かちこのアメリカ奮闘記その後

アメリカの大学院での登録栄養士(RD)を取得、帰国して日本の病院でNST奮闘中

カウンセリングの授業&カウンセリング体験!

2010年11月07日 | RD(アメリカの管理栄養士)

超、ご無沙汰しています
大学はなんだかんだいって一学期の折り返し地点まで来ました

風邪もひかず、元気にやってます

書き込みたいことがたくさんあるのになかなか気持ちに書き込みが追い付いていません

今とっている授業の中にカウンセリングの授業があります
教授はプロのカウンセラー
いろんなカウンセリングの理論を勉強するとともに、
実際のケースについてクラス内でディスカッションをしたりします

あとロールプレイもやって、対応が難しい患者さんにどう問題と向き合ってもらえるか
生徒ががんこな生活習慣や食生活を変えたくない患者さん、
教授がカウンセラー(栄養士)の役をやります

これはとっても参考になります。
だって、もし自分の目の前に

「今日カウンセリングに来たのは奥さんがカウンセリングに行け、行け、
っていつもうるさいから来ただけで、
もう歳も歳だし、人生楽しく生きたいから、塩を控えたり、
好きな食べ物を控えたりするつもりは全くないよん

なんて患者が来たら対応困るでしょ?

そんな患者難関患者に、問題を自分の問題ととらえてもらい、
「自分の生活を変えたい!」と思ってもらうにはどう話しかけたらいいのか?

教授はさすがのプロ

あれよあれよという間に患者の向いている方向を少しずつ変化させていきます

実際に見てみないとどういう風にするのか、想像もつかないかもしれませんね

ポイントは、カウンセリングをする前に患者さんをよく知ること
患者さんの価値観、患者さんが大切に思っている人、そしてもし
変化に対して抵抗があるのであれば、何が患者さんを変化から遠ざけているのか・・・。

カウンセラーが患者さんに質問して探すのではなく、
患者さんと一緒に患者さんがどうしたいのか考えるんです。

いい、悪いは二の次。
患者さんが何を「いい」として何を「嫌だ」としているのか。
いわば、患者さんの世界にお邪魔して、患者さんの世界を学ばせてもらうわけです。

ますますわからなくなってきましたか?

実はこの授業は平行してカウンセリングプロジェクトがあります。
実際に自分が本当の患者さん(相手は学生のカウンセラーがカウンセリングをするってことは知っています)に
カウンセリングをするんです。

しかも、一回限りではなく、3回。
そして患者さんが変わるのを助けるんです。
患者さんは全員NYU(ニューヨーク大学)で働いている職員。
この学生カウンセリングは毎年評判が高いらしく、
タダでカウンセリングしてもらえるとあって、3倍の倍率らしい
カウンセリングは一回1時間、全3回。

いや~。どんな患者さんが割り当てられるかわからないし、
私の英語力でカウンセリングなんてできるのか?
そして1時間も持ちこたえられるのか?
そして、患者さんの心にひびくカウンセリングができるのか???

不安はいっぱいでしたが、つい先日2回目のカウンセリングを終えました
毎回、学ぶことばかり。
そして、よくよく振り返ってみると
「あのタイミングでこの質問をしておけばよかった!」とか
「この言い回しだと、患者さんはプレッシャーを感じたんじゃないか???」
などとすごく考えさせられます。

長くなっちゃうのでまた今後書きますが、私の患者さんは
昨年1年間で6キロ太ったので痩せたいという患者さん。
ちなみにベジタリアンになりたいけど健康的なベジタリアンになりたい。というおまけつき。

1回目のカウンセリングの時は彼女は
preparation (準備)
action (行動)
の段階にあると思い、
いろんなプラン(行動計画)を一緒に練ったんですが、

2週間あけて、2回目のカウンセリングで過去2週間のことをきいたところ、
どうやら計画をうまく実行に移せておらず、
よくよく話をしてみると、
どうやら彼女は
contemprating (思案)
preparing(準備)
の段階にいることが判明。

どうやら先週は彼女の理想図と話をしていたようです
今回のカウンセリングでは実際に彼女のできることの中でどうやって
計画をして目標に向かっていくかという話をしました。

カウンセリング終了時は
やる気満々だったけど
最後(2~3週間後)のカウンセリングまでに何か彼女の生活に良い変化が定着するといいけど・・・。


そんなこんなでこちらでの勉強は全て本の中で終わらず、行動に結び付けて
体験しながら学んでいくので
とても面白いです。

日本でもこんなことできたらよかったのにな

ではでは。
寒くなってきました。
みなさん、体に気を付けて