野の花語り

野山歩きで出会った野の花や昆虫たちとおしゃべりしながら時々道草も・・。

星野富弘、花の詩画集から

2006-11-25 21:29:30 | 想う事

カラスウリ

           星野富弘「花の詩画集」から

       子供の時も
       湧水が道を流れていた
       節くれた木の根は
       相変わらず崩れかけた岩を掴んで
       鳥は世代交代などどこ吹く風
       あの時の鳥のように木の実をつついている
       この山道の時間は動いているのか止まっているのか
       でも籠を背負って歩いていた人はいない
       赤いカラスウリを首に下げて帰ってきた
       父もいない
       人間にだけ時が厳しく過ぎている


野菊(ヨメナ)

           星野富弘「花の詩画集」から

        いつか この肉体が
        土になるように
        土が花になるのだろうか