ぼちぼち歩く旧山陽道

旧山陽道を歩いて制覇する記録です。

山陽道(西国)第24回目(関戸~小瀬川)

2013-06-13 | 日記

山陽道(西国)第24回目(関戸~小瀬川)

2013.6.13(木曜日) 晴れ

山陽本線は、新幹線の列車も作る日立製作所がある下松、商業の町柳井、周防大島の入口 大畠(おおばたけ)を経て岩国駅に到着。駅前で「関戸行」のバスを探すが、20分以上待つようになる。タクシーがいたので関戸での料金を聞くと、バス代より一人当たり+100円の負担で済むらしい。そこで関戸までタクシーを利用することにした。 

            

駅前のタクシーで関戸へ  左側付近が関戸高札場跡?  関戸庄屋村尾家?

関戸宿に入るとすぐ左側に高札場跡があったらしいが、今はわからなくなっている。そこを少し行くと、左に吉田松陰の石碑と「歴史の道 旧山陽道と関戸本陣跡(岩国教育委員会)」の説明板がある。これによると、「山陽道は大和朝廷成立の初期に開かれ、大化の改新により奈良から大宰府までの官道として整備され、七道中唯一の大路(おおじ)だった。~中略~ また、江戸時代には、関戸宿には参勤交代用の本陣や脇本陣などがあった。」と書かれている。また、毛利家文庫「行程記」の絵図も掲載されている。 「吉田松陰先生東遊記念碑」は松陰二十二歳江戸遊学の時、関戸越えに当たり長詩を詠んだといわれている。関戸が旧街道筋であったことを語りつぐため昭和四十二年(1967)に地元有志によって建立されたとのこと。 右には庄屋村尾家。(近所の人に聞いたが、村尾家かどうか今一つ要領を得ない。しかし家の前に関戸本陣跡の説明板があるので村尾家と思われる)関戸宿入口には、宗清寺や客神社があるが、関戸宿全体は古い家がなくなり、昔の街道の趣は失われている。

        

吉田松陰先生東遊記念碑と旧山陽道の説明板   関戸宿の市頭付近

松陰の石碑の東側山麓にある「客(まろうど)神社」は厳島の客社を勧請したもので、地元では「きゃく大明神」と呼ばれている。大名行列をみる機会の多かった村人たちは、秋祭りになると「奴道中」をこの大明神に奉納してきた。その神社の真下には、関戸本陣の残りである壊れかかった土塀があり、右側には宗清寺がある。本陣・庄屋・宗清寺のいずれも村尾家に関係があるようだ。

     

客神社     関戸本陣跡(壊れかっかた土塀)     宗清寺

宗清寺を少し歩くとトタン塀がある。資料ではここが関戸の重富脇本陣跡。松陰(三十歳)護送駕籠が昼休みをとった所である。付近に芝居小屋もあったらしいが今は何も無い。右手に県道1号線の高架橋が見えてくる。街道の右に石仏があった。その先、道は二股になっていて旧山陽道の道標が立ててある。しかし、右側の道を行くと県道1号線の工事で旧道は切断されていて進めないらしい。 

          

重富脇本陣跡   石仏後ろが県道1号線   右が旧山陽道左新道

左の新道へ進む。ここから先が小瀬峠である。今日は朝からカンカン照りの夏空、「登り坂は大変だ!」と思っていたが両側に森林があったり竹藪だったりで、30分の登り坂も苦労なく歩くことが出来た。道沿いに「旧山陽道」の道標があったが、地元の人に「旧道は通れません」といわれたので新道を歩く。

         

小瀬峠の登り坂    竹藪からびわが・・    旧山陽道と道標

小瀬峠の頂上に着いたのが11時10分。(タクシーを降りて歩き始めたのが10時20分だから頂きまで50分を要す)ここから先が防長中国路筋では最長の坂道といわれている。(関戸からは下り坂になる)小瀬峠の下り坂を歩いて行くと、道は大きく右にカーブをし、さらに欽明路峠よりもっと大きいヘアピンカーブがある。その坂道の横に旧山陽道の道標がある。旧山陽道はヘアピンカーブを通らず、ここから真直ぐ登っていったという。

      

小瀬峠頂上付近  大きなヘアピンカーブ  道標(ここから真直ぐに登れる)

峠を降りて、木陰で小休止。11時45分再出発。少し歩くと左側に集落が見える。いかにも山陽道らしいのでそちらの道を歩く。(本当はそのまま進む。)古道一人旅さんの資料では「土豪嘉屋氏の小瀬茶屋は古風な玄関門のある白い塀」とあるので、白い塀を探すと二軒並んで建っていたが、「古風な玄関門」ではない。その先、左に籌勝院(ちゅうしょういん)が、前方に小瀬小学校が見えてきたので道を間違えたことに気付く。籌勝院は長州征伐の時、幕軍の進攻に備えて芸州口防備の前戦本部となったところ。

      

間違えた下の道   白い塀(茶屋ではなかった)   籌勝院

籌勝院から元の道に戻る。(12時15分)この時は、「茶屋は見損なったが渡し場跡や松陰の歌碑はこの先にある」と信じて歩いたがそれらしき物はなにもなかった。(帰って確認したら間違っている間に通り過ぎていた)両国橋に着いたのが12時30分。  ‘11.11.21下関の亀山神社を出発して、一年七カ月(途中五カ月ほど休む)を要し、今日の両国橋で山口県を制覇したことになる。距離にして165Km(旧山陽道では小瀬川から赤間関まで36里といわれている)「 黙々と歩くもよし、ゆっくりブラブラと歩くもよし、ペチャクチャ喋りながら歩くもよし、疲れたら無理をしないように!」と始めた山陽道だが、「夫婦二人だけで歩いたら両国橋までは着けなかっただろうね」と夕食は4人で祝杯。(これも楽しみ?)

      

(対岸が広島大竹市) 両国橋   タクシー運転手さん御勧めの店 

両国橋からタクシーに乗り岩国駅に着いたのが、13時30分。運転手さん御勧めのラーメン店で遅い昼食をとる。14時10分の電車に乗り、帰路に。

今日のコースは3.7Km       (合計165.1Km)

参加者   S夫婦とM夫婦の4人

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿