろな人にお会いし話に夢中になった、

楽しすぎた、

などなどの理由から室内での撮影を失念しました ごめんなさい!

でも、ここは「縄文の丘」。戸外も、もちろん素晴らしい。

                                                                   

111022_141958  コスモスを背に何を祈る・・・

                                                              

111022_141808  森の神に祈るはお腹の子の笑顔か・・・

                                                               

 111022_141847  たらしたおさげ髪が秋風にゆれそうだ・・・

                                                                 

111022_141911  土器の数々もテラスで秋の陽をうける

                        窓から見えるのは棚畑遺跡の「縄文ビーナス」のお尻

                                                                     

111022_141552  森の奥には竪穴式「迎賓館」も

                                                              

111022_141348  「迎賓館」の中は心地よい火のにおい

                                                                      

111022_141625  そして縄文人も見あげたろう高い空!

                                                                

皆さん、どうぞ、一度訪ねてみてください。

気持ちよい風が流れています。

                                                         

戸村さん製作の土偶や土器をみながら土偶の成り立ちやら変遷を勉強しに行くのもよし、

真理子さんの丹精こめた庭や林の気持ち良い風に吹かれるのもよし。

そして、どうぞ、お二人が縄文人の心に寄り添い作り上げた

祈りを、ともに感じてください。

                                                            

「製作復元による  祈りの人形 縄文 土偶展」

11月3日(祝日)までの土・日・祝日 午前10時~午後4時まで

開催中です。

                                                           

どなたでも きがねなく、どんどん訪ねてくださいとのこと。

気さくなお二人が笑顔で迎えてくれます。

                                                               

場所は、わかりづらいので、この地図をプリントアウトして車でたどりつくか、

八街駅前のタクシーの運転手さんに見せましょう。

民家しかないよぉ、と言われたら、その民家をお願いしますと言ってください。

途中、公民館を過ぎると手書きの案内板が出てきますので、

それにしたがって、めげずに林の中に入ってください。

                                                                  

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八街(やちまた)駅からタクシーで約10分です。

今の季節はちょうど、名産の落花生の収穫期。

「ぼっち」と呼ばれる、落花生を乾燥のためにあつめたかたまり?が

はたけのあちこちにある、のどかな北総台地の風景も楽しめます。

                                                             

おまけ。ぼっちの風景。勝手にリンク(トラックバックというのをしてみたんですが・・・)。http://blog.livedoor.jp/ynakamura1/archives/52482010.html

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