かちこのアメリカ奮闘記その後

アメリカの大学院での登録栄養士(RD)を取得、帰国して日本の病院でNST奮闘中

震災一周忌追悼式 in New York

2012年03月11日 | 日記

去年の日本の3月11日、ちょうど一年前の今日、

大震災がおきました

NYは夜中なので何も知らずに寝ていて、

夜中に出張から帰ってきたルームメイトに起こされて、

夜中の2時頃に日本の震災のことを知りました。

すぐに家や友達に電話したのにどこにもつながらず、

ケータイも家の電話もインターネットも

ダウンしたのを知らず、

日本に住むすべての家族や知り合いに連絡が取れずに眠れぬ夜を過ごしました。

家族は無事でしたが、まだ悪夢の中にいるんじゃないかと思うほどのひどい状況が

インターネットで臨時配信されるNHKのニュースで刻々と伝わってきました。

病院で働いていてもなんだかどうしたらいいかわからず、上の空、時間さえあれば

トイレや人気のないところでケータイで被害の状況をチェックしたり、

安否確認のためのメールを送ったりしていました。

 

あれから一年、知らない人たちに交じって街頭での募金活動を行ったり、

インターネットで呼びかけて、募金活動をしている日本人に話しかけて、

メッセージ集めをしている人たちや震災の復興支援活動をしている人たちを見ては

話しかけ、どうやってこの活動を続けていったらいいか、

どんな支援をしたらいいのか、話し合いをしてきました。

そんな数多くの出会いの中から生まれたFellowship for Japan

これはNYで生まれた震災復興支援活動の大小さまざまな団体が

支援活動をどうやってやっていったらいいか、

という情報交換を主な目的として生まれました

代表は発起人のAKさん(シンガーソングライター)

メンバーはそれぞれに震災復興支援活動を行っているグループのリーダーたちです。

私も幸運なことにこの会にご一緒させていただき、

これまでさまざまな復興支援イベントを行ってきましたが、

震災後一年の3月11日に追悼式をしようということになりました。

 

今日はついにその追悼式が行われました

私のように数々のボランティアを通じて、つながったた方たちもたくさんいます。

式の総勢ボランティアはおよそ200人ほど。

企業から協賛を得て、1000人ほど入るとても素敵な教会を借りることができました

追悼式は約一時間ほどで、NYの日本国大使、

Japan society の会長など様々なゲストを迎えてのもので、

Time 紙で「2011年世界で最も影響力のある100人」に選ばれた菅野武医師、

宮城県名取市議会議員に選ばれた荒川洋平氏、

みなと保育園 の園児などからのビデオメッセージ、

NYでいち早く学校での募金活動を開始し、これまで多額の寄付と

Tシャツや励ましの声を送ってきたリッジウッド高校の生徒代表のあいさつなど

盛りだくさんの内容でした。

 

運営側としては1000人の会場を確保したものの、どれだけの人が来てくれるか

全くわからないままで当日を迎えました。

結局そんな不安はどこへやら。

1100人ほどの人が会場に詰めかけ、用意したパンフレットもキャンドルも

なくなり、多くの人が座れないまま参加という状況になりました。

そんな多くの人が集まったにも関わらず、会場はとても静かで、

全員が全身全霊で黙祷をささげ、スピーカーの声に耳を傾けているのが

ひしひしと感じられました。

みなと保育園の園児の「わすれないでほしい」というメッセージのこもった

歌を聴きながら、

私も、まわりの人たちも涙が止まりませんでした

日本に住んでいる方々にはNYに住んでいる私たちの気持ちは少しわからないかもしれません。

震災からこの一年間、

「なぜ私は自分たちの友人や家族が苦しんでいるのにこんな遠くにいて普通の生活をおくっているんだろう」

「なぜすぐに被災地にとんでいってがれきを取り除き、被災者の人々の話に耳を傾け、つらい気持ちを共用しないのか。」

そんな葛藤の中で毎日を過ごしてきました。

普通の生活を送っていること自体が罪悪感、

そんな気持ちをみんながどこかでかかえていたのだと思います。

今日はそのNYにいる私たちから日本の被災地へ祈りをささげ、

「忘れない、これからも一緒に歩んでいこう」という気持ちを新たにさせてくれる

そんな追悼式になりました。

この1100人を超える人の切なる祈りが日本のみんなに届きますように・・・。

被災地の人たちがまだ解決の糸口の見えない混沌としたところで

必死に生きているということを忘れないから。

そして今回の追悼式のように、これからも支援活動を続けていきたいと思います。

当日の会場での募金は9,500ドルを超え、

企業からの支援金や支援グッズ販売の売り上げなどを含めると

概算20,000ドルの収入をいただきました。

協力していただいた100を超える団体の方々、

追悼式を企画運営してきたFellowship for Japanのメンバー、

当日式の運営を手伝ってくれた200名に及ぶボランティアの方々、

そして参加してくれた1100を超える方々、

ありがとう!

感謝で胸がいっぱいです。

以下メディアで取り上げられた追悼式の記事、動画ニュースなどです。

Facebookのアカウントをお持ちの方は以下で式の写真が見れます

http://www.facebook.com/#!/TOGETHERFOR311

産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/world/news/120311/amr12031112030001-n1.htm

ニューヨーク経済新聞http://newyork.keizai.biz/headline/647/

(動画)http://news24.jp/nnn/movie/news89032248.html

テレビ朝日(動画) http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/220311009.html

NHK(動画) http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120311/k10013636571000.html

TBS(動画) http://news.tbs.co.jp/20120311/newseye/tbs_newseye4974461.html

テレビ東京(動画) http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/mplus/news/post_17020/