昨日の総選挙だが、まさに時代が動いたという印象だ。
自民の古参議員の落選が伝えられるたび、その足音が聞こえるような思いがした。
(ヤマタク以外はだいたい比例で復活してしまったが)
個人的には、社民・共産・国民新党があまり減っていないのが残念だ。このへんは
幸福実現党込みで合計5くらいが分相応だろう。
平沼グループがしぶとく生き残っているのもいまひとつ。
どう美化しようが、一枚めくれば古き悪き自民党でしかないのだから、
もう役割は終えている。
ところで、民主に投票しておいてなんではあるが、中継を見ているうちに、
だんだんとブルーな気分になってしまった。
というのも、勝って大喜びの民主新人たちに、「時代を変える」という気概の
ようなものがあまり感じられなかったからだ。僕は日本をぶっ壊して欲しくて投票
したわけで、バラマキ額のアップや既得権の延命を期待しているわけではない。
ひょっとして、民主の新人の中には、労組や市民派の出身者がかなり混じって
いるのではないか?
当選したオバちゃん候補が大喜びで
「後期高齢者医療制度もやめます、子育て支援します、雇用対策もやります」
と口走っているのを聞いて、ふとそんな気がした。
今は「パイをどう再分配するか」そして「パイ自体をどう増やすか」の議論を
しているのであって、「お礼にもっといっぱいばらまきます」というステージは
20年以上前に終わっている。
とりあえずは、当確が出てはしゃいでいただけだと信じたい。
それから、特番ではテレビ東京の特集がもっともレベルが高かったように思う。
具体的に言うと、竹中、猪瀬、藤井(民主顧問)、榊原、北川といったオールスター
による政策議論をメインに、雇用から経済政策、外交にいたるまで、かなり
突っ込んだ議論を展開するというもの。
はっきりいって、朝生よりよほど充実していた。
「みんな大変なんですぅ~」とか「階級闘争貫徹!」
とかいうアレな人たちを一切呼んでないから、当然だろう。
もちろん、エコノミスト代表も、森永卓郎のような電波芸人ではなく、
伊藤元重先生を呼んでくれているので議論がかみ合う。さすがテレ東。
(姜さんだけは明らかに浮いていた。朝生向きなのかも)
他局も、「頭数だけそろえりゃ盛り上がるだろう」的な発想はいい加減捨てるべきだ。
個別テーマで印象に残ったのは、やはり雇用問題だ。
まず小谷キャスターの振り方が良い。(民主のマニフェストを示しつつ)
「むしろ流動化に逆行して、既存の雇用に偏ってませんか?」
という風に、流動化がデフォルトでインプットされている。
もちろん、こんなことは常識なので、座の誰も異は唱えない。
素晴らしい。真の議論とはこういう場でなされるべきだ。
「非正規雇用ってなんですか?」とかいうアナ(ホントにいた)に説明しつつ
1分で自論展開するのは不可能なので、こういう場が実に羨ましい。
前回まではあまり記憶にないので、今回から路線を変えたのだろう。
「誰にでも分かりやすい」の逆を行ったわけだが、差別化が図れていいんじゃないか。
無駄に凝ったCGや、老人新聞の論説委員の説教などより、はるかに有意義だ。
それと、もう一点気づいた点。
番組中、何度も小谷さんが竹中氏と榊原氏(民主ブレーン。入閣の噂も根強い)に
話していたのが「お二人とも、意外と意見は近いんですよね」
そう、成長率を高めるために規制緩和を中心とした構造改革を実施し、財政再建を
並行して行なうという点で、両党の政策立案者は基本的に同じ方向を向いている。
では、なぜ両党が対立しているのかというと、それぞれ身内に悪玉の異分子を
抱え込んでいて、それらが反発しあっているから。
今回の選挙で、自民側の悪玉の多くが排出された。
真面目に改革をするつもりなら、民主の側においても、何らかの形で同じプロセス
を踏むことが必要だろう。
そうすれば、多くの人が望むような形での政界再編が実現するに違いない。
自民の古参議員の落選が伝えられるたび、その足音が聞こえるような思いがした。
(ヤマタク以外はだいたい比例で復活してしまったが)
個人的には、社民・共産・国民新党があまり減っていないのが残念だ。このへんは
幸福実現党込みで合計5くらいが分相応だろう。
平沼グループがしぶとく生き残っているのもいまひとつ。
どう美化しようが、一枚めくれば古き悪き自民党でしかないのだから、
もう役割は終えている。
ところで、民主に投票しておいてなんではあるが、中継を見ているうちに、
だんだんとブルーな気分になってしまった。
というのも、勝って大喜びの民主新人たちに、「時代を変える」という気概の
ようなものがあまり感じられなかったからだ。僕は日本をぶっ壊して欲しくて投票
したわけで、バラマキ額のアップや既得権の延命を期待しているわけではない。
ひょっとして、民主の新人の中には、労組や市民派の出身者がかなり混じって
いるのではないか?
当選したオバちゃん候補が大喜びで
「後期高齢者医療制度もやめます、子育て支援します、雇用対策もやります」
と口走っているのを聞いて、ふとそんな気がした。
今は「パイをどう再分配するか」そして「パイ自体をどう増やすか」の議論を
しているのであって、「お礼にもっといっぱいばらまきます」というステージは
20年以上前に終わっている。
とりあえずは、当確が出てはしゃいでいただけだと信じたい。
それから、特番ではテレビ東京の特集がもっともレベルが高かったように思う。
具体的に言うと、竹中、猪瀬、藤井(民主顧問)、榊原、北川といったオールスター
による政策議論をメインに、雇用から経済政策、外交にいたるまで、かなり
突っ込んだ議論を展開するというもの。
はっきりいって、朝生よりよほど充実していた。
「みんな大変なんですぅ~」とか「階級闘争貫徹!」
とかいうアレな人たちを一切呼んでないから、当然だろう。
もちろん、エコノミスト代表も、森永卓郎のような電波芸人ではなく、
伊藤元重先生を呼んでくれているので議論がかみ合う。さすがテレ東。
(姜さんだけは明らかに浮いていた。朝生向きなのかも)
他局も、「頭数だけそろえりゃ盛り上がるだろう」的な発想はいい加減捨てるべきだ。
個別テーマで印象に残ったのは、やはり雇用問題だ。
まず小谷キャスターの振り方が良い。(民主のマニフェストを示しつつ)
「むしろ流動化に逆行して、既存の雇用に偏ってませんか?」
という風に、流動化がデフォルトでインプットされている。
もちろん、こんなことは常識なので、座の誰も異は唱えない。
素晴らしい。真の議論とはこういう場でなされるべきだ。
「非正規雇用ってなんですか?」とかいうアナ(ホントにいた)に説明しつつ
1分で自論展開するのは不可能なので、こういう場が実に羨ましい。
前回まではあまり記憶にないので、今回から路線を変えたのだろう。
「誰にでも分かりやすい」の逆を行ったわけだが、差別化が図れていいんじゃないか。
無駄に凝ったCGや、老人新聞の論説委員の説教などより、はるかに有意義だ。
それと、もう一点気づいた点。
番組中、何度も小谷さんが竹中氏と榊原氏(民主ブレーン。入閣の噂も根強い)に
話していたのが「お二人とも、意外と意見は近いんですよね」
そう、成長率を高めるために規制緩和を中心とした構造改革を実施し、財政再建を
並行して行なうという点で、両党の政策立案者は基本的に同じ方向を向いている。
では、なぜ両党が対立しているのかというと、それぞれ身内に悪玉の異分子を
抱え込んでいて、それらが反発しあっているから。
今回の選挙で、自民側の悪玉の多くが排出された。
真面目に改革をするつもりなら、民主の側においても、何らかの形で同じプロセス
を踏むことが必要だろう。
そうすれば、多くの人が望むような形での政界再編が実現するに違いない。