わが家の芝生との付き合いは、この家を買った時から始まっている。
もう30年以上もの間だ。
建売を見学に来た時には、もうすでに芝生があった。
ところが、イネ科の、なんという名前なのか知らない植物がションションと庭中びっしり生えていた。
ほとんど芝生は見えなかった。
それを前に「よ~し! これを全部抜いてやる!」と闘志を燃やした。
住み始めてすぐに作業に取りかかった。
出勤前、帰宅後、一日二回、雑草取りに精を出した。
出てきた芽を根気強く引き抜いていく。
いつ終わるとも知れない孤独な作業だ。
しゃがんで、はいつくばって、一本一本抜いた。
春から秋にかけてずっとやった。
2年ほどかかった!
ションションは3年目からはほとんど芽を出さなくなった。
達成感を味わってしばらく油断していたら、今度は地下茎や種で増えていく植物がはびこるようになった。
「くそっ!」と思った。
これもていねいに一本ずつ抜いていく。
除草剤は使わなかった。
芝生を傷めるからだ。
その作業は退職後も延々と続いた。
シートを引いて、うつぶせになりながら抜いた。
時間はたっぷりある。
となりの人が見たら、「ん?」と思い、「プッ」と笑っただろう。
実際、笑われていたかもしれない。
夏の炎天下も給水しながらやっていたからだ。
今も戦いは終わらない。
ションションは一本も出なくなったが、地下茎や種で増えるヤツラが次々に攻めてくる。
それを次々に取り除く。
油断したら負けだ。
孤独な作業だが、今は心強い相棒がいる。
これだ!
これで根こそぎ掘り起こし、一本一本引き抜いていく。
まさしく根絶やしだ。
頼もしい相棒だ。
闘志はいまだ衰えない!
ここに芝生だけの楽園をつくりたいのだ!
そして、アプローチ天国にしたいのだ!