ポスドク採用480万の大盤振る舞いが早くもこけているらしい。
さんざんあちこちで書いてきたことなので繰り返さないけれども、問題の本質は日本企業の年功序列体質にあり、
22歳のピチピチの男の子が大好きだという点にこそある。
そこにメスを入れずに金ばらまいたって意味が無い。というより、文科省は自分で採ればいいだろう。
そしたら予算使わずにすむじゃないか。「博士なんて採れないよ」というのであれば、採れない理由を
考えるといい。それが問題の本質だから。
とりあえずこの失敗により、若者には「博士過程なんて行ったら500万積んでも就職できないらしい」
というメッセージを、世界には「日本はドクターを採用しない変な国だ」というメッセージを送って
しまったわけだ。こんなんじゃ留学生も増えませんよ。
そしてもう一つがコレ。
企業の新卒至上主義に対し「卒業後3年間は新卒扱いにしてね」という提言である。
こちらはまだ最終報告書として出されたわけではないので現段階で失敗例として取り上げるのは酷な気も
するが、どう考えても実のある政策は出てきそうにないのでピックアップした。
これも構造は上記とまったく同じ。構造上の課題にメスを入れずにスローガンを掲げたところで、
何も変わりはしない。現在だって、年齢や性別で採用の可否を決めることは禁じられているが、
それは厳然として存在するではないか。
とはいえ、先生方もいろいろしがらみがあって言えないこともあるのだろう。
「規制だけでは解決できない」という言葉からも、苦衷はなんとなく見えてくる。
仮に「3年間は新卒として公募を受け付けるべし」という規制をお上が作ったとしたら、何が起こるか。
リクナビの卒年度のフィルターで「来春卒予定者、本年卒業者、昨年卒業者」といった振り分けがされて、
“来春”以外が弾かれるだけである。
内定率の急激な低下を受け、留年者に便宜を図る大学が増えている。
それ自体は、現状の日本社会においては合理的な行動だ。
ただし、いい若いもんを1年間大学に飼い殺しにするということは、国際競争力という点から見れば
とても非効率な選択である。
さんざんあちこちで書いてきたことなので繰り返さないけれども、問題の本質は日本企業の年功序列体質にあり、
22歳のピチピチの男の子が大好きだという点にこそある。
そこにメスを入れずに金ばらまいたって意味が無い。というより、文科省は自分で採ればいいだろう。
そしたら予算使わずにすむじゃないか。「博士なんて採れないよ」というのであれば、採れない理由を
考えるといい。それが問題の本質だから。
とりあえずこの失敗により、若者には「博士過程なんて行ったら500万積んでも就職できないらしい」
というメッセージを、世界には「日本はドクターを採用しない変な国だ」というメッセージを送って
しまったわけだ。こんなんじゃ留学生も増えませんよ。
そしてもう一つがコレ。
企業の新卒至上主義に対し「卒業後3年間は新卒扱いにしてね」という提言である。
こちらはまだ最終報告書として出されたわけではないので現段階で失敗例として取り上げるのは酷な気も
するが、どう考えても実のある政策は出てきそうにないのでピックアップした。
これも構造は上記とまったく同じ。構造上の課題にメスを入れずにスローガンを掲げたところで、
何も変わりはしない。現在だって、年齢や性別で採用の可否を決めることは禁じられているが、
それは厳然として存在するではないか。
とはいえ、先生方もいろいろしがらみがあって言えないこともあるのだろう。
「規制だけでは解決できない」という言葉からも、苦衷はなんとなく見えてくる。
仮に「3年間は新卒として公募を受け付けるべし」という規制をお上が作ったとしたら、何が起こるか。
リクナビの卒年度のフィルターで「来春卒予定者、本年卒業者、昨年卒業者」といった振り分けがされて、
“来春”以外が弾かれるだけである。
内定率の急激な低下を受け、留年者に便宜を図る大学が増えている。
それ自体は、現状の日本社会においては合理的な行動だ。
ただし、いい若いもんを1年間大学に飼い殺しにするということは、国際競争力という点から見れば
とても非効率な選択である。
企業評価において、企業の研修は大学教育よりはるかに質が高いということになっています。であるならば、それなりの頭があることが証明された人材をできるだけ早く採用し、研修を開始することが、いい人材の育成につながることになるわけです。
ようするに、大学教育自体では500万つんでも採用したくない人材しか育てることができていないのが原因ということですね。大学、大学院、ポストドクターと進むにつれ、どこの会社でも通用するスキルを身につけていっているかというと、全くそんなことはない。ポスドクは生え抜きよりも実力的に劣るとみられているわけです。
大学側も、本気でポスドクを減らしたければ、大学院の経営そのものを抜本的に見直していくことがせまられると思います。それこそ教員の再配置を行い、社会にとって最適な教育に改革するのです。
そうすれば、ポスドクの中途採用意欲も改善はみられるようになると思います。
結局問題の本質から目を逸らしたその場しのぎ感ありありですね。国も年功序列システムを本気で変える気はないんでしょう。
台湾の場合も強い学歴社会なんですが、年功序列なんてないんで、大学院に進む人もたくさんいるし、優秀なポスドクが良い会社に就職するのも当たり前です。
こっちは雇用の流動性が高いので、ジョブホッピングなんて当たり前だし、仕事も収入を得る手段でしかありません。
結局日本で雇用が流動的になって困るのは、無能なのに給料だけもらっている中高年の爺さん連中でしょ。そんな人たちにこき使われ、不満を言っても「根性がない、我慢しろ」と言われて誤魔化されるのが現実ですよね。
仕事なんて、「仕事」以上の価値はないと私は考えています。
リクナビの卒年度のフィルターで「来春卒予定者、本年卒業者、昨年卒業者」といった振り分けがされて、
“来春”以外が弾かれるだけである。
私としてはまあ無いよりはいいかという気はします。
どちらかというと「新卒一括」は、おかしい、おかしくないの問題よりも「当たり前」の風習として老若男女のステレオタイプになっている気がするんで、
対処療法とはいえその固定軸をぶらす意味はあるかと思います。(劇薬への布石として)
結局、既卒の人とったら100万円プレゼント程度に落ち着きそう。。。
日本の大企業が新卒・男子が大好きな理由は
①年功序列のため新卒は安い賃金で済む
②新卒だと転職者に比べて自社のムラ社会的な文化に染めやすい
③男子だと女子に比べて残業などでこきつかいやすい
の3点に集約されるでしょうか。
東大生は公務員および日本企業は割が合わないことに気づいて外資企業へ一直線です。
http://mainichi.jp/select/today/news/20100325k0000e040055000c.html
http://www-bm.mhlw.go.jp/qa/koyou/kinshi/qa.html
万といるポスドク・博士課程在籍者に対して40のワクしかないのだから、まぁ文科省のアリバイづくりですよね。
このブログにトラックバックしてるのをはじめとする規制脳には、ぜひ「完全に穴のない規制」を考えてください。
「現に失業している人、新卒で初めて職に就く人は保護対象外!」の規制では年々失業者(=低額納税者)が増えるだけ。
就業率が下がることは、戦時中並の債務残高を限られた就業者だけで支え続けるということ。規制脳は自分たちだけで債務残高を支えたいのですか?
支え続ける力にも限度があるわけだが、「保護してもらいたいレベル」の人間なんぞ、行き着く先は現在の失業者とおんなじだ。
>22歳のピチピチの男の子が大好きだという点に
>こそある。
以前聞いた高専出身の友人の話です。
卒業後大学編入学希望者のガイダンスにて担当教授が「大学に編入学するなら、大学院まで進学する積りで臨むこと。単に後2年間学生やっていたいなんて考えなら今就職した方が良い」と言うと、とたんに「どうしてですか?」と質問が。教官は2つの理由を述べたそうです。
1)高専に求人票を送付するメーカー系企業の殆どは大卒よりも2歳若くて大卒に劣らぬスキルを持つ高専卒を厚遇する傾向が強いから。
2)今は好況だが(当時はバブル絶頂期の1990年)2年後の市況はどうなっているかわからないから。
その友人は大学編入後、大学院修士過程を経て基幹産業(ガス会社)へ進みました。その友人は「高専なら
良い会社に就職出来る」という周囲に押されて進学、卒業したが、良く考えれば大卒並のスキルを持った学生を大卒よりも安価な生涯賃金で確保出来るという、単純な理由から大企業に人気が有っただけの事だったんだよな。勿論可愛い教え子にそんな事言う先生は居なかったが、会社に入ってからいずれは分かると思っていたのかもね。」と言っていました。
在学中は促されるがままに勉学に励み、卒業後まるでだまされたような自分の状況に気づく、、、!若い高専卒の人も、決して若くは無いポスドクも似たように思えてしまうのは、この私だけでしょうか?
説明できたらノーベル賞モノ(笑)
単純に年齢・性別・経験・年次・雇用形態と関係なく、「働きに見合った給料を払う」事が出来ていない、というごくごくシンプルな問題だと思うのですが(城さん風に言うと仕事に値札をつける)。
なぜこんな程度のことで延々と問題が長引くのか意味不明です。
そりゃ面倒だし大変だけど、誰も出来ないほど難しいわけでもない。
組合が反対するとか、そういうことですか?
城さん、バカな自分にも説明していただけると助かります。
だから、東大出の優秀な人は東大の院に行かないのでしょう。その結果、日本の大学院のレベルが落ち、日本から学術研究というものが無くなっていく。
>内定率の急激な低下を受け、留年者に便宜を図る大学が増えている。
あっ、これは私の時代にもあった「希望留年制度」ですね。(笑)これは一種の貧困ビジネスです。(笑)
だって、大学側は学生に授業などの教育サービスを提供しないくせに、金だけは何十万も徴収するという一種の搾取ですから。
だから、大学は口では「新卒一括採用は若者の可能性を狭める。」などと言いつつ、本音はそのおかげでおいしい想いをしているんでしょうね。
山田昌弘教授辺りなんて貧困ビジネスでのし上がったようなもんです。(草食系・パラサイトシングルなど様々な若者バッシング造語を作ったことで、一躍有名になり
ましたから。)
たとえば、弁護士業界では、ロースクールの開設、司法試験に合格しても職が無い、会計士業界では、難関を突破しても職がない、監査法人に就職できず、実務を詰めないため、有効活用ができない。
政府施策の甘い言葉に夢を見るのは、国家を信頼しているからこそです。しかし、国家は目論見が外れた場合、採用人数の抑制などをして修正すればいい。
ただ、有効活用を夢見ていた受験生、学生の時間と苦労は戻らない。
今後、政府は長期的なニースの把握をして、計画に基づいて、学生などを導く指針を示して欲しいものです。政府のフェイクを掴もうと努力している難関資格受験者を何人も見てきたので、
今回の議題とは少し離れますがコメント致しました。